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風の名前 (単行本)

高橋 順子 (著), 佐藤 秀明
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商品の説明

出版社 / 著者からの内容紹介

光風、御祭風、雲雀東風、海軟風、風炎、下風、時津風、青嵐、少女風、玉風、商風、和風、風巻…… 日本には二一四五の風の名前があるという。その中から三八二語の「風の名前」を厳選、二二八点のカラー写真と、三五編の詩とエッセーで構成する新感覚の歳時記。 まほろばの国日本の四季を吹く風、思い出の風車を回す心のなかの記憶の風、はるかな響の歌を運んでくる未知の風。あなただけの風がきっと見つかる心の一冊。 話題の「まほろば歳時記」第一集『雨の名前』に続く待望の第二弾。


内容(「BOOK」データベースより)

天の気、地の霊、人の声をのせて吹く風は海からのおくりもの。「雨の名前」に続く待望の第2集。

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5つ星のうち 5.0 「風」の持つ風景, 2008/4/9
 春・夏・秋・冬と、季節ごとに風の名前を分類してくれている。
 
 まず驚いたのが、名前の多さだ。
「春」分類のものだけで、僕が知ってる風にまつわる言葉の語彙をはるかに上回っていた。
以下、僕の知らなかったものをいくつか紹介する。
【吹花擘柳】花をそっと吹き開かせ、また柳の芽を咲き分けるようにそっと吹く春風。
【薫風】若葉の間を吹き抜けて、初夏の香りを運ぶ南風。
【鷹風】雲を凌ぐほど、天高く勇壮に飛ぶ鷹を秋風が乗せるところからきた。
【雪颪】雪を交えて山から吹き降ろす風。


 読んでいて気づいたことは、これら「風の名前」が風だけでなく、風の吹く場所そのものを描写していることだ。「光風」は春の白い光の中をそよぐ風だし、「色なき風」は秋の物寂しい場所に吹く冷たい風だ。
 風を感じて名前つけようとした時、それは風というよりその場所・その時間を名付けることになるのかもしれない。その地方にしか存在しない風の名前も沢山出てきた。

 
 その風の持つ情景や匂い、名づけた人の心情に、思いを馳せながら読んだ。
 それぞれの名前が持つイメージにくすぐられて、ふと星野道夫さんのエッセイにあった一節を思い出した。
 「風は、地球上で最も軟らかい『化石』なのだ」 星野さんが何度も引用していた言葉だ。
 そうかもしれない。
 
 もし素敵な「風」と出会ったら、その姿や匂いを感じてみたい。
 その時今日覚えた風の名前を思い出せたら、ちょっと嬉しい。
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8 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 最も魅惑に富んだ【風の辞典・事典】です, 2007/11/4
 自分一人読んで終わるのはもったいない詩が、巻頭を飾っています。

   【花信風】(早春から初夏にかけて、花の季節到来を告げるように吹くやさしい風)

「わたしがここにいたことは わたしに触れた風が 伝えてくれることでしょう」 花はつめたい空のひかりにも 松ぼっくりにも 語りかけています 「わたしを吹く風は しばらくわたしの香りを 袖にとどめていることでしょう」 風の振袖は みごとな落花模様です それきり花は口をつぐみました

 全体、四季の風「春の風」「夏の風」「秋の風」「冬の風」、季知らずの風に分かれ、約300の風の名、その紹介に満ち溢れ、吹き荒れています。そして、全編爽やかです。
 
 ことばでしか紹介でないレビュー…本当は「見えない風」のように、写真が使えないのは残念です。本書を開いて見るしかありません。
 
 特に心惹かれた風のいくつかを列挙するしかできない、わが筆力のなさを嘆きながら…

涅槃西風(ねはんにし) 青東風(あおこち) 黒南風(くろはえ) 比叡颪(ひえおろし) 飛鳥風(あすかかぜ) 雪解風(ゆきげかぜ) 疾風(はやて) 青嵐(あおあらし) 朔風(さくふう) 荷風(かふう) 薫風(くんぷう) 秋声(しゅうせい)等々 300

 
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