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自殺論 (中公文庫)
 
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自殺論 (中公文庫) (文庫)

デュルケーム (著), 宮島 喬 (翻訳)
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登録情報

  • 文庫: 568ページ
  • 出版社: 中央公論社 (1985/09)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4122012562
  • ISBN-13: 978-4122012561
  • 発売日: 1985/09
  • 商品の寸法: 15 x 11 x 2.5 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.8 レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
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5つ星のうち 5.0 まさに古典の名にふさわしい, 2004/3/10
本書は、19世紀末の自殺者の増加を受け「人はなぜ自殺するのか」を、個人的理由に還元することなく、社会構造に起因する問題だとして分析を進めている本である。

自殺を社会構造から考えるという発想自体も面白いが、何より感心するのはその手堅さだ。序論で自殺の定義をし、その要因として考え得る様々な要素をあげ、妥当でない要素を一つ一つ排除し(これだけに100ページ以上費やされる)、その結果社会的要因を見いだし、さらにそれを三つの類型に分けて分析ていくという一連の過程が、上記の問題意識のもとで一貫して進行していく。その際に統計的な手法を用いて数値によって論じていることもあって、その堅実な論述の進め方にはほとほと感心する。

また、最後の章で「実践的な結論」として自殺者の増加を防ぐ方法について考察されていることも好感が持てた。「まず対象となる問題をきちんと定義し、他の可能性を排除しつつ分析を進め、結論を出し、最後にそこから現実の問題を考える助けとする」という、よい論文のお手本のような名著だった。

したがって、この本はまず社会学のよき入門書になるだろう。最近の下手な新書や入門書を読むよりも、社会学の何たるかを身をもって堂々と示してくれるはずだ。また、評者のような門外漢の者にとっても、論文とはかくあるべしという一つの姿を見せてくれる。まさに古典の名にふさわしい名著ではないだろうか。

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5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 「自殺」を契機に「社会」の存在も証明している, 2008/3/1
「自殺論」というタイトルがそれだけでモリエールの「人間ぎらい」並みのインパクトを持っていて、書名はずっと知っていたが、ずっと読む気になれずにいた。今回読んでみると、タイトルが想起させる印象とは全く違った、内実のある論述が展開されていた。
内容は、社会学自体が志向した、先行する形而上学や心理学、自然科学全般とは違う現実把握の方法を、当時から社会問題とされていた自殺に対して適用した分析で、序論・全三篇十三章に纏められている。全体の論述の方向としては、各国・各地域での自殺者数・自殺率の統計、自殺と関係すると思われる図表や数値を検討し、自殺に関わっている本質的な要因として、個人的側面ではなく社会的要因を挙げ(第一編)、以後、社会的要因の数々をデータに基づいて列挙し、その一つ一つに就いて分析を付す、といった流れを取り(第二編)、第三篇では以上の分析から社会全体に関わる複合的な把握と分析、最後に自殺に就いての対応策、といった手順を取る。
全体を見通して改めて考えてみると、この著作は自殺に就いての分析でありながら、その過程において「社会」が実在すること、社会が個人の生活、あるいは人間そのものの本質を規定していることを証明していることに気付く。自己本位的自殺、集団本位的自殺、アノミーという自殺の類型も社会の実在の確実さによって概念としての強度を獲得していることが見えてくる。この著作は、読むものに世界に就いての新たなリアリティを感じさせたに違いない。その意味で、きっと古典と呼ばれるのにふさわしいのだろう。
細かい部分を読んでいくと、今では統計学の授業で真っ先に注意される相関関係と因果関係の同一化をしていたり、今ならきっとフェミニズムの立場から非難の対象になる女性に就いての記述などもあるが、それによって価値が無くなることもないだろう一冊。ただ、記述の仕方が妙にねちっこいところもあります。
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39 人中、29人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 統計的実証研究の参考書, 2003/7/23
自殺の原因を様々な角度から仮説を立て、その後統計的分析手法を駆使して仮説を丁寧に検証している。コンピューターの無い時代にここまで数値検証を行った迫力には圧倒される。
題材は自殺であるが、本書は自殺に関する本というよりも、社会的事象を統計分析して証明することのケーススタディとしての価値の方が高いと思う。

マーケティングや調査・研究など仕事で統計分析を行う人にとっては分析の進め方の参考になる。

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投稿日: 2000/12/3

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