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両班(ヤンバン)―李朝社会の特権階層 (中公新書)
  

両班(ヤンバン)―李朝社会の特権階層 (中公新書) (新書)

宮嶋 博史 (著)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

韓国では今日も、儒教の「教え」が日常生活の隅ずみまで深く浸透している。朝鮮・韓国で朱子学の受容を担ったのは両班階層であった。両班は官僚・知識人として李朝時代を通じ京師と地方の支配エリートであった。しかし両班は法制的手続きを経て制定された特権階層ではない。彼らは社会的慣習を通じ周囲から両班としての資格を認定された、相対的で主観的な階層であった。ではその資格とは。両班の形成過程と儒教的伝統の実態を描く。

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21 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 朝鮮半島の社会・歴史を知るための必読書, 2003/6/27
By 簿記受験生 - レビューをすべて見る
(TOP 50 REVIEWER)   
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6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 韓国理解に両班がいかに重要かが判る良書, 2006/12/11
期待以上に良い本であった。両班が李朝後期あるいは近代韓国理解の上で非常に有益なものである点は発見だった。この理由は次のようなものだ。両班は16-18世紀にかけ、地方にも徐々に浸透していき、朝鮮半島全域で地域レベルでの支配層となった(在地両班)。両班的なものの浸透は、上昇志向を持つ下層階級の両班化や、郷約と呼ばれる地方社会全体の一般人向け遵守規約にもよる。郷約は、朝鮮一の朱子学者と言われる李滉が作った郷約がモデルとなり各地域で作られた。これにより儒教的考えが朝鮮半島の隅々まで浸透し、中国以上の儒教国を作ったという。これが両班化である理由は、両班が朱子学の担い手であり朱子学の権化と言えるが、郷約により朱子学・儒教が地方の隅々まで浸透した状況は、朝鮮半島全体の両班化とも言えるからだ。

20世紀に入り日本の植民地下でも、在地両班の基盤である同族集落は温存され、社会主義思想を真っ先に入れるなど、近代でも相当な影響を持っていた。この影響力は、韓国経済の高度成長による都市化によって同族集落が解体し始める1960年代まであったと言う。

本書は、安東権氏という一族を歴史的にずっと追いつつ、一般論も添え話を進めている。構成の工夫から判り易い内容になっている。このように1つの例から一般論を語るには膨大な知識がいる。新書ながら専門家の凄さも感じた一冊だ。
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3 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0 社会制度としての両班, 2005/5/22
両班の研究にはいろいろな切り口がある。李朝の政治を牛耳った特権階級というとり上げ方もあるし、高麗・朝鮮の文化を特徴づける儒教文化の担い手としての両班という見方もある。
そのなかで、この本は社会制度としての両班にスポットを当てている。対象は中央で華々しく活躍した「在京両班」ではなく、地方豪族と呼ぶのがふさわしい「在地両班」である。
多くの資料が提示され、研究書としては素晴らしいと思うが、残念ながら読みづらい。さらに利用可能な資料の質と量が限られているため、そこからわかるのは、所有する奴婢の数や土地の推移、あるいは戸籍の変化といったものに限られてしまっている。
この限界のため、例えば、17世紀に人口の3分の1近くを占めていた奴婢が19世紀にはほとんどいなくなるという興味ある現象についても、農業技術の発展からの説明はあるものの、あまり説得力はなさそうである。
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