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リンゴォ・キッドの休日 (新潮文庫)
  

リンゴォ・キッドの休日 (新潮文庫) (文庫)

矢作 俊彦 (著)
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

横須賀の朝、高台の洋館で女の死体が発見された。そして、米軍桟橋沖に沈んだワーゲンからは男の死体が…。無関係に思える2人は、ロシア製の拳銃で射殺されていた。公安警察の怪しい影が見え隠れする、この事件の極秘調査を命じられた県警捜査1課の刑事・二村永爾が、真相に辿り着くまでを描いた表題作のほか、女優脅迫事件を巡る二村の活躍を描く「陽のあたる大通り」を収録。

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5つ星のうち 5.0 スタイル!, 2008/6/12
By cobo "コボ" (東京都杉並区) - レビューをすべて見る
スタイルを貫き通すための、誇りがあって、けっしてマッチョさんのいわゆる俺様が1番ではない(=ジャイアンみたいな存在の事です、俺様が1番!だから周りは言う事聞け〜、オマエのモノは俺のものだ〜、というただの幼稚なわがままさんの事。そういった願望が透けて見える人のなんと多くて困ったことか!しかも最近そういったことを隠そうともしなくなってきた!俺様はビックになる!とか平気で言える無神経さ!!)、時には自身の誇りをも譲れる強さを持ち、スタイルを維持する事にかかる負荷を「あえて」(ツラくてキツイ事であっても)自分が望んでする事だから引き受ける覚悟を持つ、というところに、オトナへの社会人としての通過儀式のようなものがあると思います。社会人やオトナとして生活するうちに忘れてしまったり、薄らいでゆく規範のようなモノであるとも思うので、惹かれる人が多いのではないかと。
ちょっと話しが広がりすぎたかも知れませんが...。


中でもこの「リンゴォ・キッドの休日」のストーリーは良いです、とても好きです。矢作さんはきっとチャンドラーが大好きなのだと思います。構成も伏線も小道具も「キメ台詞」も最高にイカシテます。ロマンチストだけど、ただのロマンチストではない、警察という組織に属していて、なおかつ今だけフリーというとても曖昧で奇妙な存在が、二村永爾をまた魅力的にします。二村の行動や言葉やスタイルに重みと魅力があり、やせ我慢だけど、あえてそれでもするやせ我慢に意味を見出せる、そんな人にオススメ致します。そんなやせ我慢が必要な人(私を含めてなんと多いことか!せめて自覚したい)、ルールじゃない規範の、しかもモラルじゃない縛りの重要性を考えてみたい方にも、ただカッコイイ事は何か?を考えてみたい人にもオススメ致します。我慢を必要としなくなってきた事に、我慢させる事を「商売として」無くす事をあまりに進めてしまった現代に重要な何かがあると私は感じましたし、そのうえカッコイイのですから。


普通「お金」ってちょっと泥臭くて、生々しい、けっして美しいものではないと、私は思うのですが、最後の最後に出てくる「お金」のなんてチャーミングな(あえて古いと言われようとも、ここはチャーミングです!)事!!「お金」がここまでチャーミングに見えたことは今までで無いです、是非オススメ致します。
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5つ星のうち 5.0 初期の傑作, 2004/5/27
By niemands - レビューをすべて見る
(TOP 1000 REVIEWER)   
一匹狼の刑事。
この矛盾を、本作は二村刑事の『休日』に起こった事件、
とすることで見事に解決している。
相変わらず(といってもこの作品、二十数年前のものだが)
の計算された凝りに凝った比喩、
これぞスタイリッシュといった文体も健在。
まさしくニューハードボイルド、と称されるに相応しい作品。
シリーズ三冊目となる
『The Wrong Goodbye ロング・グッドバイ』
も六月に出るそうで、二十数年でどう変ったのか楽しみだ。
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5つ星のうち 5.0 スタイリッシュな刑事という矛盾を, 2003/12/5
By アジアの息吹 - レビューをすべて見る
(TOP 100 REVIEWER)   
稀有な「元」推理小説作家矢作俊彦の初期傑作である。
日本においては容易には成立し得ない探偵小説という設定を
非番の日の刑事が、個人的に捜査を引き受けるという形で成立させている。

しかもアウトローで、アイビーで、キレる刑事という
これまたあり得ないスタイリッシュさを
湘南を舞台に設定することで、イメージの力技で成立させている。

その気障さが鼻につくという人にはとてもお薦めできないが
凝った造りの推理小説としては一級品であり
「リンゴォ・キッドの休日」と「陽のあたる大通り」の2中篇収録。

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