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酔郷譚
 
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酔郷譚 (単行本)

倉橋 由美子 (著)
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商品の説明

内容紹介
今なお多くの読者を陶酔させ続ける、孤高の文学者・倉橋由美子が遺した最後の連作小説がついに初単行本化。慧君がかたむける魔酒の向こうに夢幻と幽玄の世界が官能的に交叉する、「よもつひらさか往還」に続く珠玉の綺譚集。

内容(「BOOK」データベースより)
慧君がかたむける魔酒の向こうに、夢幻と幽玄の世界が官能的に交叉する―亡くなる直前まで執筆された珠玉の連作綺譚。

商品の説明をすべて表示する

登録情報

  • 単行本: 155ページ
  • 出版社: 河出書房新社 (2008/7/16)
  • ISBN-10: 4309018742
  • ISBN-13: 978-4309018744
  • 発売日: 2008/7/16
  • 商品の寸法: 19 x 12.8 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0 レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
  • Amazon.co.jp ランキング: 本 - 62,190位 (本のベストセラーを見る)

    カテゴリーランキング:

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19 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 倉橋後期の代表作/遺作, 2008/7/31
 05年に逝去した倉橋由美子が『サントリークォータリー』に連載していた連作をまとめた作品集で、講談社から出ていた『よもつひらさか往還』と舞台設定は同じものとなっています。戦後日本稀代の文章家だった倉橋が、特に『スミヤキストQの冒険』や『アマノン国往還記』、『夢の浮橋』などでえぐるようにして描写し続けてきた主題は、最後となった今作でもやはり核にすえられています。これは、すでに95年にはエッセイの中で持病について語り、長く生きることはできないだろうと確信していた倉橋が、その環境を逆手にとって書き連ねてきた、あの世とこの世との間の美しい「往還」の物語なのです。
 いわゆる倉橋由美子・最後期の「桂子さんシリーズ」にも位置づけられる今作では、慧君や桂子さん(Kは倉橋のKなのかもしれません)、九鬼さん、入江さんといったおなじみの人物たちが、洒脱でいながら決して嫌味ではない、機知に富んだ会話を交わしつつ、「途中省略」を経て様々な往還を優雅に行う様が、倉橋由美子を読み続けてきた者にとってはそれこそ「あの世」からの贈り物のような、珠玉の文章として綴られています。これが書かれた晩年には吉田健一や内田百間といった名文家の影響も見られます。先人の言葉を取り込み、鋭く研ぎ澄まされた言語として再創造する倉橋の手つきは、『パルタイ』でのデビュー当時から変わることはありませんでした。
 これを機に、新潮社による名ばかりの「全作品」以来世に出ていない、倉橋由美子の本当の「全集」の出版が望まれるところです。近代日本文学の重苦しい土壌からどこまでも自由だった倉橋の、目の醒めるように知的で刺激的な文章の数々が、正しく評価され、誰でも手にできるようになることを、心から願って止みません。
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9 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 倉橋由美子が究めた最後の小説, 2008/7/17
2005年に急逝した倉橋由美子の待望の新刊!
そしてこれが、本当に最後の新刊=遺作です。
最後の新刊だと思うと哀しいですが、日本文学史に名を留めるべき彼女の数々の傑作がほとんど絶版状態の寂しい現状からすると、
刊行されただけでもラッキーだとも言えるでしょうか。
小説の単行本としては6年ぶりのものとなります。

妖しいバーテンダー九鬼さんと、慧君(きっと美青年!)が中心のカクテル・ストーリー。
一編一編が濃度が高く、上質な小説を読むことの快楽に読者を酔わせてくれます。
一見ただ優美で官能的でありながらも、しっかりと鉱物のように硬質で、気品あふれる完成度の高さ!
そこに匂い立つ、暗く密やかな甘い毒のようなエロスは、なんといっても倉橋作品の隠し味でしょう。
それはまるで九鬼さんの作るカクテルのよう。
この唯一無二の世界観を、新作でもう一度読むことができて、本当にうれしいです。

読み終わった後改めて、彼女の不在が心にしみました。
森茉莉、金井美恵子、松浦理英子、川上弘美、小川洋子、桜庭一樹といった作家が好きな方は、まず倉橋由美子を読むべきでしょう。
美しい装幀も含めて、ファンは必ず持つべき1冊。また、短編集なのでまだ倉橋作品を未読の方にもおすすめできます。
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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 よもつひらさか往還拾遺, 2008/8/15
By ymatsui4 - レビューをすべて見る
(TOP 1000 REVIEWER)   
倉橋由美子氏は 1995年以来サントリークォータリー誌上に 酔郷譚 の名で短編集を書き続けた.15篇纏まった所で,'よもつひらさか往還' のタイトルで単行本として刊行された(3/2002, 講談社).酔郷譚の方は,依然として連載が継続され,彼女の死の前年 2004年9月刊行の第22篇 '玉中交歓' で途絶えた.この本は,これまで本として出版されることのなかった酔郷譚第16-22の七編を収めたものである.作品の質は勿論変らない.ただ,緑陰酔生夢 や 落陽原に登る のような壮大な話が消え,新しいヒロイン真希さんを加えてより内輪な話が増えた.どうしようもなく色好みの美少年 慧君が主人公なのは言うまでもない.内輪な話と言っても 黒い雨の夜 (9/2003)や最後の作 玉中交歓 のような物凄い話がある.問題は二冊に分れてしまった原酔郷譚をどう頭の中に復元するか,である.とりあえず私は講談社版とこの本を重ねて置き,随時参照している.著者最晩年の性と死への絶え間ない問いかけに圧倒される思いがする.

 
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5つ星のうち 5.0 淫にして、妖なれども、卑ならず
本書は、短編連作集の体裁をとるものの、ストーリーに大きな流れは無く

毎話、主人公が一杯の酒に誘われて幽境へ赴き... 続きを読む
投稿日: 5か月前 投稿者: ☆juri+cari☆

5つ星のうち 5.0 素晴らしくかつ残念
著者の没後3年目にして最後の新刊を読めるのは素直に喜ばしい。
と同時に恐らくはこれが最後の新刊となることは誠に残念である。... 続きを読む
投稿日: 11か月前 投稿者: コンチャ

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