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その日のまえに (文春文庫)
 
 

その日のまえに (文春文庫) (文庫)

重松 清 (著)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

僕たちは「その日」に向かって生きてきた―。昨日までの、そして、明日からも続くはずの毎日を不意に断ち切る家族の死。消えゆく命を前にして、いったい何ができるのだろうか…。死にゆく妻を静かに見送る父と子らを中心に、それぞれのなかにある生と死、そして日常のなかにある幸せの意味を見つめる連作短編集。


著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

重松 清
昭和38(1963)年、岡山県生まれ。早稲田大学教育学部卒業。出版社勤務を経て、フリーライターに。91年『ビフォア・ラン』で作家デビュー。99年『ナイフ』で第14回坪田譲治文学賞、『エイジ』で第12回山本周五郎賞を受賞。2001年『ビタミンF』で第124回直木賞受賞。ルポルタージュ、時評、評論など小説以外のジャンルでの執筆活動も高い評価を受けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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5つ星のうち 5.0 自然と涙が溢れてくる作品です, 2008/9/16
By マイル修行中 (福岡県北九州市) - レビューをすべて見る
本作は、自分自身、あるいは、自分にとって大切な人を失う「その日」、
その過程である「その日のまえ」、そして「その日のあと」に向き合う
家族・旧友・クラスメートを描いた短編集です。

家族の死・友人の死というのは、小説のテーマとしてはややありふれた感はありますが、
主人公たちの死と向き合う姿からは、悲しさや憤りだけではなく、それを超える温かさ・
友情・愛情が強く感じられ、幸せな死とはどういうものかを考えさせてくれました。

いつか、自分や大切な家族・友人にも「その日」はやってきます。
それは、もしかしたら何の前触れもなくやってくるかもしれません。
仕事の忙しさを理由に、家族サービスや人付き合いが疎かになっている
今日この頃ですが、家族や友人と過ごす現在、過ごしてきた時間、そして、
これから過ごす時間をもっと大切にしないといけないなと感じました。

最後に、私は、本作を空港の書店で購入し、機内で読んでいたのですが、
途中で感極まって涙を堪えきれなくなり、たまらず途中で本を閉じました。
本作の世界観にどっぷりと浸かりたい方は、タオルを片手に、
自宅でゆっくり読むことをおすすめします。
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9 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 南極にいる夫への、たった3文字のラブレター <あ・な・た> と双璧, 2009/1/12
遠く、遠く、もう決して会うことのできない所に行ってしまうあなたが、この世に残される夫あるいは妻に最後の手紙を書くとしたら何と書きますか?

このお話では、1枚の便箋に、たった一言だけ <・・・・・・してもいいよ>・・・・・

もし自分が、愛する人からそのようなlove letterをもらったら、と不謹慎にも想像してしまいました。思わず涙してしまう作品です。わたしは、何度も何度も、その部分を読み返してしまいました。

もし<その日のまえに>が自分にふりかかったら、あの事も言っておきたいし、この事も話しておきたい、愛する人と沢山のことを会話したいと思うのですが・・・・・・。
いざ<その日のまえに>なると、案外、適当な言葉は出てこないものなのかもしれません。このお話のような、シンプルで深い言葉が言えるような関係になっている、・・・・羨ましく思いました。

この小説は短編集でもあるのですが、各章が有機的に繋がることによって、よりいっそう深みを持った作品になっていると思います。
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7 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 独特の重松節で「生」と「死」を描いた、落涙必至の感動作, 2009/2/19
By Wakaba-Mark - レビューをすべて見る
(TOP 500 REVIEWER)   
映画化もされた、重松清のベストセラー連作短編集。「別冊文藝春秋」の’04年3月号から’05年7月号の間に掲載された7つの短編を、順序を入れ替えたり、改稿し改題したりした作品集である。

後半の3作「その日のまえに」「その日」「その日のあとで」がつながったひとつのストーリーとなっていて、前半の4作が、単発作品としても秀作ぞろいだが、微妙にそれらと関係している。

テーマは愛する人の「死」である。それはクラスメイトであったり、自分自身であったり、母であったりするが、メインの3作では最愛の妻である。そこには、主人公が夫として、父親として痛々しいまでに愛する妻を思いやる姿が独特の重松節で描かれている。

私は、特に「その日のあとで」のなかで、妻が意識のなくなる二、三日前に書いたという夫への手紙の一文にとても感動した。

本書は、突然訪れる「死の告知」「余命」そして「死」に対して、いたたまれずに戸惑い、嘆き、悲しみ、しかしどうしようもなくて静かに受け入れ、見送るしかない人々を見事なまでに表現しており、裏を返せば、日常のなかにあるあたりまえと思われる「生」と「幸せ」の意味をあらためて見つめさせてくれる、落涙必至の物語である。
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