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4‐2‐3‐1―サッカーを戦術から理解する (光文社新書)
 
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4‐2‐3‐1―サッカーを戦術から理解する (光文社新書) (新書)

杉山 茂樹 (著)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

これは、ピッチ上に描かれる“デザイン”についての本だ。つまり、サッカーゲームの進め方の話であり、戦術の話であり、布陣の話である。「やっぱり、4バックより3バックのほうがいいよね」「オレは4-3-3が最強だと思うけど」といったサッカー談義をよく耳にするが、いくら熱っぽく、理屈っぽく、監督目線・評論家目線でその理由を語ったところで、ベースとなる戦術や布陣に対する知識がなければ、まるで説得力はない。しかし残念なことにその知識は、欧州では日常的に語られていても、いまの日本では満足に語られるものではない。いや、むしろすっぽり抜け落ちているものだと言っていい。けっしてまだ、「常識」ではないのだ。―本書では、攻撃サッカーを象徴する現在流行の4-2-3-1をはじめ、サッカーの代表的な布陣を戦術的な観点から分かりやすく解説していく。


著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

杉山 茂樹
スポーツライター。1959年静岡県生まれ。大学卒業後、フリーのライターとしてスポーツ総合誌やサッカー専門誌などで執筆。海外取材も豊富で、世界各地から現場の“熱”を、紀行を交えながら発信している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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9 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0 示唆に富む内容ではある, 2009/4/28
示唆に富む内容だった。

この本の内容を一言で言えば、世界のサッカーの戦術は、よりサイドを重視する方向に向かっていて、そのために、両サイドに2〜2.5人ずつ、合計4〜5人の人数をかける布陣が最先端なのだということ。

サイドに人数を集めて中央がルーズになるのは危険だが、しかし、最先端の戦術が示しているのは、中央の人数を2人減らすことのリスクより、サイドの人数を左右1人ずつ増やすベネフィットの方が大きいということ。敵が中央に8人いる布陣に対して6人で中央は何とかカバーでき、さらにサイドは敵の1人に対して2人いればサイド攻撃が非常に威力を持つ。

中央でボールをゴールに向かって運ぼうとしても、パスコースが360度開けているのがかえってあだになり、パスの出しどころを見つけるのが難しくなる。さらに相手のディフェンスのチェックも360度全方向から来る可能性がある。そこで決定的な仕事をするのがファンタジスタの魅力だといえばそうなのだが、ファンタジスタのいないチームでそれをやろうとしても無理だろう。

それならばあえてリスクの大きい中央での戦いは選ばず、サイドに人数を集めてサイドで勝負したほうが効率的だということ。

そのような目でプレミアリーグの試合を見ると、確かにそういう戦い方が行われている。中央での戦いはあえて避け、中央ではシンプルにボールをサイドへ運んでいる。

しかし、著者の「サッカーは布陣でするもの」という言葉はやはり言い過ぎだろうし、例えばトルシエジャパンの戦術についても、布陣にこだわりすぎて、その戦術を著者がしっかり理解していないようにも思える。
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75 人中、51人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 戦術、布陣、日本のサッカー界とファンへ一石を投じる一冊, 2008/4/9
By FreshAir - レビューをすべて見る
(TOP 500 REVIEWER)   
「スター軍団が好チームであることはまれなのだ」「まず布陣ありき、4-3-3ありきではないんだ。攻撃サッカーをしたいのだ。それにふさわしい布陣として4-3-3を選択しているんだ」。

面白かった。すっかりサッカーが根を下ろした日本において、今までどうしてこのような本がベストセラーにならなかったのか、読んでいて不思議な気分になった。よって、手に入りやすく読みやすい形で本書が世に出たということ自体をまず高く評価したい。

著者は、数々の近年の名勝負をフォーメーションの視点から解説しながら、「個人技に対して、戦術をよりどころに立ち向かおうとする姿勢は、いわば弱者の理論だ...(中略)...賢い発想だ」として、従来の日本人が抱きがちなサッカーのそれぞれのポジションに対する固定観念を捨て、ヨーロッパの優れた名将達が行っている戦術の高度な研究とそのダイナミックさに追いつくことが、日本サッカーの次の発展の鍵になることを実例を示しながら強く訴えかけている。

だから、きっぱりこう言い切る。「決定力不足を、フォワードの決定力不足や能力不足、人材不足のせいにしている限り、決定力不足は解消されない」。

著者が書いていることには異論もあろう。違う意見や見解が出ることもそれはそれで結構なことだ。「いや、私はこう思う」という多様な意見がたくさん出てこそ、サッカー文化は豊かなものになる。ただ、もしこの本がヒットすれば、布陣や戦術に対する議論がより深く活発になり、サッカーに対する日本人の理解や楽しみ方がさらに一段と深まることにつながるのではないかと期待する。

それにしても、2002年日韓W杯について「燃え尽きた韓国、静かに去った日本」というのは鋭い。正直、今までの3度のW杯のすべてがそうだった気がする。次のW杯こそ、優れた戦略とリーダーシップの元で強烈な燃焼感が残る日本代表のゲームを見たい、と強く願わずにはいられなかった。
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73 人中、47人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 1.0 ありえない「サッカー理論」の書, 2008/7/17
端的に言えば、全くでたらめの本である。
良くなされているような、「杉山氏の論は仏作って魂入れずである」といった批判をあえて避けたとしても、おかしなところだらけである。本書では3-3-3-1は「3バックでは現代で一番使われるフォーメーション」等のように書かれているが、もう一昔前に終わってしまった(使用頻度の低い)フォーメーションであることは、少しでも戦術について調べた人間なら誰でも知っていることである(後方のスペースを突かれないようにするため、前線からのプレスをかけ続けなければならない。そういう意味で余りに「理想論」的な理論による布陣のため、「点を取らなければいけない状況に陥った。リスクをかけて攻めなければならない」といった緊急時など以外はほとんど使用されない)。

また、4-2-3-1と3-3-3-1の「近似性」についても、4-2-3-1のサイドバックがボランチに絞る動きまで3-3-3-1としていることにはあきれ返るしかない。
これを読んで戦術を理解した気になるのならば、日本のサッカー界が本当の意味での「世界基準」(これ自体、かなり曖昧な言葉だが)に到達することに対して、悲観的にならざるを得ない。

余談
4-2-3-1は実際のところ、以前からブラジルでも良く使われていたフォーメーションだったりします。例えば、ジーコがいた頃のフラメンゴも4-2-3-1でした。また、南米(というよりもブラジル・アルゼンチン)VS欧州を「個人技VS組織」と捉えるのは三十年も前に終わったステレオタイプとしか言えません。そのような観点は捨て去った方が賢明です。
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