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憑神 (新潮文庫)
 
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憑神 (新潮文庫) (文庫)

浅田 次郎 (著)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

時は幕末、処は江戸。貧乏御家人の別所彦四郎は、文武に秀でながら出世の道をしくじり、夜鳴き蕎麦一杯の小遣いもままならない。ある夜、酔いにまかせて小さな祠に神頼みをしてみると、霊験あらたかにも神様があらわれた。だが、この神様は、神は神でも、なんと貧乏神だった!とことん運に見放されながらも懸命に生きる男の姿は、抱腹絶倒にして、やがては感涙必至。傑作時代長篇。


著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

浅田 次郎
1951(昭和26)年、東京生れ。’95(平成7)年『地下鉄に乗って』で吉川英治文学新人賞、’97年『鉄道員』で直木賞、2000年『壬生義士伝』で柴田錬三郎賞、’07年『お腹召しませ』で司馬遼太郎賞をそれぞれ受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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5つ星のうち 5.0 男の生き様を気づかせたのはなんと死神, 2007/7/9
時は幕末。誇りも立場もなくしつつある武家階級。その中でも下級武士たちの生活は貧窮にあえいでいた。
出戻りで部屋住みの次男坊、ただでさえ悲惨な彼に取り付いたのが、貧乏神、疫病神、死神のス−パ−クリンナップ!

物語の前半はこの神たちとの抱腹絶倒の爆笑人情話である。
その中にも榎本武陽や勝海舟などが登場し、物語のスパイスとなっています。

死神が登場したあたりから物語の流れが一変しだします。

死を意識することにより、武士としての生き様に目覚めた主人公は、時代に逆行することを承知で、最後の死に様を自ら演出する。
新しい時代を迎えるためには、完全なる負けが必要だとは納得させられる論理ではあるが、慶喜の愚行を聞くんでいた私自身、彼の行動には心の中で喝采を送りたい。

真の武士、男の死に様を久々に見せられた。
拝金主義が横行する今の時代、こういう馬鹿がいて欲しい。
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5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 ラストシーンまで読むべし。, 2007/8/21
By ハンカチ王女 (東京都) - レビューをすべて見る
(TOP 1000 REVIEWER)   
下級武士の次男坊・彦四郎は、文武に優れていたところを見込まれて
婿入りし、妻とも仲むつまじく暮らしていたが、やがて息子が生まれると
「跡取りもできたし」と独りいびり出され、貧乏な実家の居候に。
家督を継いだのんき者の兄と、口うるさい兄嫁と、兄夫婦の息子。
そして年老いた母と暮らしているが、窮屈で居心地はいいとは
とてもじゃないけどいえない状態。
ある夜、三囲稲荷というところに拝みに行ったら出世した者がいたと
なじみの蕎麦屋で小耳に挟んで、神頼みに稲荷へ。しかし彦四郎が
手を合わせたのは、似てるけどちょっと違う三巡稲荷…その名のごとく、
三度巡り来るのだという…ご利益ではなく、とんでもない不幸が! 
裕福な商人の外見をしている貧乏神、
立派な力士の姿をしている疫病神、そして意外な外見の死神が
それぞれ彦四郎の前に次々と現れて、家族や周囲をかき回していく・・・

という江戸時代末期のファンタジー。貧乏神と疫病神のくだりの
途中までは、洒脱で気が利いていて、少しユーモラスでさえあり、
テンポよくドタバタと話は進む。ところが、途中から、「人間はそんな
簡単じゃないんだよ」と浅田さんが語りかけてくるような深い話になってくる。
軽薄だと思われた兄がとても思慮深い一面を持っていたとか、頼りないと
思っていた武士の後輩がある面ではとても頼もしい男だったとか、
神様の起こすアクシデントをきっかけに、彦四郎はいろいろなことを知り、
そして文武に自信を持ち、自分を磨いて貫いてきた武士としての道について
考え、そして悩み、ある決心をする・・・

神の力に翻弄され、生死のはかなさを知った彦四郎が、神のように
何千年も生き続けるのではなく、人間ははかないものでその命は
限りあるからこそ輝くのだ、と知るまでの心の軌跡は感動的。

浅田小説の読後感にもれなくついてくる「明日からちゃんと生きよう」という
元気が心の中から立ち上がってくる感触もしっかり味わえます!
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5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 武士の一分ですかね, 2007/8/20
文句なく面白かったです。
徹頭徹尾笑えるユーモアのみを求めると、「途中までは面白かったけど・・・」となるかもしれないけど、
笑おうと思って読むものではないです。

私はユーモアを求めず、江戸小説(?)を読みたくて買ったので、ぷっと笑えるシーンは
おまけみたいなものですが、貧乏侍の江戸の生活や会話が生き生きと書かれていて、
江戸小説として上質なところがまずよかった。

3人目の神からちょっと様相が変わり、あの感動的なラストへもっていくところが浅田風なのですね。
ただのユーモア小説に終わらず「いい小説だったなあ」と思わせるのはそういう点。
武士道とは・・・と考えさせられるものがありますね。
いや別に重苦しい意味ではなく。美しいラストシーンでした。
まさにラストサムライ。

というわけで、めったに書かないレビューを書きにきました。
ぜひ多くの人に読んでほしいです。
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投稿日: 2007/10/6 投稿者: aki

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