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テレビゲームが人間の脳に与える影響を、脳の前の部分である前頭前野の脳波を測定、解析することで明らかにしていったのが本書。テレビゲームの影響を目に見える形で表した、初めての試みである。
脳の前頭前野とは、意欲や判断力、情動抑制など、人間らしさを保つために重要な働きをしている部分。この部分が活性化したときに現れるのが、β波と呼ばれる脳波である。脳神経学者の著者は簡易型の脳波計を開発し、テレビゲームをしているときの脳波の動きを記録することに成功した。それによると、ゲームを始めてすぐにβ波が激減していく様子がよくわかる。β波が減っている状態というのは、痴呆者の脳波とそっくりな状態だそうだ。つまり、テレビゲームに熱中している人の脳は、痴呆者の脳と同じく、まったく活性化していないということになる。
著者は被験者を、幼いころからテレビゲームに親しんでいる「ゲーム脳」型人間から、まったくテレビゲームをしたことがない「ノーマル脳」型人間、そしてそれぞれの中間タイプの4つに分けてその脳波を調査しているが、「ゲーム脳」は、ゲームをしていないときでも働きが鈍くなっていることが一目瞭然である。ゲームにはまっている子どもでも、この脳波データを見たら、怖がってゲームをやめようとすると著者は言う。
子どもとテレビゲームとの関係に悩んでいる親はもちろん、子ども自身もこのデータから「ゲーム脳の恐怖」を実感してほしいものだ。(朝倉真弓)
出版社/著者からの内容紹介
テレビゲームが脳を壊す!
脳波データの解析で、その恐ろしさがあきらかに。
テレビゲームは、子どもの心や体をだめにするのでは?と心配しているお母さん、お父さん。そう、あなたの心配は的中です。このまま放っておいては大変なことになります!
脳神経科学者の著者が、目に見えるデータとして、テレビゲーム中の脳の状態をとらえました。テレビゲームをしているときには、驚くほど、脳--前頭前野の機能が落ち、恐ろしいことに、やがてゲームをしていないときにも、働きが悪くなっていきます。
「ゲーム脳人間」になってしまうのです。前頭前野は、創造力や理性、激情の抑制などを司っていて、人間を人間らしくしているところです。そこが働かないとなると……。
すぐに手をうたなくてはなりません。ヒントはこの本に書いてあります。今日からぜひ始めてください。テレビゲームの電源を切って。