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ゼロ年代の想像力
 
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ゼロ年代の想像力 (ハードカバー)

by 宇野常寛 (著)
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Product Description

内容紹介

『DEATH NOTE』、『恋空』、『ALWAYS 三丁目の夕日』、宮藤官九郎、よしながふみ、平成仮面ライダーシリーズ……格差・郊外・ナショナリズム、激震するゼロ年代に生まれた物語たちの想像力は何を描き、生み出してきたのか。時代を更新するサブ・カルチャー批評の決定版。

宮台真司氏推薦
「若い書き手による、単なる「好きなもの擁護」を超えた、時代を切り拓くサブ・カルチャー批評を、僕らは長いあいだ待っていた。それが本書である。政治思想の最先端とも響きあう高度な内容は、その期待に応え得るはずだ。」

■本書で論じた作品
青山真治/池袋ウエストゲートパーク/犬夜叉/ウォーターボーイズ/ALWAYS 三丁目の夕日/仮面ライダー龍騎/仮面ライダー電王/木皿泉/木更津キャッツアイ/オトナ帝国の逆襲/蹴りたい背中/犬身/恋空/コードギアス/宮藤官九郎/小林よしのり/最終兵器彼女/桜庭一樹/佐藤友哉/戯言シリーズ/下妻物語/女王の教室/ジョゼと虎と魚たち/新世紀エヴァンゲリオン/永遠の仔/すいか/世界の中心で、愛をさけぶ/セクシーボイスアンドロボ/涼宮ハルヒの憂鬱/西洋骨董洋菓子店/DEATH NOTE/電脳コイル/時をかける少女/ドラゴン桜/NANA/野ブタ。をプロデュース/鋼の錬金術師/ハチミツとクローバー/パッチギ!/バトル・ロワイアル/ファウスト/古川日出男/フラガール/冬のソナタ/マンハッタンラブストーリー/松尾スズキ/浜崎あゆみ/メゾン・ド・ヒミコ/よしながふみ/よつばと!/ライフ/らき☆すた/ラスト・フレンズ/リンダリンダリンダ/ONE PIECE

著者について

評論家。1978年生。企画ユニット「第二次惑星開発委員会」主宰。批評誌<PLANETS>編集長。戦後文学からコミュニケーション論まで、幅広い評論活動を展開する。

Product Details

  • ハードカバー: 352 pages
  • Publisher: 早川書房 (2008/7/24)
  • Language: 日本語
  • ISBN-10: 4152089415
  • ISBN-13: 978-4152089410
  • Release Date: 2008/7/24
  • Product Dimensions: 7.5 x 5 x 1.1 inches
  • Average Customer Review: 3.5 out of 5 stars  See all reviews (18 customer reviews)
  • Amazon.co.jp Sales Rank: #13,099 in 本 (See Bestsellers in 本)

    Category Rankings:

    #2963 in   > 文学・評論
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59 of 80 people found the following review helpful:
3.0 out of 5 stars 分析は的確だけど・・, 2008/9/20
95年から00年以降の時代に対する著者の分析には、堅実というか頷けるものがありました。
しかし家父長的、男性的価値観を「レイプファンタジー」といったレッテルで断ずるように、作品の是非に対する姿勢にはやや一方的な感じがします。
また著者は社会、歴史による個人の認証(平たく言えば社会に認められる=成長)、や父性の復権といった価値観を旧来のものとして、それらを主張する作品に対して、商業的な失敗を以てこれを批判している様に見受けられますが、そうした批判自体「社会的価値観(この場合市場原理)」による「家父長的」な断定なのではないでしょうか?

時代に迎合しない価値観を一種のマイノリティ、とでも言うなら、流れに沿うかどうかで是非論を主張する著者の姿勢に、私は馴染めないものを感じました。
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43 of 64 people found the following review helpful:
2.0 out of 5 stars 素朴なサブカルの社会反映論, 2009/5/7
By 倒錯委員長 (横浜市と夢半ば) - See all my reviews
(TOP 500 REVIEWER)   
筆者はまず、2000年以降つまりゼロ年代の批評の空白、批評家たちの怠惰を責め、東浩紀的なひきこもり=セカイ系的想像力が、もはや古いという視点に立っていることを明示。東以降のエピゴーネンも含め、ひきこもり=セカイ系に内属すること自体が一つの排他的な暴力であり、一つの立場を選んだ「決断主義」であると指摘。本書では、その決断主義の地平をコミュニケーションを駆使して生き抜く「サヴァイブ系」なるものの台頭を、サブカルを通じて論ずる。

帯でかの宮台真司が推薦文を書いてるが、読んでみると著者は文体からして宮台の影響をものすごく受けていることがわかる。しかし、内容には筋が通っているもののその土台となる「大前提自体が間違ってやしないか?」という疑問が浮かぶのも、哀しいかな宮台と似てしまっている。
エヴァやAIR等のギャルゲーをあげつらい、「零落したマッチョイズム」と批判している。しかし、特に後者は消費者にとってのマスターベーションファンタジーとして扱われているきらいが高い。有り体に言えば「おかず」なのであるから、それらをクドカンなどの他のサブカルと同列に扱い批判するのには、ちと無理がないか?もっとも、「それら」を最初に批評活動の土台に挙げたのは大塚英志や東であり、この著者は彼らの大前提に乗って議論を組み立てていると言える。
そもそも、「東的なるもの」というのはオタク文化であり、いくらそれが広大していようと、日本の全人口の何割がオタクなのだろうか、という話だ。批判の矛先があまりにも近視眼的すぎる。そしてさらに言えば、彼らが引きこもるのには理由があり、それはコミュニケーションに敗れたからだ。そんな彼らに、「それはマッチョイズムだ!」だなんて。
とどめを刺してどうする(笑)

この人の結論は、ハーバマスのポストモダニズム批判と似ている所がある。パースパクティブ的、相対主義的なポストモダンにおいても、対話による理性の構築は可能であると。
だが、これはハーバマスにも向けられる疑問だが、そんなこと実際に可能なのか?そして、コミュニケーション自体に参与しない「他者」はどうするんだ?誰とでもコミュニケーションをとれるという前提に立っていることこそが、近代的な、いわばマッチョイズムではないのか?

コンテンツに関する膨大な知識量には舌を巻くが、それらひとつひとつの解釈を数珠つなぎのように連結していく作業が、あまりにも恣意的すぎていて怪しい。ロリコンの一大勢力でかつ、日本中で大ヒットした宮崎アニメが全く論じられていないのにも疑問が残る。そしてそれら作品と社会が、どうつながっているのか、この人は精査しているのか。社会学にありがちな素朴な作品の社会反映論だろう。

何よりも、この人は批評家としてどうなの?と思う箇所がある。
東的な想像力は古く、それに対してサヴァイブ系(この人は限りなく「俺の」と言いたいのだろうが)の想像力は新しい。前者は過去であり、後者が最先端。そして、つきつめれば新しいからこそサヴァイブ系が「正しい」のだと。まともに考えて、みなさんはこれが批評行為と言えるだろうか。僕は絶対にそうだとは認めたくはない。
このリニア的で、時代は常に移ろい、それを代表する価値観は常に一つという考え方は再考できないのか。ひきこもり=セカイ系の想像力とも共存できるのが、真のサヴァイブ系、ではないだろうか?
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45 of 69 people found the following review helpful:
4.0 out of 5 stars ナイーブ過ぎる書き手だと思うが今後に期待する, 2009/3/1
By 唐沢 大 (東京都) - See all my reviews
(TOP 1000 REVIEWER)   
ついに同い年でこんな本を出す書き手が出てきた。必ずしも論旨に感心するわけではないが興味深く読んだ。

サブカル(特にライトノベル、ゲーム、アニメ)を広範に批評の対象とするスタイルは東浩紀に似ているが、宇野は東を批判の対象としている。たとえば東の美少女ゲーム論はゲーマーの自己肯定に過ぎず、批判的視点が欠けている、と。
その内容は、というと簡単に言うと以下の通り。

90年代はみんながアイデンティティを喪失している時代だった。なんで生きているのか、何のために生きるのか、疑問に思っていた。文化的な表象にもそれがあらわれていて、たとえば碇シンジの苦悩がうけた(「エヴァンゲリオン」)。自己肯定的な美少女ゲームがヒットした。

00年代初頭は、「いや、そんな悩んでたら生きていけないじゃん、キャラとか積極的に作っていかないといけないし、価値観とかっててきとうになんか決めない(=決断)とだめでしょ」という認識(「サヴァイブ感」)が主流になった。『バトルロワイヤル』、『リアル鬼ごっこ』、『Death Note』とか。こういう行動様式を、宇野は「決断主義」と呼んで批判し、そういった傷つけあいを回避する回路を探り出そうとしている。

ここまではよい。しかし「決断主義の超克」を目指す宇野が探し当てたのは何か。宇野は、たとえば『木更津キャッツアイ』なんかに見られるような、ゆるやかな、擬似家族的な共同体の構成を目指すことが、決断主義の回避につながるという。人が決断主義に陥るのは、生きるために何らかの物語を必要とするからであるそうな。で、物語はどこにあるか。『DEEP LOVE』みたいな波乱万丈(すぎる)のが物語か。必ずしもそうではない。

<そして現代とは、第七章で取り上げた『木更津キャッツアイ』や『下妻物語』といった優れた郊外小説が描くように、自分から手を伸ばせた、日常の中から未だかつてなく自由に物語を掴み取ることができる世の中なのだ。> (p. 290)

ナイーブな結論だと思うし、これって「超克」とか大層なものじゃあなくて、単に一時的な流行なんじゃないかという気がする。引きこもるのも疲れたし・飽きたし、バトルロワイヤルずっとやってるのもしんどいし、ちょっと身近なところでほんわか生活したいっすね、って、そんなところじゃないか。そういう時代の気分をクドカンなんかが先取りして描き、ヒットさせたんだろう。3年後くらいには、いやこんな身近でぼんやりしてるのもいいんだけど、そろそろすごい冒険したいっすね、って気分になるかもしれない。

テレがないしナイーブ過ぎるところが気になるんだが、読解の仕方はおもしろいし、53年組へのエールをこめて☆4つ。
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5.0 out of 5 stars この10年誰も書かなかったし、書けなかった本
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Published 15 months ago by mogera

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