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破戒 (新潮文庫)
 
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破戒 (新潮文庫) (文庫)

by 島崎 藤村 (著)
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Product Description

内容(「BOOK」データベースより)

明治後期、部落出身の教員瀬川丑松は父親から身分を隠せと堅く戒められていたにもかかわらず、同じ宿命を持つ解放運動家、猪子蓮太郎の壮烈な死に心を動かされ、ついに父の戒めを破ってしまう。その結果偽善にみちた社会は丑松を追放し、彼はテキサスをさして旅立つ。激しい正義感をもって社会問題に対処し、目ざめたものの内面的相剋を描いて近代日本文学の頂点をなす傑作である。


著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

島崎 藤村
1872‐1943。筑摩県馬篭村(現在の岐阜県中津川市)に生れる。明治学院卒。1893(明治26)年、北村透谷らと「文学界」を創刊し、教職に就く傍ら詩を発表。’97年、処女詩集『若菜集』を刊行。1906年、7年の歳月をかけて完成させた最初の長編『破戒』を自費出版するや、漱石らの激賞を受け自然主義文学の旗手として注目された。以降、自然主義文学の到達点『家』、告白文学の最高峰『新生』、歴史小説の白眉『夜明け前』等、次々と発表した。’43(昭和18)年、脳溢血で逝去。享年72(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

Product Details

  • 文庫: 500 pages
  • Publisher: 新潮社; 改版 edition (1954/12)
  • ISBN-10: 4101055076
  • ISBN-13: 978-4101055077
  • Release Date: 1954/12
  • Product Dimensions: 5.9 x 4.2 x 0.6 inches
  • Average Customer Review: 4.3 out of 5 stars  See all reviews (13 customer reviews)
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42 of 47 people found the following review helpful:
4.0 out of 5 stars 破戒と部落解放運動, 2003/10/29
By 妹之山商店街 (神戸市垂水区) - See all my reviews
島崎藤村の「破戒」は、明治39年に自費出版されました。
全国水平社の結成が大正11年ですから、部落問題を真正面から
見据えた「破戒」の先駆性は明らかです。
 昭和14年に「破戒」の改定本が出版されました。島崎藤村と
全国水平社との協議による改定でした。
 「破戒」の差別的表現を訂正したとのことです。

 確かに初版「破戒」には、種々の差別的表現がありました。
「穢多、非人、かたわ、気狂い」等の。
しかし、それを訂正すると、かえって、部落差別を糾弾する
作品のインパクトが明らかに低下してしまい、改悪でした。
そして、昭和28年、初版本が復原されます。
しかし、部落解放同盟は、
1.何の解説もない、単なる初版本の復元はおかしい

2.部落民と解放運動を考慮してほしい
 というものでした。
 「破戒」には、確かに「差別的要素」は、あると思います。
・差別用語
・丑松が、穢多だということを隠していたことを、土下座して
 謝る。アメリカへと旅立つ=逃避
・解放運動家の猪子連太郎の台詞:「いくら我々が無智な卑賤
 しいものだからと言って」の問題点

 しかし、まあそれは、何というか、無いものねだりという気がしてなりません。
まだ、部落解放同盟はおろか、全国水平社すら無かった時代のことですからね。
時代的制約というものが、時代的限界性というものが確かにあるでしょうね。
むしろ、その先駆性をこそ賞賛すべきだと思われてなりません。

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27 of 30 people found the following review helpful:
5.0 out of 5 stars 感想です, 2005/3/22
By ryutadesu (兵庫県) - See all my reviews
大まかな内容は皆さんご存知だと思います。
ですので僕自身の感想を述べさせていただきたいと思います。
まず、この小説は穢多であることを告白するシーンにすべてが集約されていると思います。

しかしこの「告白」は決して積極的な意味での告白ではありません。
教員の間で噂(仕組まれたのですが)が立ち、逃れることができない状況に追い込まれた後の告白です。

そこで考えました。果たしてそういう状況でなくても彼は告白したのか?
僕はしなかったと思います。自信を持って言えます。
たとえ尊敬する先生の死があったとしても。

彼は噂が立つまでは戒律を破ること考えてはいません。
考えていたとしてもその恐ろしさからすぐにその考えを消しています。

告白を決心する時、社会の不合理に対する嘆きと地位を失うことへの恐怖が表現されています。そこでは後者の方が強く表現されているように感じました。

要するにやむを得なく破戒したといっていいでしょう。頭を下げて謝罪のように告白するシーンには賛否両論です。一見弱気な告白ですから。でも僕はそこに主人公の弱さよりもその不合理な社会の残酷さや巨大さを感じました。
テキサス行きの話はそんな被差別者に希望を与えたかったのでは?と思います。主人公は藤村に共通するイメージがありますから。
テキサス行きの話は決して「逃げ」ではないと思います。

またこういう展開になるのは、藤村自身が培った「人間は本質的には弱いもの」という考えからは想像に難くないです。

長くなりました。この小説にはいろんな意見があります。もちろん浅はかな僕の感想ですから反論も沢山ありそうです。
まずは自分で読んで自分の意見を持つ。それでよいのではないでしょうか。

長文・雑文失礼。

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34 of 39 people found the following review helpful:
5.0 out of 5 stars 間違った差別感, 2004/3/18
By 平和 (西東京市) - See all my reviews
(TOP 500 REVIEWER)   
数年前に関西に転勤して初めて部落問題を身近に感じました。東京に比べ大阪や京都、兵庫ではまだまだ部落的な位置付けのエリアが色濃く残っていますし、日常会話でもそのような話が持ち上がることは少なくありません。

私にとって部落の人々イメージは何となく怖く、恐ろしいものでありましたがこの本を読んで初めてその人々の暗い過去と苦しみが想像以上であったことを知りました。同じ人間として、同じ日本人として、今現在でも言われもない差別を受けている人たちがいることを改めて考える必要があると思いました。中には被差別部落の人たちが政治的な力を使って優遇措置を受けるなど逆差別的な状況もあると聞いていますが、この本を読みその根本にどのような歴史があったかを考えてみることも非常に重要なことではないでしょうか?

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