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対局する言葉―羽生+ジョイス (河出文庫)
 
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対局する言葉―羽生+ジョイス (河出文庫) (文庫)

羽生 善治 (著), 柳瀬 尚紀 (著)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

史上初の七冠王を達成した天才棋士の思考過程はどうなっているのか。その意識と無意識、記憶と感覚、脳と心の奇跡のメカニズムを、世界で初めてジェイムズ・ジョイス『フィネガンズ・ウェイク』を個人完訳した言語名人が解く。将棋も『フィネガンズ・ウェイク』も無限に増殖する言語宇宙―羽生マジックとジョイスの言語世界との、透明で鮮やかで刺激的な出会い。

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5つ星のうち 4.0 言葉の達人と将棋の名人の対局, 2006/8/16
By 紫陽花 "玲瓏" (神奈川県相模原市) - レビューをすべて見る
(TOP 50 REVIEWER)   
ご存知将棋の羽生名人(当時)と難解さで有名なJ・ジョイス「フィネガンズ・ウェイク」を完訳した柳瀬氏の対談集。将棋の棋士を"ご存知"と紹介するのは一般には異例な事だが、それが違和感がない程当時の羽生には知名度(勿論実力も)があった(今もある)。

柳瀬氏は相当な将棋のファンらしく、羽生を目の前にしてのこの対談ではアガッテいたようである。対談と言うより、1ファンとしての質問に感じられる箇所もある。一方、羽生はこうしたシチュエーションには慣れていたらしく、終始落ち着いた受け答えに終始しているのは対照的。

しかし、言葉を紡ぐプロである柳瀬氏は自らの翻訳経験等を活かし、翻訳で言えば適切な訳(直訳ではない)を探す際の思考過程と対局中での手を探す思考過程の相違・同一点を自ら論じ、あるいは羽生から聞きだすなど興味津々の場面もある。羽生は大雑把に言って"イメージ"を大切にして指しているらしい。そして、そのイメージとはその場の思い付きではなく、過去の対局・勉強に裏づけされた経験に依るものなのである。

ややもすると、柳瀬氏による羽生へのインタビューになりかねない本書だが、言語の達人と将棋の名人が語り合った貴重な一作である。羽生ファンの私としては、大いに楽しんだ。
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14 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0 プロの中のプロ、の言葉たち。, 2002/8/26
By とりさん (東京都千代田区) - レビューをすべて見る
(TOP 500 REVIEWER)   
面白い本だった。

小林恭二氏が解説で言うように、羽生氏と柳瀬氏の言葉が噛み合っていない部分も多くある。なんとなく羽生氏が柳瀬氏にあわせてしまっているのかなと感じられる部分もある。柳瀬氏は柳瀬氏で、「ことば」という自分の土俵にありながら、非・文学者との対話に居場所を見失い、珍しく居場所を見失っているようなところもある。

しかし将棋・「ことば」のそれぞれのずば抜けたプロフェッショナルが生み出す言葉はやはり面白い。

将棋の世界では新たなヒーローの胎動も見られ、また「ことば」の世界では『フィネガンズ』も一般読者から忘れられつつあるような時代かもしれない。しかし羽生・柳瀬両巨頭は確かに輝いている(ついでながら、というと失礼だが、小林恭二氏の解説もなかなか面白い)。単行本は今から7年前に出たものだが、未だに「同時代」モノとして十分に楽しめる本だ。

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