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ニッポニアニッポン (新潮文庫)
 
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ニッポニアニッポン (新潮文庫) (文庫)

by 阿部 和重 (著)
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Product Description

内容(「BOOK」データベースより)

17歳の鴇谷春生は、自らの名に「鴇」の文字があることからトキへのシンパシーを感じている。俺の人生に大逆転劇を起こす!―ネットで武装し、暗い部屋を飛び出して、国の特別天然記念物トキをめぐる革命計画のシナリオを手に、春生は佐渡トキ保護センターを目指した。日本という「国家」の抱える矛盾をあぶりだし、研ぎ澄まされた知的企みと白熱する物語のスリルに充ちた画期的長篇。


著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

阿部 和重
1968(昭和43)年、山形県生れ。’94(平成6)年『アメリカの夜』で群像新人文学賞、’99年『無情の世界』で野間文芸新人賞、’04年『シンセミア』で伊藤整文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

Product Details

  • 文庫: 193 pages
  • Publisher: 新潮社 (2004/07)
  • ISBN-10: 4101377243
  • ISBN-13: 978-4101377247
  • Release Date: 2004/07
  • Product Dimensions: 5.9 x 4.2 x 0.3 inches
  • Average Customer Review: 3.8 out of 5 stars  See all reviews (8 customer reviews)
  • Amazon.co.jp Sales Rank: #184,535 in 本 (See Bestsellers in 本)

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12 of 18 people found the following review helpful:
5.0 out of 5 stars 物語の終わりと小説の終わりを二度楽しむ, 2004/9/24
「ニッポニア・ニッポン問題の最終解決」計画を構想する内省的な前半と、それを実行に移す過程を描く、「物語」的な後半で読み応えが違ってくる。

後半は、「なぞとき」(といっても推理小説的なものではない)的な展開が多い著者の作品の中ではちょっと珍しいかなという感想。ここでは「映画」の「シーン」を描いている気がするし、そうならば「物語」の結末としては納得。

ただし、「小説」の終わり方としては、「インディビジュアル・プロジェクション」同様、「物語」への肩透かしを食らわせてくるので要注意(そんなおおげさじゃないですけど)。

あ、あと、この文庫本には、斎藤環先生(精神科医:存じ上げないのですが)のあとがきで本の表紙、登場人物の名前に関する解説をしてくれている。思わず、「ヘー」と思えるネタである。

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1 of 1 people found the following review helpful:
3.0 out of 5 stars タクシードライバーみたいです, 2008/11/4
主人公の壊れていきかたが、スコセッシの『タクシードライバー』に似ていると思った。
ロバート・デ・ニーロほどの魅力は、主人公にはないけれど。
少年の内面の描き方はステレオタイプで新鮮味がない。
トキと天皇制と絡めて描くのも、安易過ぎる。
もう少しひねって欲しかった。
最後のシーンに向かっていく描写にはエネルギーを感じられたし、
一気に読めた。そこは評価したい。
 
やたら難解な漢字がでてくるのは読みにくいし(パソコンで書くと簡単に変換してくれるからって、やりすぎな感じだ)、
作者の知的コンプレックスが見えてくる様で、
見苦しかった。




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3 of 6 people found the following review helpful:
4.0 out of 5 stars 国家の抱える問題をあぶりだし。韜晦の技術。, 2006/9/12
この作品の発刊により、阿部和重が韜晦の技師であることは明らかになった。
概要・17歳の少年は、自分の名に「鴇」がある故に、トキへのシンパシーを感じている。
トキの解放または殺害を試みるために、ネットでサーチを行い、大量の情報を入手する。
そして、佐渡にあるトキ保護センターへ向かう、といった極めて単純なストーリーだ。

しかし、阿部和重の作品には小説としての面白みの他に、解読の面白みがある。
解説者が記述しているように、二人のヒロイン・本木桜と瀬川文緒の名前の由来は
カードキャプターさくらの木之本桜であるとか、おじゃ魔女ドレミの瀬川おんぷに由来するものだとか。
個人的な見解を述べると、阿部和重の面白みは「小説を読むだけ」には絶対ない。
隠された魅力を探し出すところにあるのだ。

また、解説者が「読みやすく、何度も読み返せる」といった文を書いているが、
僕はインディヴィジュアル・プロジェクションよりもハードな文体だと感じた。
この作品は文学を探求したいものしか、楽しめないのではなかろうか。
ただ単純に、小説で感動したい! なんて人には絶対にむかない。
阿部和重は常に読者を騙しているので、隠された魅力を突き止めていくところに、本当の意味があるのだ。
この作品は特にそういったものだ。
ただ単純に読むだけではなく、色々と視点を変更しながら、論理的に考えていくことに本当の魅力がある。
阿部和重の巧みな技術を解読することにより、絶頂の快楽が与えられる壮大な作品だ。
阿部和重は韜晦の技師である。
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