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きつねのはなし (新潮文庫)
 
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きつねのはなし (新潮文庫) (文庫)

森見 登美彦 (著)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

「知り合いから妙なケモノをもらってね」篭の中で何かが身じろぎする気配がした。古道具店の主から風呂敷包みを託された青年が訪れた、奇妙な屋敷。彼はそこで魔に魅入られたのか(表題作)。通夜の後、男たちの酒宴が始まった。やがて先代より預かったという“家宝”を持った女が現われて(「水神」)。闇に蟠るもの、おまえの名は?底知れぬ謎を秘めた古都を舞台に描く、漆黒の作品集。


著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

森見 登見彦
1979(昭和54)年、奈良県生れ。京都大学農学部大学院修士課程修了。2003(平成15)年、『太陽の塔』で日本ファンタジーノベル賞を受賞し、作家デビュー。’07年、『夜は短し歩けよ乙女』で山本周五郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 323ページ
  • 出版社: 新潮社 (2009/6/27)
  • ISBN-10: 4101290520
  • ISBN-13: 978-4101290522
  • 発売日: 2009/6/27
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.6  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
  • Amazon.co.jp ランキング: 本 - 28,908位 (本のベストセラーを見る)

    カテゴリーランキング:

    338位 ─   > 文学・評論 > SF・ホラー・ファンタジー > 日本の著者
    6214位 ─   > フォーマット別 > 文庫
    8436位 ─   > 新書・文庫

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5つ星のうち 3.0 表題作は文句なく最高, 2009/7/6
By 樽井 (兵庫) - レビューをすべて見る
(TOP 500 REVIEWER)   
 京都を舞台にした、幻想短編小説集。
 奇妙な骨董品を商いする法漣堂、薄気味の悪い何かを飼いならす老人、狐の面を被った男、そして細長い身体をしたケモノ。そういったものをモチーフにした、繋がっているような繋がっていないような全作品が繋がっているようないないような短編集です。
 前に読んだ「夜は短し歩けよ乙女」とは全く逆ベクトルといっていい、暗く幻想的なタッチの作品で読む前の印象と読んでからの印象が大きく違った本でした。
 ただ、作品の評価としては表題作の「きつねのはなし」はずいぶん高くつけますが(この話はとても面白かったし、幻想的だったし、叙情的だったし、怪談としての完成度も高くて文句のつけようがなかったです)、それ以外の作品や本全体としては微妙な感じでした。あくまで個人的な感想ですが、どこかしっくりとこない、こなれていない感じがしました。それは最初に書いたように、いくつかの共通するモチーフや、人物が4作品を通じて出てくるのですが、それが作品ごとに別々の人物・モノとなってでてくるので違和感がどうしても先にたってしまうというのが第一点。それから、もう一つは、こちらは自分の能力的な衰えなのかも知れませんが、幻想小説の持ち味であるはずの見えないものが見え、見えるものが見えないといった幻視能力をかきたてる部分ですんなり世界に入り込めなかったのがもう一点です。
 尤も、これはさきに個人的な能力の衰えと書きましたように、自分自身の持っている幻視的に小説世界に入り込める力が弱っているからかも知れません。昔は小説の世界、漫画の世界に簡単にそのまま入り込めてどっぷりと浸かりこめたのが、最近はそういう風にさらりと世界に入り込むことがときおり出来ない時があります。だから、作品そのものがどうというよりはこちらの能力の衰え(もしくは欠如)部分が、作品全体の評価を微妙とさせているのかも知れません。
 ミステリ小説や、純文学と違って、幻想小説や怪奇小説などはその能力・感じ方によって評価が変わってしまう特性がありますので、そのあたり注釈としてつけておきます。また、この作品において描かれる京都は現在もしくは近過去の京都であるものの、その闇の濃さ、不条理さ、そして幻想的な美しさという点では他の作品にない濃い色合いを見せてくれていて、そのあたりにはとても感服したことも付け加えておきます。恒川光太郎のような風合いでした。
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6 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 美しくてぼんやりとしたはなし, 2009/7/7
By ポロロッカ - レビューをすべて見る
(TOP 500 REVIEWER)   
06年10月の単行本の文庫化で,4本の奇譚が収められている短編集になります.

『奇譚』と謳われているように,少し不思議で怖めの物語が収められているのですが,
怪談など直接的なそれらとは違い,後からじわじわとくる怖さといった印象を受けます.
また,奇譚自体もよいのですが,そこに至るまでの大半を占める会話や日常描写が美しく,
はなしの性質とは裏腹な,暖かく柔らかみのあるきれいな表現がなんとも心地よく感じます.

ともすれば呆気なく,あれは誰だったのか,何だったのかとどれもが曖昧に終わったり,
それぞれが別の時間や人たちのはなしのはずも,どこか繋がりのようなものが見えるなど,
ぼんやりとしながらもじっとり汗がにじみ,気がつくとその世界へと引き込まれていきます.

確かにハッキリしない部分は残りますが,それを含めた余韻を膨らませるのが楽しみどころ.
暑い日の昼下がり,たまにはこういう作品で気分を入れ替えるのもいいのではないでしょうか.
一つ一つは100ページにも満たないのですが,思いのほかに濃厚でじっくりと読ませてくれます.

なお,巻末の記述によると,今回の文庫化にあたり改訂が行われているとのことです.
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5つ星のうち 5.0 モヤモヤ, 2009/10/18
By ぷりくりらぶ (千葉県鎌ヶ谷市) - レビューをすべて見る
不思議な・・・とか、ちょっと不気味な話が好きな人にはいいと思います。ホラーという感じの怖さはないですが、なんだか地味に怖い。寝る前に読むと一層不気味さを感じられるかも。どの話にもいくつかの同じキーワードが出てきて、関連性を持たせているあたりがよかった。個人的には「水神」が好きです。もちろん、ほかの3話も十分面白いです。でも結局明確な答えは出してくれないので、自分の想像を膨らませて・・・モヤモヤが残ります。
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