日経BP企画
地域再生の経済学1990年代以降、企業は相次いで工場立地を日本からアジアに移転した。工業が衰退したことにより、商店街も空洞化し、財政が破綻の危機に瀕するなど、地域社会は激しく動揺している。本書は地域社会を再生するため、日本が取るべき方策を記す。
工業の衰退による都市荒廃は先進国共通の現象だが、再生のためのシナリオは2つに分かれる。1つは市場主義に基づく米国型のシナリオ。もう1つは財政によって、人間の生活する「場」としての再生を目指す欧州型のシナリオで、自然環境の再生が優先される。路面電車を敷き、自動車の乗り入れを禁止したフランスのストラスブールなどがその好例で、「人が歩きたくなる」街には高級ブランド店なども進出して活況を呈しているという。
日本は、「民活」の名の下、市場主義に基づく都市再生を志してきた。だが、投資効率の良い大都市のビッグプロジェクトに投資が集中することとなり、地方の空洞化には全く歯止めがかからなかった。日本は欧州の地域社会再生に学び、人間の生活の「場」として機能させることを重視すべきだと著者は説く。地方分権を進め、地方自治体が財政的自己決定権を強めることなど、そのために必要な環境作りにも言及している。
(日経ビジネス2002/11/18Copyright©2001日経BP企画..Allrightsreserved.)
内容(「BOOK」データベースより)
地方自治体は膨大な財政赤字を抱え、地方の都市は均一化して特色を失い、公共事業以外に雇用がない…。地域社会は生活の場としても労働の場としても魅力を失い荒廃している。本書ではその再生に成功したヨーロッパの事例を紹介しながら、中心的な産業や重視する公共サービスなどがそれぞれ異なる、めざすべき将来像を提示する。そして日本型の生活重視スタイルを財政・政策面からどのように構築するかを提言する。
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