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春にして君を離れ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)
 
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春にして君を離れ (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) (文庫)

by アガサ・クリスティー (著), 中村 妙子 (翻訳)
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Product Description

内容(「BOOK」データベースより)

優しい夫、よき子供に恵まれ、女は理想の家庭を築き上げたことに満ち足りていた。が、娘の病気見舞いを終えてバグダッドからイギリスへ帰る途中で出会った友人との会話から、それまでの親子関係、夫婦の愛情に疑問を抱きはじめる…女の愛の迷いを冷たく見据え、繊細かつ流麗に描いたロマンチック・サスペンス。


著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

クリスティー,アガサ
1890年、保養地として有名なイギリスのデヴォン州トーキーに生まれる。1914年に24歳でイギリス航空隊のアーチボルド・クリスティーと結婚し、1920年には長篇『スタイルズ荘の怪事件』で作家デビュー。1926年には謎の失踪を遂げる。様々な臆測が飛び交うが、10日後に発見された。1928年にアーチボルドと離婚し、1930年に考古学者のマックス・マローワンに出会い、嵐のようなロマンスののち結婚した。1976年に亡くなるまで、長篇、短篇、戯曲など、その作品群は100以上にのぼる。現在も全世界の読者に愛読されており、その功績をたたえて大英帝国勲章が授与されている

中村 妙子
東京大学文学部卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

Product Details

  • 文庫: 331 pages
  • Publisher: 早川書房 (2004/4/16)
  • ISBN-10: 4151300813
  • ISBN-13: 978-4151300813
  • Release Date: 2004/4/16
  • Product Dimensions: 6.1 x 4.2 x 0.6 inches
  • Average Customer Review: 4.7 out of 5 stars  See all reviews (19 customer reviews)
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26 of 29 people found the following review helpful:
4.0 out of 5 stars 推理物ではないが恐い話だった, 2005/9/15
By yuklam (MI, USA) - See all my reviews
アガサ・クリスティーの小説だが推理物ではない。第二次世界大戦前、娘の病気見舞いに行ってバクダットからイギリスに帰る途中、テル・アブ・ハミドで主人公の夫人は独り足止めをくらう。閑散としたその地で数日間彼女は今まで固く信じてきた(信じようとしてきた)理想の家庭、夫の愛情、子供達の愛情等に徐々に疑問を抱き始める。一見すると、彼女がとても見栄っ張りでプライドが高く自己中心的で、それに家族が振り回されているようにも見えるが、テル・アブ・ハミドで彼女自身が自分でそれに気づき自己嫌悪に陥りながらも反省し始めたところは凄いと思った。そして、日常の環境に戻った途端、それが一瞬にして吹っ飛んでしまったのも凄く現実的だと思う。彼女が特別な人間なのではなく、誰でも心のどこかで自分を可愛いと思っている。そして自分は(曖昧な感じで)良い人間だと思っている。だから、生きていられる。でも、家族や親しい友人、職場の仲間たちは必ずしも若しくは絶対その人のことをそうは見ていない。普通、そのギャップはなかなか判らない。だから皆それなりに仲良く上手くやっていける。そんな人間の生き方について考えさせられる話だった。一番最後の夫の言葉は私には物凄く恐ろしく感じた。
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19 of 21 people found the following review helpful:
5.0 out of 5 stars 夫婦、家族のあり方を考えさせられる本, 2004/6/26
By 拓庵 (東京都) - See all my reviews
この本を私が最初に読んだのは18年前。新聞に中島梓(栗本薫)さんが書いた「一生の内に、何十回くりかえして読む本に出会えるのは数回。これは、私にとってそういう一冊」という趣旨の書評に惹かれた。

中年の婦人が、旅先で列車が来ず、数日間、砂漠の中の宿泊所で一人で過ごす。その間、自分を見つめ直し、自分がいかに自己中心で、家族から愛されていなかったと気づき、悔い改め変わろうと決意するが、現実の生活に戻るとその決意が薄れ、元の生活を続けてしまう。その内面の葛藤がドラマチックに描かれている。

今回クリスティー文庫収録にあたっては、その栗本薫さんが巻末の解説を書いている。このような妻、母をもったらどうすべきか。夫婦・家族のあり方を考えさせられる。解説も必読。

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16 of 18 people found the following review helpful:
5.0 out of 5 stars 希望でも絶望でもない, 2006/9/17
愛する人のために何かをしてあげて、
そして実際に喜んでもらえた、という経験は、
誇らしい記憶として何度も呼び起こされるものです。
でも、愛する人は、うわべで笑っていただけだったのかもしれない。

あの人のようにだけは、なりたくない。
そういう哀れみの目で見下していた人間よりも、
自分のほうが嫌われ者だったりするのかもしれない。
でも、これまでの生き方を変えるほどの、転機ってあるだろうか。

どの登場人物も人格は不完全で、人間臭く、
それぞれの中の正しさを貫き、そしてお互いがすれ違います。
もやもやと決着のつかない雰囲気が、現実味を帯びて迫ってきます。
内面の叫びを描いた作品なのに、視覚の描写がとても具体的。

退廃的な絶望があっけなく克服されると同時に、
虚構めいた希望は見事に砕け散ってしまう。
人は、自分の心の範囲でしか世界を解釈できないという事実が、
そよ風に乗って吹き付けてくるような、そんな感じがしました。
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Published 6 months ago by ふくふく

5.0 out of 5 stars 夫婦や親子でも擦れ違いが生ずる人間の不思議さ、危うさを痛感させられる
この作品(『春にして君を離れ』)は、作者アガサ・クリスティーの実体験に基づいた告白小説なのではないか?三十代半ばを過ぎて離婚を経験した作者が、ミステリー作家とし... 続きを読む
Published 6 months ago by 永遠のチャレンジャー

5.0 out of 5 stars 今までのアガサクリステイの最高傑作
アガサの推理小説はポアロも、ミス・マープルもそれ以外も読んできた私だが、この作品は「怖い」殺人事件があるわけでない。しかし、子育ての終わった3人の子の母が5日間... 続きを読む
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Published on 2007/7/16 by レモン

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