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愛のゆくえ (ハヤカワepi文庫)
 
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愛のゆくえ (ハヤカワepi文庫) (文庫)

リチャード ブローティガン (著), Richard Brautigan (原著), 青木 日出夫 (翻訳)
5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (10件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

ここは人々が一番大切な思いを綴った本だけを保管する珍しい図書館。住み込み館員の私は、もう三年も外に出ていない。そんな私がある夜やって来た完璧すぎる容姿に悩む美女と恋に落ちた。そして彼女の妊娠をきっかけに思わぬ遠出をするはめになる。歩くだけで羨望と嫉妬の視線を集める彼女は行く先々で騒動を起こしてゆく。ようやく旅を終えた私たちの前には新しい世界が開けていた…不器用な男女の風変わりな恋物語。


著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

ブローティガン,リチャード
詩人、小説家。1935年ワシントン州タコマに生まれる。50年代後半にサンフランシスコに移住し、執筆活動を始め、1964年に小説『ビッグ・サーの南軍将軍』でデビュー。1967年発表の小説『アメリカの鱒釣り』は若者たちの圧倒的な支持を得て、ブローティガンの代表作となった。その後も1968年の小説『西瓜糖の日々』など幻想的な要素を盛りこんだ作品を次々に発表し、一世を風靡した。長篇第4作にあたる本書は美しい文章とユニークな設定で発表当時から高く評価され、現在も普遍的な人気を誇っている。伝統的な文学の形態にとらわれず、平易な言葉で美しい世界を作りだす彼の作品は、レイモンド・カーヴァーなど、アメリカを代表する作家たちに大きな影響を与えている。1976年頃からアメリカと日本を往復し、大江健三郎や吉行淳之介らとも交流があった。詩集『東京日記』や短篇集『東京モンタナ急行』など、日本を舞台にした作品もある。1984年カリフォルニアの自宅で拳銃自殺

青木 日出夫
1936年生、早稲田大学大学院英文学科修了英米文学研究家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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5つ星のうち 5.0 邦題が酷すぎる, 2009/1/12
邦題がこんなわけのわからない、まるでハーレクィンロマンスみたいなのだからいけないんです。読まずに去ってしまう特に男性読者が多いと思います。実際には「中絶」です。「中絶旅行」でも良いかもしれません。爽やかでファンタジーのような、何とも言えない素敵な作品です。 ブローティガンを初めて知った記念すべき一品です。
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5つ星のうち 4.0 タイトルで逃げないで!, 2002/12/4
「愛のゆくえ」原題は「The Abortion(堕胎)」どんなどろどろした話かと思うでしょう?
でも、これはほのぼのとしたひとつのカップルの物語。昔話のように不思議な味わいを持つ小説。
主人公の勤める図書館は作家が書いた本を集めるところではなく、一般の人が書いた本や文章を受け取り保管する場所。だから、持ってくる人はいるけれど、借りる人はいない。

そこに見るものを釘付けにせずをえられないほど完璧な美を備え、その美を耐えかねる重みとして生きてきた女性が本を持ち込み、2人は恋人になる。
やがて、妊娠がわかり中絶することになってメキシコに旅することになる・・・というお話。
くどいですが、中絶をするというのにほのぼのとした話です。

物の表現が村上春樹に通じるところがあります。メキシコに向かう道中、スチュワーデス、飛行機の描写が特に気に入っています。

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2 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 シュールでファンタージー色の強いラブストーリー, 2006/8/15
何ともゆったりとしたリズムを持ったラブストーリー。一度ハマるとその雰囲気に魅了される。今から見ると洒落てもなく、どちらかというとシュールでファンタジーの要素の強い物語だが、これも1960年代のアメリカ西海岸という舞台のなせるわざか。今の即物的で感情的な恋愛関係から見れれば、全くもってこのストーリー展開はユルすぎて物足りないだろうが、それは当時の「ラブ&ピース」という風潮だけではなく、ブローティガンの反体制、というより脱体制、全てのものごとから自由になろうとした生き方によるんだろう。でも全てのものごとから自由になろうとしたその引き換えが、常に死への誘惑、死への憧れでなかったか。ここでは、今でいう「引きこもり」の主人公がある女の子と出会い、彼女の妊娠堕胎で、外の世界に目を向けざるを得なくなる。それはブローティガンの意味するところの「脱体制」から「体制」への誘惑なのか。妊娠そして堕胎という「生と死」の最も象徴的な出来事が、その引き金になったというのは印象深い。読む者にかなりのイマジネーションを要求されるブローティガンの作品の中でも、「愛のゆくえ」は入門編としては最適だと思う。そして川上弘美の初期作品、例えば「センセイの鞄」等が好きな人にはいいかもしれない。
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