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城 (新潮文庫)
 
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城 (新潮文庫) (文庫)

by フランツ カフカ (著), Franz Kafka (原著), 前田 敬作 (翻訳)
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Product Description

内容(「BOOK」データベースより)

測量師のKは深い雪の中に横たわる村に到着するが、仕事を依頼された城の伯爵家からは何の連絡もない。村での生活が始まると、村長に翻弄されたり、正体不明の助手をつけられたり、はては宿屋の酒場で働く女性と同棲する羽目に陥る。しかし、神秘的な“城”は外来者Kに対して永遠にその門を開こうとしない…。職業が人間の唯一の存在形式となった現代人の疎外された姿を抉り出す。


著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

カフカ,フランツ
1883‐1924。オーストリア=ハンガリー帝国領当時のプラハで、ユダヤ人の商家に生る。プラハ大学で法学を修めた後、肺結核で夭折するまで実直に勤めた労働災害保険協会での日々は、官僚機構の冷酷奇怪な幻像を生む土壌となる。生前発表された「変身」、死後注目を集めることになる「審判」「城」等、人間存在の不条理を主題とするシュルレアリスム風の作品群を残している。現代実存主義文学の先駆者

前田 敬作
1921‐2003。大阪・摂津生れ。東京帝大独文科卒。京都大学名誉教授。ゲーテ、カフカ、トーマス・マンなどの訳書がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

Product Details

  • 文庫: 630 pages
  • Publisher: 新潮社; 改版 edition (1971/04)
  • ISBN-10: 4102071024
  • ISBN-13: 978-4102071021
  • Release Date: 1971/04
  • Product Dimensions: 7.1 x 4.3 x 0.8 inches
  • Average Customer Review: 4.3 out of 5 stars  See all reviews (25 customer reviews)
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13 of 15 people found the following review helpful:
5.0 out of 5 stars 何のために毎日生きていますか ?, 2006/11/22
By 紫陽花 "玲瓏" (神奈川県相模原市) - See all my reviews
(TOP 50 REVIEWER)   
カフカの最長の作品で最も寓話性の高い作品。測量士として村にやって来たK。しかし、仕事はないし、肝心の目的地"城"にはどうやっても辿り着けない。村で起こる全ての事は"城"から指令が出ているようなのだが...。Kは最後まで"城"に辿り着けない。読者はKと共に物語の周りで彷徨うだけだ。

寓話性があまりにも高いので様々な解釈が可能だが、一般にはKに象徴される人間の孤独を表現したものとされる。"城"はこの世を操る何者かで、現実社会を考えれば政府のようなものが想定される。反体制作家としてのカフカを考えれば、政治に翻弄される民衆の無力と孤独を描いたものと解せる。自分自身を振り返っても、毎日何のために生きているのか分からなくなる事がある。もし知らず知らずのうちに誰かの意志で動かされているかと思うと怖い。

その他、様々な解釈が可能であり、寓話性作家カフカの本領を発揮した傑作と言える。
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25 of 32 people found the following review helpful:
4.0 out of 5 stars 人間が作ったはずのシステムの非人間性を暴く, 2004/12/20
By bluepasta (Brooklyn, NY USA) - See all my reviews
(TOP 500 REVIEWER)   
ある町に測量師として雇われて赴任してきたはずのKは、そんな職などないことを宣言され、村中の何もかもから翻弄されるような毎日を送るようになる。すべての指示は城から出ているようなのに、城に近づくこともできなければ、城の人間と話すこともできない。目に見えないヒエラルキー、タブー、暗黙のルールにしたがって行動する村民たち。その中においてKはまさに異物である・・・。

Kの測量師、つまり外から観察する人、という職業の設定がすでにKの存在の危うさを暗示しています。そんな職業を持つ人間が存在するということ自体がすでに何かの間違いなわけです。必要なのは、システムに組み込まれ、働く人であり、見るだけの人など不要なのです。複雑な生い立ちをもちアウトサイダーとして生きることを宿命づけられたカフカ自身の、共同体のシステムに入り込めないことによる悲劇、孤独、疎外感のようなものが、Kというキャラクターを通して体現されているようです。

私的なことはあまり描かれず、すべての登場人物がその職業を通して規定されているというのも現代的です。職業のないものは限りなく無に近い。高度にシステム化された社会における、そんな思想が反映されているようです。何もかもが整理され、すべてがシステム化されていく20世紀初頭の世相を反映してか、硬直したシステムがもたらすであろう暗い未来を見据える視点に、この本の現代的意義があるように思えます。人間が作ったはずのシステムのもつ逆説的な非人間性を喝破しているのが本書ではないでしょうか。

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28 of 39 people found the following review helpful:
5.0 out of 5 stars 村上春樹とはレベルが違う, 2007/5/12
今まで読んだ文学作品の中では、最も印象深い作品です。普通の小説を読みなれている人にとっては、荒唐無稽なシーンが連続しているように感じると思います。しかしそれは、通常の小説の予定調和に慣れてしまっているからです。アリストテレスの言うように、善人が滅んで悪人が栄える劇は観衆にとって受け入れがたいものでしょう。しかし現実は劇とは違い荒唐無稽なものです。この作品を読んで感じるのは異様な現実感、既視感です。冒頭の景色からして、自分の最も古い思い出したくない体験がよみがえります。他人の家に招待されたり、部下の仕事振りを見ていたり、仕事の相手から仕事をもらおうとするそれぞれのシーンが、自分のこととして体験されるのです。「救急車のサイレンで悪夢から目が覚めた」というリアリズムに毒されている人には理解できないでしょう。本当の体験とは「目が覚めた」から始まるのです。荒唐無稽なことを荒唐無稽なまま思わせぶり書いている村上春樹とはレベルが違います。現実をこれほど痛く感じてきたカフカという人間は不幸な人間だったのでしょう。最もカフカに近いと感じるのは「ねじ式」を描いたつげ義春です。
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人によりますが、自分は本を読むとき観客目線で読むことが多いみたいです。
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Published on 2007/11/12 by cookie cutter

5.0 out of 5 stars 非現実の現実。
「城」はたいへんおもしろい。これが高校生のときどうして読めなかったか(途中で放り出してしまったのだ)いまならわかる。あの人見知りで陰険で素朴で図々しくかわいらし... 続きを読む
Published on 2007/9/26 by null

3.0 out of 5 stars 村上ファンにオススメ
昨年授賞したフランツ・カフカ賞の授賞式にて、村上春樹氏は「15歳の時にカフカの『城』を読んでショックを受けた」と語っていた。... 続きを読む
Published on 2007/1/27 by moonzero

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