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不毛地帯 (2) (新潮文庫)
 
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不毛地帯 (2) (新潮文庫) (文庫)

山崎 豊子 (著)
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5つ星のうち 5.0 必読の小説, 2006/3/13
By 海援隊 (東京都) - レビューをすべて見る
(TOP 500 REVIEWER)   
1巻600ページ超、全4巻の大作である。日航に勤める主人公を中心に日航の闇の部分を描く社会派小説「沈まぬ太陽」でも彼女の取材の緻密さが感じられたが、おそらく「不毛地帯」は「沈まぬ太陽」が世に出るにあたり、その試金石的な役割を果たした小説なのだろう、同様の取材の緻密さが感じられた。この小説では、シベリアに11年間抑留された元日本陸軍参謀の主人公が帰国後商社マンとして第2の人生を歩んでいく姿を描いており、前半はシベリアでの強制労働、後半は砂漠の中での石油開発と2つの不毛地帯を舞台にしている。様々な不幸、困難を経験しながらそれぞれの不毛地帯に不屈の精神で立ち向かっていく主人公に知らず知らずのうちに感情移入してしまい、大作の割にはどんどん読み進めてしまう。お薦めの1冊である。
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5つ星のうち 5.0 悪徳とストラテジー, 2004/7/17
By ペトロニウス - レビューをすべて見る
(TOP 50 REVIEWER)   
よくもまぁこれほどの緻密な情報を集められたものだ。この作品には、総合商社の二つの側面を、描き出している。一つは、接待と不正、ほとんどギャンブルである相場で利ざやを稼ぐ獰猛な悪徳商売人として他人の褌を食い物にする腐敗した側面。そして同時に、全地球規模での国益までも含めたストラテジーを、その情報力と総合力と取扱高を利用て、行動していく日本の前線部隊としての側面。たぶん、商社マンというのは、壱岐の対象であるライバル鮫島のような悪徳・獰猛な側面と、壱岐のような理想主義でストラテジックな側面を併せ持つ人種なのだろう。確かにぼくの付き合いのある大商社の諸先輩方には、そういった風格と怖さみたいなものが同居している。

この作品の大きな流れとして、戦後「組織力」をバックに強大化しつつある三井・三菱・住友などの旧大財閥の連携に対抗して、野武士集団として財閥を背景に持たない繊維問屋出身の伊藤忠商事(近畿商事)が、財閥に負けない組織力と総合力を発揮する体質に脱皮するための苦悩を描いている。その『総合化』と『重化学工業化』という抽象的な変化を、その中核にいた組織のプロである瀬島隆三元大本営参謀の人生を小説化することであぶりだしている。商社マンというものの生な感触をここまで描き出している文章を僕は知りません。

現在では、その『重化学工業化』の後にバブルとIT革命を経て、豊富な資金力信用力を利用した投資銀行的な側面と、やはり口銭と利ざやで稼ぐ側面が同居しています。ビジネスの世界に今いる自分の日々の状況などとオーバーラップして一気に読んでしまいました。しかし、女性であるにもかかわらず、ここまで男性的な苦悩とビジネスの現場を描ける山崎さんの筆力には、驚嘆させれれます。

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12 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 山崎氏の最高傑作は2つ 1不毛地帯 2白い巨塔, 2003/3/17
By kusyana - レビューをすべて見る
(TOP 500 REVIEWER)   
壱岐正(モデルは、伊藤忠名誉顧問の瀬島龍三氏)は、2つの不毛地帯で戦う。
1つは、マイナス30度にもなるシベリア抑留である。そこの過酷な労働は、同僚がわざと指を切り落として、労働から逃れようとしたほど、厳しい。
生きて返れた者は、2割位と言われている。

2つは、アラビアの砂漠での原油発見作業である。どこを掘っても、いつまでたっても出ない原油。その不毛地帯をオアシスに変えようと、壱岐は同僚とともに奮戦する。
陸軍士官学校第一位卒業、天皇から恩人の軍刀を与えられた男。(つまりは、日本で一番頭がいいという意味)

壱岐(瀬島龍三)は、軍人ー商社マンー臨調委員ー今は作家 という華麗な職歴を、全て成功で収めた。ただ、シベリアに抑留されて、死んでいった仲間たち以外は。

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投稿日: 2005/8/26 投稿者: amazonet

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