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安徳天皇漂海記 (中公文庫)
 
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安徳天皇漂海記 (中公文庫) (文庫)

宇月原 晴明 (著)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

壇ノ浦の合戦で入水した安徳天皇。伝説の幼帝が、鎌倉の若き詩人王・源実朝の前に、神器とともにその姿を現した。空前の繁栄を誇る大元帝国の都で、巡遣使マルコ・ポーロは、ジパングの驚くべき物語をクビライに語り始める。時を超え、海を越えて紡がれる幻想の一大叙事詩。第19回山本周五郎賞受賞作。


著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

宇月原 晴明
1963年岡山県生まれ。早稲田大学第一文学部日本文学科卒。1999年、「お伽ばなしの王様―青山二郎論のために」で三田文学新人賞を受賞。同年、『信長あるいは戴冠せるアンドロギュヌス』で日本ファンタジーノベル大賞を受賞。2006年、『安徳天皇漂海記』で第十九回山本周五郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 378ページ
  • 出版社: 中央公論新社 (2009/01)
  • ISBN-10: 4122051053
  • ISBN-13: 978-4122051058
  • 発売日: 2009/01
  • 商品の寸法: 15.2 x 10.8 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
  • Amazon.co.jp ランキング: 本 - 44,860位 (本のベストセラーを見る)

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5つ星のうち 5.0 ギリシア悲劇を思わせる, 2009/4/28
壇ノ浦で入水した八歳の安徳天皇が、琥珀色の玉に封じられ、魂の平安を求めて鎌倉へ、次いで南宋へ、最後に黄金色の蜜の滴る島、ジパングへたどり着く。
美しく、荘厳な悲しみが満ちている平曲の調べに乗って、豊かなイマジネーションの世界が広がる。
ただ美しいだけのファンタジーではない。この小説には、しっかりした背骨がある。ますらおぶり、とでも言いたいような。
運命という言葉を軽々しく使いたくはないが、そう言うしかない。人間は、生まれる時代も、場所も、自分では選べないのだから。
ここに描かれているのは、人間同士の小さな葛藤ではない。運命という巨大な波に呑みこまれようとしながら、懸命に自らの生をまっとうしようとする人間の姿だ。
安徳帝をはじめ、歌人にして征夷大将軍の実朝も、南宋最後の少年皇帝も、マルコ・ポーロも、権勢の絶頂にあるクビライ・カーンにさえも、運命にひとり対峙する者の厳しさがある。

ギリシア悲劇を思わせる。

お涙頂戴のメロドラマに食傷した人、ひとまわりスケールの大きな感動を求める人にお勧めする。
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5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 安徳天皇、波に揺られてどこへ往く, 2009/2/17
源平対立、
元と南宋の戦い、
そしてマルコ・ポーロはじめ西洋と東洋の接触。
洋の東西を問わぬ伝奇要素のオンパレード。

南宋滅亡と平家滅亡をフューチャリング。
言われてみれば、確かに共通点は多いけど、
サラッと書いてしまうところが著者のスゴイとこ。

合間におりこまれる実朝の和歌や平曲(平家物語)、
その独特のリズム感で物語の海へ引きずり込んで行く。

そして、エンディングに待つ「黄金の国」。
アラミタマをも鎮める極楽の島の秘密とは。
マルコ・ポーロが見るものとは。

祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。
沙羅双樹の花の色、盛者必衰のことわりをあらはす。
奢れる人も久しからず、唯春の夜の夢のごとし。
たけき者も遂にはほろびぬ、偏に風の前の塵に同じ。

洋の東西を問わぬ、普遍・不変の真理。
わずか8歳にして海に沈んだ帝の魂に安息は訪れるのか。
魂の流れ着く先、是非見届けてやってください。
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