by スティーブン・レビー
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by サイモン シン
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by Mike Gancarz
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The Art of Deception: Controlling the Human Element of Security by Steve Wozniak |
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巻末に短い用語集をつけて専門用語を解説しようと試みているが、これは中途半端なものにとどまり、あまり役に立たない。本文は、アメリカ人に見られるやや冗長な書き方をしている。行きつ戻りつしないで読み進めることができるように書いた、こうしたスタイルを読みやすいと思うかどうかは、読者によって個人差があるだろう。小さい文字で長々と書いたものよりも、もっとすっきり簡潔に要点をしぼった書き方を好む読者も多いのではないか。
だが、さすがにレビーの書いた本だけあって、大切なツボはしっかり押さえてある。技術的な内容だけでなく、アメリカが政策として暗号技術をどう扱ってきたかにも、かなりのページ数を割いている。レヴィの取材はしっかりしていて、取り上げている事例は質も量も豊か。内容も一定の水準に達しているのではないだろうか。(有澤 誠)
本書は、古代以来連綿と続いてきた暗号技術において最大の革新といえる公開鍵暗号の開発と、その実用化を巡る人間ドラマを追ったものだ。現在ネット商取引ではこの方式が大々的に使われている。公開鍵暗号は、まさに現代のネット社会を実現した暗号なのである。
1970年代、米政府の国家安全保障局(NSA)は、暗号技術が国家安全保障に不可欠と考え、その自由な研究を制限していた。その一方で未来のネットワーク社会に暗号が不可欠と考えた一部の人々が、市民生活を守るという意識から新しい暗号の開発に着手する。本書はまず何よりも暗号に魅せられた人々の群像ドラマである。公開鍵暗号という概念を確立したデフィーとヘルマン、実用的な公開鍵暗号の開発に成功したリヴェスト、シャミル、エイドルマン、それをビジネスに仕立て上げたビゾス――それぞれに癖があり有能な人々が事を成していくさまは読みごたえがある。本書後半はできてしまった暗号をなんとか手なづけようとするNSAと、市民の自由を標ぼうしてNSAと戦う人々とのやり取りを追っている。
本書を読了して気になるのは、同じ時に日本の研究者は何をしていたのかということだ。世界を見渡しても暗号研究は日本ほど自由にできる国は珍しいのに、NTTグループを初めとした日本の研究者集団がいまいち地味な存在にとどまっている理由は何なのだろうか。
面白い上に考えさせられる、上質のノンフィクションである。
(ノンフィクションライター 松浦晋也)
(日経パソコン 2002/04/15 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)
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