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フリッカー、あるいは映画の魔〈上〉 (文春文庫)
 
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フリッカー、あるいは映画の魔〈上〉 (文春文庫) (文庫)

by セオドア ローザック (著), Theodore Roszak (原著), 田中 靖 (翻訳)
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Product Description

出版社/著者からの内容紹介

映画の中には魔物がいる!ミステリファンのみならず、映画ファン、文学ファンをも堪能させ、昨年の話題をさらった悩殺的小説


内容(「BOOK」データベースより)

映画の中には魔物がいる―場末の映画館で彼の映画を観た時からジョナサンはその魔物に囚われてしまった。魔物の名はマックス・キャッスル。遺された彼の監督作品を観るにつけ説明できない何かの存在を感じるのだが…。ミステリーファンのみならず、映画ファン、文学ファンをも満足させた98年度ミステリー・ベスト1。

Product Details

  • 文庫: 464 pages
  • Publisher: 文藝春秋 (1999/12)
  • ISBN-10: 416713621X
  • ISBN-13: 978-4167136215
  • Release Date: 1999/12
  • Product Dimensions: 5.9 x 4.2 x 0.7 inches
  • Average Customer Review: 4.9 out of 5 stars  See all reviews (7 customer reviews)
  • Amazon.co.jp Sales Rank: #50,469 in 本 (See Bestsellers in 本)

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7 of 8 people found the following review helpful:
5.0 out of 5 stars 映画好きのための「薔薇の名前」, 2002/7/30
堪能した、とはまさにこのこと。読み終わってしばし茫然とした。「サンセット大通り」と「薔薇の名前」が出会った、という紹介文があるそうだが、これほどの読み応えは確かに「薔薇の名前」以来だった。ミステリーベスト1という帯の宣伝に惹かれて買ったので、良くできたミステリだろうぐらいに思っていたら、その予想は完全に覆された。ミステリーベスト1という宣伝文句がむしろ損なのではないかと心配になる。「天井桟敷の人々」「市民ケーン」など数々の映画への言及、大胆で唖然とするような誇大妄想じみた発想、それを力ずくで納得させてしまうマニエリスティックなディテール。映画ファンの心をくすぐるオマージュのような小説かなと思いながら読み進めていくと、マルタ十字やヨハネ騎士団の話が出てくるあたりから怪しくなり始め、ゾーエトロープ、稲妻ライティング、サリーランド、神経記号学が入り乱れるあたりでめまいを起こし、天才少年サイモン・ダンクルの悪夢のような「サブサブ」を「観る」頃には映画というものの恐ろしさに凍りつきそうになる。そして何より、綿密に描写されるマックス・キャッスルの映画の魅力的なこと!自分もかつて、深夜映画でキャッスルの幻の吸血鬼映画を見かけたことがあるような気になってくる。映画好きは必読、「薔薇の名前」が好きな人も必読。
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7 of 12 people found the following review helpful:
5.0 out of 5 stars まずは上巻を読み終えての感想, 2003/8/8
By yukkiebeer - See all my reviews
(TOP 10 REVIEWER)   
 物語の時代設定は1970年代初頭です。マックス・キャッスルという今はなき異才の映画監督にまつわるミステリーの歯車がゆっくりと回り始めます。

 上巻だけで460ページ強ありますし、各ページ隙間無く文字が詰まった大部の本です。しかしかなりの映画好きには間違いなく楽しめる一冊ではないでしょうか。

 かなりの映画好きには、と但し書きをするのにはワケがあります。「天井桟敷の人々」、「カリガリ博士」、D・W・グリフィス、ジョン・ヒューストン、アンディ・ウォーホール、オーソン・ウェルズ、フリッツ・ラング、ネオ・リアリズム、非米活動委員会、ヘイズ・コード、ヌーベル・バーグといった70年代までの映画史にまつわるあれやこれやがこの本には畳み掛けるように盛り込まれています。しかしこの物語ではそうした用語のどれにも一片の脚注すら加えられることはありません。ですからよほど映画史に関する知識が身についていないと、著者ローザックのその博覧強記の大海を泳ぎきれず、やがて精根尽き果てて波間に沈んでしまいはしないかという老婆心が働くのです。したがって、上記の名称のひとつでも耳にしたことがないという人の周章狼狽ぶりを予期してしまい、私はこの本をすべての読者に薦めるだけの責任をもてずにいます。

 訳者・田中靖氏の翻訳文は実に流麗、絶妙のテンポで読ませます。ひとつ難点を言えば、「すべからく」という日本語を多用していますが、その使い方がことごとく間違っています。「すべからく」というのは「ぜひとも」という意味ですが、田中氏はこれを「すべての」という意味で誤用しています。そこだけ目をつぶれば、日本語の豊かさを感じさせるなかなかの訳文だといえるでしょう。

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1 of 1 people found the following review helpful:
5.0 out of 5 stars 映画が歴史となるとき, 2008/1/5
正直この本に出てくる実在の人物はほとんど知らない。
でも伝奇物と思えば、作中でのリアリティさえ失っていなければいいじゃん。
マックス・キャッスルに近づいていく時はテンション上がってページを繰る手が速くなる。
最後まで非予定調和で妖しい気配のまま終わってくれた。
翻訳物の醍醐味を味わえた。
この小説がマックスの映画みたいな存在になるかも。
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