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雪国 (新潮文庫 (か-1-1))
 
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雪国 (新潮文庫 (か-1-1)) (文庫)

川端 康成 (著)
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5つ星のうち 5.0 「雪国」の記憶, 2009/4/24
17歳のとき、この小説を読んでいたら、置屋に勤める母からお前に芸者のことなどわかるかと言われたのだが、日本人の情緒にぴったり寄り添っているこの小説には美しさを通り越して戦慄さえ感じたのだった。
山里の少女が歌う手まり歌。静かに死んでゆく虫たち。雪景色と鉄道。温泉町。そして献身と生活を一身に背負っている女。
確かに僕には男女の愛欲のことなどわからなかったが、日本人の原風景を見せ付けられるようだった。
登場人物の心も、物語りも、背景の自然も、日本でしかありえないようなリアルさを持ちながら、現実と夢幻の狭間に横たわっている。
日本といっても広いから、それこそ雪国でしかありえないリアルさというべきか。僕は越後の隣国の育ちである。
言わせてもらえば、この小説は深いけれど同時にあまりにもあざとい。つまり、美をかもし出すに都合がよすぎる。
物語が唐突に終わるのは、そのあざとさに収拾が付かなくなる手前に来たからではないだろうか。
こういうことを言っていいのかどうかは、文学者ではない私にはわからないが。
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28 人中、22人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 鮮やかな印象, 2002/4/20
びっくりするほどつまらい授業のときになんとなく読みはじめて、読みはじめるとすぐに自然に引き込まれた本でしたが、あまりにも退屈でちょっと暗い印象さえあった教室で、文章の鮮やかな印象に打たれたのをはっきり覚えています。

川端康成作品の硬質で端的な美しい文章には、情景をくっきりと描いて読む側にとても鮮やかな強い印象を残すようなところがあると思います。淀みのない美しさは特別で、考えるよりも実感として直接打たれる感じです。まったく失礼な話だけど、そのつまらない授業のときに「雪国」を読んでしまうと、こんどは「伊豆の踊子」を読んで、また明るい鮮やかさに打たれたりしました。優れているといわれる作品の、本当の素晴らしさがわかります。
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17 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 何度でも楽しめる美しい文学作品, 2004/4/25
By おっく - レビューをすべて見る
(トップ1000レビュアー)   
 結末がわかっているのに何度でも手にとってしまう作品。そのような文学作品はいくつかあるとは思いますが、これもそのひとつかと思います。登場人物の心情の描写や風景の描写における表現が巧みでぐいぐいと引き込まれていきます。文章がとても美しいのでいつ読んでも新鮮な感動を覚えます。結末がわかっているのに何度でも読んでしまいます。

 学校で押し付けられるのが嫌でこのような素晴らしい作品から遠ざかっている人も多いことかと思いますが、気持ちを切り替えて読んでみることをお薦めします。詩や歌に接する感覚で向き合うのも良いかも知れません。
 受験や勉強を抜きにして、まっさらな気持ちで読んでみるとまたちがった面白さがあるかと思います。

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