内容(「BOOK」データベースより)
未知数を文字で置き換えた数式を扱う方程式論と、ものの形を扱う「シンメトリー」の科学とは、同じ数学でも真逆の2分野に思える。しかし実際は、方程式論でのブレイクスルーが、シンメトリーの科学を華々しく開花させたのだ。数学史を知る醍醐味とは、このような思いがけないつながりを知ることにほかならない。方程式をめぐる数世紀来の難問として、4次方程式までの解の公式があるのに、5次方程式ではどうしても見つからない、ということがあった。この難題を弱冠二十歳で解決したのがフランスの数学者、ガロアである。この問題を解くために彼が独力で創りあげた理論はあまりの抽象度の高さゆえ、その本質を数学者からさえ長年理解されなかったが、やがてそれが方程式論の枠におさまるどころか、「対称性」に関わるあらゆる領域の問題解決に役立つ、いわば「シンメトリーの言語」であることが次第に明らかになっていった。この、「シンメトリーの言語」をもとに、シンメトリーの科学がいかに花開いたか。超ひも理論や相対論から視覚の科学、15パズルやルービックキューブの「玩具」、果ては音楽まで、広範な分野の話題を縦横に配し、関係した不遇の数学者をめぐるエピソードをちりばめつつ、練達のサイエンスライターが滔々と語る数学物語。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
リヴィオ,マリオ
宇宙物理学者。アメリカの宇宙望遠鏡科学研究所の科学部門長をつとめた。宇宙の膨張からブラックホール近傍の物理現象、知的生命の創出など、関心は広い。著書に、国際ピタゴラス賞とペアノ賞を受賞した『黄金比はすべてを美しくするか?』(早川書房刊)ほか
斉藤 隆央
1967年生まれ。東京大学工学部工業化学科卒業。科学書を中心に翻訳に従事する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)