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玻璃の天
 
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玻璃の天 (単行本)

by 北村 薫 (著)
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Product Description

内容(「BOOK」データベースより)

昭和八年。時代を見つめ謎に挑む令嬢と女性運転手。


著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

北村 薫
1949年、埼玉県生れ。早稲田大学第一文学部卒業。大学在学中はミステリ・クラブに所属。高校で教鞭を執りながら、84年、創元推理文庫版日本探偵小説全集を編集部と共同編集。89年、「空飛ぶ馬」でデビュー。91年「夜の蝉」で日本推理作家協会賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

Product Details

  • 単行本: 225 pages
  • Publisher: 文藝春秋 (2007/04)
  • ISBN-10: 4163258302
  • ISBN-13: 978-4163258300
  • Release Date: 2007/04
  • Product Dimensions: 7.5 x 5 x 1 inches
  • Average Customer Review: 4.4 out of 5 stars  See all reviews (18 customer reviews)
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18 of 21 people found the following review helpful:
4.0 out of 5 stars 熱さをもつきれいなミステリー, 2007/5/3
昭和初期の、花村家令嬢と女性運転手ベッキーさんをめぐるストーリー。

北村薫さんの作品は、ミステリーという、ある意味娯楽分野にあって
とても清潔というか、プラトニックな香りただよう上品なミステリーで
読むと、娯楽と教養の両方を味わえる気がします。

ただ芯の部分には、北村さんの「熱い」考えがしっかりとあるので
それが、作品をミステリーのジャンルにとどまらない
深いものに仕上げているように感じます。

不必要な残虐性や、いいかげんな薄い描写はみられないので
ミステリーが苦手な方にこそ読んでほしい作品です。
じつは何者?と思わせるベッキーさんも魅力的です。


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30 of 38 people found the following review helpful:
5.0 out of 5 stars 遠い日の風(kaze)も北村薫のこの新作をやはり読んだのでしょうか, 2007/5/19
By yukkiebeer - See all my reviews
(TOP 10 REVIEWER)   
 北村薫の「街の灯」の続編となるミステリー短編集です。舞台は昭和8年の東京。経済界の一翼を担う良家に生まれた少女・花村英子とその家のおかかえ運転手・ベッキーさんこと別宮。この二人が謎に挑む3編が納められています。

 前作「街の灯」に比して本書は謎解きの興趣の程度が一段とあがっています。しかしそのこともさることながら、北村薫のメッセージ性が全面に出た作品集となっていて、そのことを私は大きな驚きとともに受け止めました。

 昭和初期、日本社会を巨大で暗鬱な時代精神が包み込み、ひとつの方向へ押し流そうとしている。多くの日本人はその先にあるものを見据えることもなく、無邪気に熱狂している。そんな社会にあって、主人公である女性二人は凛とした態度で時代と対峙しようとするのです。

 北村薫が主人公たちを使ってこの物語群の中で時代に打ち込む楔(くさび)は、時として飾り気もなく剥き出しともいえるほど直截的です。その言葉の一槌一槌に私は幾度もたじろいでしまったほどです。

「公は常に、私の愛に嫉妬するものだ。そういう時の、公の牙は実に醜く鋭く、容赦ない」(131頁)。

 振り返ってみると、私は「街の灯 (本格ミステリ・マスターズ)」の書評で「『私と円紫師匠』のシリーズのほうがまさっている」と記したことがあります。しかしそのことを実はこの「玻璃の天」読了後に少し悔いています。
 前作以来、北村薫はこのベッキーさんシリーズでひとつの覚悟をもって筆をとり続ける決意を固めていたのではないかと私は思います。それはもちろん昭和初期という時代をみつめるという懐古趣味ではなく、今私たちが生きている時代を警告を込めて描くという明確な目的をもっての企てであるはず、そう私は今想像しています。

 私はこの北村薫の決意を高く評価し、そして私自身も覚悟を決めて彼のこのシリーズを読み続けていこうと考えています。
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8 of 11 people found the following review helpful:
5.0 out of 5 stars 文学的な香りの高い素晴らしい傑作, 2007/7/17
By ringmoo (愛知県高浜市) - See all my reviews
(TOP 100 REVIEWER)   
こんなに圧倒されたのは、久方ぶりです。
もちろん、ミステリーとしての謎解きの面白さもありますが、この作品はそうした枠組みを超えています。探偵役に花村英子という女学生、しかも昭和初期のエリート階級のお嬢さんで、一人での外出も出来ないような、およそ探偵には似つかわしくない人物を置くという意外性のある設定から、そこに展開される昭和初期の風物の見事な描写、それもそうした描写にぴったりとマッチした文体で読むものを引き付けずにはおきません。
更には、戦争や思想統制に対する強い反対のメッセージがあります。
この作品は、ミステリーを超え、大衆小説の枠組みさえも超えた、文学的な香りの高い素晴らしい傑作になっています。
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Published on 2007/9/6 by 本好き猫

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Published on 2007/9/5 by KAORU

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