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美味礼賛
  

美味礼賛 (ハードカバー)

by 海老沢 泰久 (著)
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Product Description

内容(「BOOK」データベースより)

彼以前は西洋料理だった。彼がほんもののフランス料理をもたらした。その男、辻静雄の半生をえがく伝記小説。

Product Details

  • ハードカバー: 393 pages
  • Publisher: 文藝春秋 (1992/03)
  • Language: 日本語
  • ISBN-10: 416313090X
  • ISBN-13: 978-4163130903
  • Release Date: 1992/03
  • Average Customer Review: 5.0 out of 5 stars  See all reviews (5 customer reviews)
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5.0 out of 5 stars 現代日本で本物のフランス料理を食べられる理由, 2005/3/14
By metanoia (東京都中央区) - See all my reviews
 ひょんなことから若くして料理学校の経営者となった辻静雄は、日本の一流レストランのシェフたちが判で押したように同じような贋物料理しかつくれないことに愕然とした。それは、外国船のコックが船の中でつくっていた料理が広まったものだったのである。

 本物を求めてのゼロからのスタート。話を聞くためだけにアメリカに渡る。世界屈指の美食研究家チェンバレンに会ったとき、辻は自分の探していたものがわかったと妻に語る。
「きみには黙っていたけど、大の男が料理の勉強をするなんて、恥ずかしかったんだよ。でもチェンバレンさんと話して、料理も立派な研究の対象だと分かったんだ」

 黙って何もいわない妻に、辻静雄は告げる。

「辻調理師学校を日本一の調理師学校にしてみせるよ」

 彼はその決意通り、日本一の学校をつくりあげた。フランス料理普及の功績でフランス政府から勲章を授与され、世界中の友人から尊敬される。それなのに、本人が成功の美酒に酔いしれていないのはなぜなのか。

 無用な飾りをいっさい捨てた海老沢泰久の文章は、芸術的料理を描き出すばかりでなく、日本の料理界を根底から変貌させた男の人生を料理のレシピのように具体的に語り明かす。

 執筆の取材と調査に2年余り。フランスの三ツ星レストランを歴訪し、辻静雄当人へのインタビューも50回に及んだという入念さは、辻静雄の情熱が作者にも伝播したからだろう。

 サヴァランの美食哲学を知りもしない現代の我々は、それでも本物のフランス料理に接することができる。それはなぜか。答はこの本にある。

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4 of 4 people found the following review helpful:
5.0 out of 5 stars フランス料理の神様の挑戦, 2004/3/16
By 竹の梯子 - See all my reviews
(TOP 500 REVIEWER)   
昭和30年代、日本で食べられる西欧料理(フランス料理)というのは、本物ではなかった。レシピが改ざんされていたり、材料も間に合わせのもので作っていた。さらにレパートリーも僅少で偏ったものだった。日本でも本物のフランス料理を食べられるようにしたい。文学部仏文科卒業、新聞記者あがりで妻の父親が経営する料理学校の副校長となった、辻静雄はある日そう決心する。自分はコックではないのに何ができるのか。そもそもフランス料理とは一体何だ。何も知らなかった辻静雄の生涯を賭けた壮大なプロジェクトがスタートする。19世紀の料理書を読み漁り、アメリカの料理研究家の門戸を叩き、本場フランスに乗り込んで老舗名門店の料理を満腹でつらくなっても、脂汗をたらしながらとにかくひたすら食べた。方法論として何が正解なのかまだわからない。だが、若き辻静雄はできることを一個ずつ実行に移していくしかないのだった。そして。彼はフランス人シェフからも尊敬されるフランス料理の神様となったのだ。辻静雄のスケールの大きな人生ドラマが痛快なのはいうまでもなく、さまざまな料理の描写に著者の筆致が冴え渡り、類まれな料理小説の傑作がここに生まれたのだった。文藝春秋から文庫版も出されている。
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3 of 3 people found the following review helpful:
5.0 out of 5 stars 料理が芸術になる過程とは, 2005/10/2
By jiateng4 - See all my reviews
(TOP 500 REVIEWER)   
料理研究家にしてフランス料理の大家、辻静雄氏の人生を描いた作品です。
今日本中にあふれるフランス料理のレストランのほとんどが、「本場とはかけ離れた」ものだった時代、「本物の料理を紹介したい」という熱意だけで、さしたる料理の知識もなかった氏が、徒手空拳フランス料理を勉強する生き様は、オリンピックのアスリートが自己を磨き上げる際に発する輝きに全く見劣りがしません。

それを著者は暖かみのある筆致で描ききっています。
料理評論家とは、ただ毎日うまい物を食べている人たち、としか思っていませんでしたが、本書を読むとある種の格闘であることが理解できます。

料理の味を表現するという事について、開高健が一番だと思っていましたが、この本も全く負けていません。読み応え十分の小説です。

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