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国盗り物語〈1〉斎藤道三〈前編〉 (新潮文庫)
 
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国盗り物語〈1〉斎藤道三〈前編〉 (新潮文庫) (文庫)

司馬 遼太郎 (著)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

世は戦国の初頭。松波庄九郎は妙覚寺で「智恵第一の法蓮房」と呼ばれたが、発心して還俗した。京の油商奈良屋の莫大な身代を乗っ取り、精力的かつ緻密な踏査によって、美濃ノ国を“国盗り”の拠点と定めた!戦国の革命児斎藤道三が、一介の牢人から美濃国守土岐頼芸の腹心として寵遇されるまでの若き日の策謀と活躍を、独自の史観と人間洞察によって描いた壮大な歴史物語の緒編。


著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

司馬 遼太郎
1923‐1996。大阪市生れ。大阪外語学校蒙古語科卒。産経新聞文化部に勤めていた’60(昭和35)年、『梟の城』で直木賞受賞。以後、歴史小説を一新する話題作を続々と発表。’66年に『竜馬がゆく』『国盗り物語』で菊池寛賞を受賞したのを始め、数々の賞を受賞。’93年には文化勲章を受章。“司馬史観”とよばれる自在で明晰な歴史の見方が絶大な信頼をあつめるなか、’71年開始の『街道をゆく』などの連載半ばにして急逝。享年72(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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5つ星のうち 5.0 道三像、光秀像が変わる一冊, 2004/7/6
本作品は一・二巻を斎藤道三編、三・四巻を織田信長編と題し、主人公である斎藤道三、織田信長、明智光秀らの戦国の英雄を中心に激動の時代を描いています。

斎藤道三編では、主人公道三が浮浪の身から豪商、そして美濃国主へと成長していく様子が描かれています。才能と野心に溢れた道三が自分の目指す"国盗り"に向け、政治軍事謀略織り交ぜて突き進む姿は男の生き方として憧れや尊敬の念を感じました。「神も仏も自分の野望の実現のためにある」とまで考える、戦国に生きる男のたくましさが存分に描かれています。
また、道三編後半で織田信秀も登場してからの"美濃の蝮と尾張の虎"の合戦や外交での激しいぶつかり合いも非常におもしろく、読み応えがあります。

そして織田信長編では道三の愛弟子である織田信長と明智光秀が主人公となり、本能寺までの二人の心理描写や時代の移り変わりが克明に描かれます。

信長の超合理的な思想のもとに織田家が天下布武を目指していく中、同じ道三の弟子としてのライバル心、中世的社会理念に対する考え方の違い、人材を道具として使い、不要になったら捨ててしまうという信長の苛烈な性格など、本能寺までの過程が細かく描写され、そして遂に謀反を決意します。。。

この信長編では光秀が中心に描かれているため、読んでいるうちに自然と光秀に感情移入してしまいます。そのせいもあるかもしれませんが、もし自分が光秀の立場にあったら同じ行動を取っていただろうと思いました。これまでの自分の中での光秀はあくまでも信長を殺した悪役であり、光秀を中心にすえて物事を考えたことがありませんでしたが、この作品がきっかけで自分の中の光秀に対する認識が大きく変りました。

戦国時代は本当におもしろいと思います。特にこの"国盗り物語"は戦国の真っ只中を常人では考えられないくらいのエネルギーで生き、運命的に非業の死を遂げた三人を描いているため、最高におもしろいです。司馬遼太郎の数多くの歴史小説の中でも非常の優れた、読み応えのある長編だと思います。

掛け値なしにおもしろい作品です。ぜひ一読することを薦めます。

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7 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 うむ, 2007/2/27
By 通潤橋 "kojitan" (日本(japan)) - レビューをすべて見る
(TOP 500 REVIEWER)   
どこの馬の骨かわからない齊藤道三が、素浪人・・・いや、
路上生活者が徒手空拳で、美濃随一の実力者になるところ
までを、第一巻で描いている。

はっきり申し上げて、怜悧であることは間違いないが、大
儀の前の小儀という、余りにもはっきりと分別できる人間
性は恐ろしい。だが、この計算のお陰で無駄な流血は流さ
れずに済んでいるという事実と、領国や、油屋は繁盛して
いる事実。

ただ、私がもしも出世するのであれば、もうすこし違う生
き方で挑戦したいと思ったまでです。道三の半生、実に勉
強になります。
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6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 言うまでもない定番中の定番、不朽の名作, 2004/4/22
By yuishi (千葉県) - レビューをすべて見る
(TOP 500 REVIEWER)   
いまさら紹介するまでもない定番中の定番。不朽の名作というのはこういう作品のことをいうのであろう。
前半1、2巻が斎藤道三、後半3、4巻が道三の娘婿となる織田信長、並びに道三の愛弟子ともいうべき明智光秀の物語。

出自不明の素浪人から油問屋の婿養子となり、やがて美濃一国を切り従える戦国大名にまで成り上がる斎藤道三の物語、尾張の弱小領主が他国を次々と併呑していき時代の英傑になる織田信長の物語と、本書が書かれた昭和30年代後半、高度成長期の気分を体現したような司馬遼太郎の筆運びは痛快で闊達。

前半はもともと素性がよくわからない斎藤道三の半生を人間味豊かに活写し、濡場シーンなども適度に織り込んだ通俗歴史小説の装い。後半は織田信長と明智光秀という道三の後継者として両者を描く。やがて二人は主従の間柄になるが相克し、有名すぎるほどに有名な最後の悲劇に至るのであるが、司馬遼太郎の筆運びは後になるに従い、だんだんと思索的な雰囲気が感じられるようになっていく。後にいう司馬史観的な描写というのだろうか。

とはいえ全編を貫くのは、戦国期という特異な時代に生き、前近代的な制度、因習などを突破していく主人公たちの行動、エネルギー、視点、考え方。これだけでも十分、読み応えがある。男たちも魅力的なら、登場する女性たちも魅力的、道三の京都での妻である油商家の「お万阿」、違う男の種を宿しながら道三に嫁ぐ「深吉野」、道三の娘で信長に嫁ぐ「濃姫」・・・。読後、司馬遼太郎の文章の語り口がついつい写ってしまうような感覚を覚えるのも司馬文学ならでは。

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