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門 (新潮文庫)
 
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門 (新潮文庫) (文庫)

by 夏目 漱石 (著)
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Product Description

出版社/著者からの内容紹介

横町の奥の崖下にある暗い家で世間に背をむけてひっそりと生きる宗助と御米.「彼らは自業自得で,彼らの未来を塗抹した」が,一度犯した罪はどこまでも追って来る.彼らをおそう「運命の力」が全篇を通じて徹底した〈映像=言語〉で描かれる.『三四郎』『それから』につづく三部作の終篇. (解説 辻 邦生・注 石崎 等) --This text refers to an alternate 文庫 edition.


内容(「BOOK」データベースより)

「誠の愛」ゆえに社会の片隅に押しやられた宗助とお米は、罪の重荷にひしがれながら背をかがめるようにひっそりと生きている。宗助は「心の実質」が太くなるものを欲して参禅するが悟れない。これは求道者としての漱石じしんの反映である。三部作の終篇であると同時に晩年における一連の作の序曲をなしている。 --This text refers to an alternate 文庫 edition.

Product Details

  • 文庫: 231 pages
  • Publisher: 新潮社; 改版 edition (1948/11)
  • ISBN-10: 4101010064
  • ISBN-13: 978-4101010069
  • Release Date: 1948/11
  • Product Dimensions: 5.9 x 4.2 x 0.5 inches
  • Average Customer Review: 4.1 out of 5 stars  See all reviews (19 customer reviews)
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17 of 18 people found the following review helpful:
5.0 out of 5 stars 十字架を背負った一生, 2005/7/20
『三四郎』『それから』に続く初期三部作の完結編。

人の妻を奪い、その結果いっしょになった一対の夫婦、宗助と御米。それがゆえに世間から白眼視されることになったこの夫婦の苦悩の日々を描く。
もちろんこれを現代的感覚で読むことはできない。時代背景は封建的空気が未だ色濃く漂う明治である。姦通罪という不義を罰する法律があった時代であり、現代における“不倫の恋”などと同一視して軽い気分で読んだのでは主題の重さを感じることはできないかもしれない。

前作の『それから』では、主人公が友人の妻に恋心を告げ、それを友人本人にも打ち明け、結果それまでの生活をすべて破綻させたところで狂気を漂わせながら終わっている。
『門』ではそれを受けて、その後のひとまずの静寂を手にした夫婦の形に焦点を当てている。もちろん主人公も舞台設定も異なっていることは衆知のとおりである。
主人公宗助の苦悩を中心に描かれており、苦悩と向き合いつつも結局は答えや救いなどがない人生もあるということを示唆しながら終わる。
人の業深さを思わずにはいられない。
禅の門をくぐり、そこでわずかばかり滞留して再び門をくぐって帰ってきても、ついに自らの苦悩を解決できないまま、また再び静寂の生活に身を沈ませる。この様は身の始末をどうとも潔く処断できない人の弱さを十分に感じさせ、ある種の豪胆さを持った人は別として、いわゆる「その他大勢」の人々誰もが抱く心の脆さがどういうものかを考えさせる。

答えがない。
ない、ということにこの物語の本質がある。

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15 of 19 people found the following review helpful:
4.0 out of 5 stars 静謐な諦念が心に突き刺さります。, 2002/3/30
By bluepasta (Brooklyn, NY USA) - See all my reviews
(TOP 500 REVIEWER)   
「三四郎」、「それから」と続く3部作の最後の作品。友人安井から女性を奪ったために社会的に孤立し、都会の片隅でひっそりと生きていく宗助とその妻御米の姿を描いています。

ほのぼのとした「三四郎」、動的な「それから」に比べると、この小説は静かに、淡々と物語が進んでいきます。現実を受け容れ、思考を停止させて、ただ毎日を生きていく宗助。友人安井との突然の邂逅で心乱され、仏門をくぐってみるものの、とくに悟りに達するわけでもなく、また妻との日常に埋没していく彼の姿は、物事に立ち向かっていくことを諦めた我々現代人の姿と重なります。他の全てを捨てて一緒になった妻と、本質的に理解しあっているのか、疑念を持たせる書き方も秀逸です。

日常に漠然と不満を持ちながら、それを打破する気力も、方法もない。そんなときに読んでみると、このままではいけない、と思うことがあるかもしれません。そんな一冊です。

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4 of 5 people found the following review helpful:
4.0 out of 5 stars 人生とはこんなもの, 2007/7/17
「門」は「三四郎」、「それから」に続いて明治43年に朝日新聞に連載された。明治42年の伊藤朝鮮統監暗殺事件が、主人公である宗助・御米の夫婦の会話に出てくることから、背景となる時代がわかる。宗助夫婦はまだ江戸の名残りを留めている東京の片隅の貸家に肩を寄せるようにひっそりと暮らしている。役所に勤めているが、暮らしは楽ではない。そのうえ夫婦には友人を裏切って結婚したという過去があり、これがいつもトラウマになっている。

漱石の享年を遥かに越えた今、「門」を読み返してみると、宗助の優柔不断さが実感をもって共感できる。抜本的な対応ができず時が解決するのを待つ。人生とは多かれ少なかれこんなものだろう。座禅を組んでも簡単には悟りは得られない。宗助はきっと「こころ」の先生のような悲劇的なことにはならず、御米と労わりあって人生を全うするだろう、と期待する。

本書には柄谷行人氏の丁寧な解説(昭和53年)がついている。
その中で、宗助の日常を「かつて激しい学生運動をやっていた者が中年のサラリーマンとなって感じる感慨と類似する」というが、さてどうだろうか?
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5.0 out of 5 stars 内容に言及しています、
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Published 11 months ago by cobo

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Published on 2006/2/24 by hiraku

3.0 out of 5 stars 三部作の中では・・・。
「三四郎」、「それから」、「門」。これら漱石の三部作は、作品を追うごとにだんだん「静か」になっています。よって、この「門」は三部作の中では一番「静か」な作品であ... 続きを読む
Published on 2005/7/29 by 駅員

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