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くずかごの中に捨てられた、折れて短くなった黄色いクレヨンが、「ぼく、まだかけますよ。まだ、きれいにぬれますよ」と、外の世界へと出て行った。最初に出会ったのは、芝生の上にあった靴のヒヨコ。今にも消えそうなヒヨコにクレヨンは言う。「じゃ、ぼくが きれいに ぬって あげるよ」。古い車のおもちゃを塗り、道端の石を塗り、豆つぶのように小さくなったクレヨン。それでも、クレヨンは、消えそうな星を塗るために、夜空へと飛んでゆく。
1979年に出版されてから、世代を越えて愛されてきたロングセラー。「物を大切にすること」をテーマに描いているが、説教くさく感じられないのは著者が保育士だったせいだろうか。「物にも生命があり、それぞれに使命を与えられてこの世に存在している」という考え方が、すんなりと心に落ちてくる、心温まる1冊だ。テンポのいい文章は、読み聞かせにも最適。親子で読んで、じっくりと考えてみたい絵本である。(小山由絵)
内容(「BOOK」データベースより)
おれてみじかくなったきいろいくれよんが、くずかごのなかにすてられました。「ぼく、まだかけますよ。まだ、きれいにぬれますよ」まだ役に立てますよ。黄色いクレヨンがひとり旅にでます。そして、役目をはたしたクレヨンは星空へと…。