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世に棲む日日〈1〉 (文春文庫)
 
 

世に棲む日日〈1〉 (文春文庫) (文庫)

司馬 遼太郎 (著)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

狂気じみた、凄まじいまでの尊王攘夷運動
幕末、長州藩は突如、倒幕へと暴走した。その原点に立つ吉田松陰と弟子高杉晋作を中心に、変革期の人物群を鮮やかに描き出す長篇


内容(「BOOK」データベースより)

嘉永六(1853)年、ペリーの率いる黒船が浦賀沖に姿を現して以来、攘夷か開国か、勤王か佐幕か、をめぐって、国内には、激しい政治闘争の嵐が吹き荒れる。この時期骨肉の抗争をへて、倒幕への主動力となった長州藩には、その思想的原点に立つ吉田松陰と後継者たる高杉晋作があった。変革期の青春の群像を描く歴史小説全四冊。

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5つ星のうち 5.0 時代を作った若者の生き様をいきいきと描く, 2007/11/13
説明はいらないでしょう。
あまりにも有名な、松陰と晋作の物語です。

当時、学ぶことは書物と人からであり、自分の思想を他人に伝播し、思いを同じにしていくことが、学派でした。
その思いは人から人に伝わり、松陰の思いは形を変えて昇華し、長州の国を変えて行きます。

このふたりのヒーローの生き様はすさまじく、常人には理解したがくそして畏怖を
感じるものですが、この作品では作者は市井の商人や、時代に流され筋を通せない
日和見、幕府によって右往左往していく今は記憶に残っていない長州の人々も合わ
せて書いています。
他の方のレビューにも詳しく熱く語られている二人以外にも、井上聞多や、山形有
恒など次代の明治を迷走も含めながらも作り上げていった人々も登場していきま
す。
彼らの性格や判断と松陰や晋作のものは、かなり異なっており、革命前期は松陰の
狂や晋作の動が必要であり、革命の後期においては、井上や山県の慎重さが必要で
あったのだろうと、時代が選んでいった人材の妙にも納得感心させられます。

幕末という日本史においても特異な時代、駆け抜けていった彼らの生き方は我々を
魅了してやみません。

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48 人中、39人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 胸を突く松蔭と晋作の師弟の物語, 2007/4/7
By 涌太郎 (東京都) - レビューをすべて見る
(TOP 1000 REVIEWER)   
青白く長い顔をし、書生然とした吉田松陰は、我々の想像を超えた人格的影響力を持っていた。
そのことは、彼が晩年長州の野山獄に入れられたときも、
余人が手に余す犯罪者達に、毎日誰かが先生となり勉強しようという彼の提案が受け入れられるのみならず、
終いには凶悪犯が松蔭の人格に触れ、「松蔭先生」と呼び出すところからも、
よくわかるのである。

一方で松下村塾の弟子達は、松蔭の偉大さがよくわからず、久坂玄瑞などは松蔭の盟友である熊本の宮部鼎蔵を訪れ
「松蔭先生は本当に人材なのでしょうか?」と尋ね、宮部に「小僧!おまえなんかに松蔭君の偉さがわかるわけがないわ!」と一喝されて帰ってきたりしている。
松蔭が処刑後、弟子達は各々がもらった松蔭からの手紙を持ち寄り、初めて彼らは師匠の考えの全体像を知る。
その弟子の中で、天衣無縫で痛快ともいえる活躍をするのが、高杉晋作である。
真実を知り怒髪天を突いた彼は、松蔭が罪人として粗末に葬られた墓を掘り起こし、
その骨を首から提げ、槍を持って一騎江戸城に入り、高々と復讐の宣言をし、疾風のごとく去ってみたり、京の神社での儀式に天皇家の後を進行する将軍以下幕臣らに向かって、町人の格好をして「いよっ!征夷大将軍!」と大音声を放って、幕臣達の悔し涙を流させたりもする。

彼の指揮する長州軍は見事に幕府軍を打ち破る。
その軍の一翼を担ったのが「幕府や藩を相手にしたのが一生の不覚。向後は民を頼みとする」との松蔭の言葉から、
晋作が作った百姓や相撲取りで構成された「奇兵隊」であった。
晋作は27の時、有名な「おもしろきこともなき世をおもしろく」との辞世の句を残して肺結核で死ぬが、その後幕府は遂に倒れる。

何度読んでも胸を突かれる師弟の物語である。
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22 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 長州における高杉晋作人気の理由, 2006/7/10
山口県を旅すると,幕末から維新にかけて活躍した人物の中で
地元の一番人気を誇るのは,圧倒的に高杉晋作であると分かる。
萩に行けば,
木戸孝允邸や伊藤博文邸よりも高杉邸に人が集まっているのを目にし,
下関の地元観光情報誌を見れば,
高杉晋作ゆかりの地あれこれがエピソードと共に紹介されている。
「世に棲む日日」シリーズは,思想家吉田松陰の少年時代から始まり,
その門人高杉晋作がわずか27歳で肺結核に倒れ,この世を去るまでが描かれている。
特に後半,高杉が,幕末の激動の中,時代を先読みし,
戦略を尽くして幕府軍と戦い,日本の歴史を維新へ向けて大きく動かしていくさまは非常に興味深い。
彼は革命家であるが,諸国の革命家と異なるところは,
自らの権威に興味がなく,また,維新直前に亡くなったこともあって,
権威と縁がなかったことである。
しかし,そんな彼の生き様が地元の人気を不動のものにしているのだろうな,とこのシリーズを読んだ今思うのである。

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