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それから (新潮文庫)
 
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それから (新潮文庫) (文庫)

夏目 漱石 (著)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

定職も持たず思索の毎日を送る代助と友人の妻との不倫の愛。激変する運命の中で自己を凝視し、愛の真実を貫く知識人の苦悩を描く。


内容(「BOOK」データベースより)

若き大助は義侠心から友人平岡に愛する三千代をゆずり自ら斡旋して2人を結びあわせたが、それは「自然」にもとる行為だった。それから3年、ついに大助は三千代との愛をつらぬこうと決意する。「自然」にはかなうが、しかし人の掟にそむくこの愛に生きることは2人が社会から追い放たれることを意味した。 --このテキストは、 単行本 版に関連付けられています。

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5つ星のうち 5.0 それからの代助と、それからの日本は・・・, 2007/9/3
本書は「三四郎」に続く三部作の二作目。
主人公、代助は親の勧める縁談話を勘当を覚悟で断り、友人の妻、三千代と一緒になろうとする。
その結果、代助は親からの経済的援助を打ち切られ、生活力を持たない彼が途方に暮れてしまう所で小説は終わってしまう。
代助は当時としてはかなり進んだ日本人で、洋書に親しみ近代的(西洋的)な思想を持って生きる「高等遊民」であるが、
そんな彼が平岡と議論する場面で、日露戦争後の日本の姿を「むりにも一等国の仲間入りをしようとするが、日本ほど借金をこしらえて貧乏震いしている国はない」と批判している。しかしそれはまさに形ばかり西洋化しても殆んど生活力を持たない代助の姿そのものではないだろうか?
それから代助と三千代はどうなったか?三作目の「門」へ続くが、登場人物は別の設定となっており、一読者として興味は尽きない。
それから日本はどうなったか?その後の歴史を知っている我々としては色々と感慨深いものがある。
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10 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 漱石は怖いです, 2004/12/21
 最近「それから」を読み返したのですが、子供の頃は暗いなあくらいにしか思えなかった小説が、今では「怖いことを書いているなあ」と思うようになりました。「三四郎」の頃からそうなのですが、漱石は作中の人物をこれ以上は後戻りをすることの出来ない所まで追いつめます。それは、もし私が同じ立場に立たされたならば震えてしまうほど後戻りの出来ない場所でもあります。この「それから」でも、代助が友人である平岡に妻である三千代を譲ってくれというぎりぎりの所まで追いやり、さらにはその事で代助が何もかも失ってしまう、という所で物語は終わります。美しい物語の影になって、それまでは気が付かなかったか見落としていた漱石の怖さというものを、今回読み直すことで実感できるようになりました。
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18 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 「それから」は『それから』, 2005/3/30
By 甲山筆夫 (神奈川県小田原市) - レビューをすべて見る
 「それから」という題名を「三四郎」の後を意味する「それから」と捉えるのが、一般的な見解である。しかし、私は「それから」以降を『それから』と捉えます。
 近代、資本主義の萌芽期の明治時代にて、前近代の所産を投資し、所謂富裕な市民階級が現れた。代助の生家もその類であった。甘えた彼は、現在のフリーター以下の遊び人。たまたま、親の脛を齧りつつ学問を修めていたが故、「高等遊民」と位置づけられた。
 友達は社会に出て、それぞれに奔走。中でも、故郷の役所に勤めた友に本を贈る件は、親切とは言えども、身の程知らずとしか言い様がない。もちろん、平岡と美千代の仲介は、言葉もない。
 しかし、であるからこそ「それから」の話が成り立つ。もちろん、代助は、善良な人間である。終盤、ついに親・家族・家をも裏切る裏切る行動に出た。所謂「高等遊民」たる代助の境遇は、浮世のメリーゴーランド状態となる。東奔西走先さえも見失う。題して『それから』と私は捉えます。
【余談】
草枕の那美さん、愚美人草の藤尾さん、ここでも美千代さんを美しく描いている。漱石って、美人を描かせたピカイチですね。
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