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ローマ人の物語〈30〉終わりの始まり〈中〉 (新潮文庫)
 
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ローマ人の物語〈30〉終わりの始まり〈中〉 (新潮文庫) (文庫)

塩野 七生 (著)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

弟ルキウスの死後、単独の皇帝として広大や帝国を維持すべく奮闘するマルクス・アウレリウス。その後半生は蛮族との戦いに費やされ、ついにはドナウ河の戦線で命を落とすという運命を辿る。さらにマルクスは、他の賢帝たちの例に従わず、後継者に実子コモドゥスを指名していた。そしてこれが、コモドゥス即位後の混乱を生む土壌となる―「パクス・ロマーナ」はもはや過去のものとなってしまうのか。

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15 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 こういう物を待っていた。, 2007/9/8
By 池田平太郎 (福岡市博多区) - レビューをすべて見る
昔、私が学生時代には、日本人向けにわかりやすく、ローマ史の一部として系統立てて著した著作を探したのだが、書店では皆無だった。
カエサルやアウグストゥスの名前は知っていても、彼らをモデルに描かれた小説すら見つけ出すことは困難だった。
その後、そのことを忘れかけた頃、この作品が世に出た。
手に取ってみると、わかりやすく、大変楽しめた。

これら、ギリシャ・ローマという、西洋世界ほどには日本人になじみがなかったものを、よくぞ、ここまでわかりやすく書いてくれたと思う。
こういう物を待っていたんだと。
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5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 哲人皇帝の失敗, 2007/10/28
名前だけは世界史の授業で記憶していたマルクス・アウレリウスだがここまで病弱な体の持ち主だったとは初めて知った。明らかに戦争向きではない内向的な性格だったが皇帝の責任というものを全身で受け止め前線に立ち続け、ローマ皇帝としては初めて戦場で亡くなる皇帝となる。が、後継者選びがまずかった・・・
カエサルは当時18歳でしかなかったアウグストゥスを次期後継者に指名して更にローマ帝国を発展させたが、マルクスは実の息子コモドゥウスの平凡さを見抜けなかった。ローマへの険しい道のりを早馬で駆けてきた前線の軍団長への返書が常に「ごきげんよう」のみでは人心も離れて当然だ。暗殺の経緯が明らかになっていないのが残念だが暗殺されるべくして暗殺された皇帝であり、正統性を争っての内乱へと突入していく。
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9 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 ローマの没落の始まり, 2007/9/30
By 樽井 (兵庫) - レビューをすべて見る
(TOP 500 REVIEWER)   
 五賢帝の時代が終わり、ローマが衰退していく時代を描いた「終わりの始まり」の三巻組の真ん中の巻です。
 本人自体は哲人皇帝として本当は戦争嫌いでいながらも、一生のうちの後半生はずっと戦陣の中で暮らさざるを得なかったマルクス・アウレリウス。ようやくと地の果てからやってくる新たなゲルマン民族との闘いに終止符を打とうとしたときには、彼にはもう残された時間がありませんでした。皇帝が死んだものと勘違いして勝手に即位した東方の司令官の反乱にも打ち勝ち、遠ゲルマン民族をも退け、息子のコモドゥスを皇帝にした後、彼は病によって死を迎えます。
 まるで三国志の劉備が枕頭に孔明を読んで遺児となる劉禅を託したように、長きに渡るマルクスの治世の理解者である頼りになる将軍や・政策実行官僚に息子コモドゥスの事を託して逝ったマルクス(そしてそれに応えて息子に忠誠を誓い続けてくれた将軍)でしたが、まさか彼自身も息子がここまで出来が悪く後世に愚帝と呼ばれることになるとは思いもしなかったのではないでしょうか。
 息子コモドゥスは、勝ち戦であったとはいえ、即位後すぐにダキア戦役での戦線を停止、ゲルマン部族たちと調停をなし戦争を集結させてしまいます。当時の情勢からいえば、この時に徹底的にルーマニア辺りまでを属州にしていればその後のローマの崩壊を遅らせたのではないかと考えられますが、その戦争を手打ちにしてローマの都に戻ります。そして、、、政務にあまり関心は示さないながらも一応皇帝としての職務につきますが、2年後、姉のルチッラによる暗殺未遂を受けてからは完全に政治に対して投げやりになってしまいます。自分の部屋付きの解放奴隷に政治を丸投げし
てしまったり、自身が剣闘士として闘技場に出たりと皇帝にあるまじき事をしつくします。そして、最後の最後には愛妾とこれまた部屋づきの召使いに暗殺されてしまいます。
 始まりから終わりまで、皇帝にふさわしくないことづくしの僅か12年の在位で彼はその生涯を終えました。
 死後も、彼は元老院から記録抹殺刑という大変不名誉な刑を受けました。これによって、彼は肖像のすべてを打ち壊され、碑文等から名前を抹消されました。まさに、ローマ凋落の幕開けを予想させる皇帝でした。ローマ通史の「ローマ人の物語」も終盤に向かっています。
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