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12歳の空
 
 

12歳の空 (単行本)

三船 恭太郎 (著), 1000 (編集)
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 1,050 国内配送料無料 詳細
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商品の説明

内容紹介

小学生が書いた、史上初の本格派小説単行本!!
昨春、「ヘチマと僕と、そしてハヤ」(「12歳の文学賞~第二集~」収録)で「第二回12歳の文学賞」大賞を受賞した三船恭太郎。
破天荒な同級生との友情と別れを見事に描いたエンターテイメント小説は、
審査員に「三島由紀夫レベルの早熟さ」と言わしめた驚異の完成度。
受賞後も着々と次回作を書き続け、総300頁にも及ぶ大作がついに完成しました!


内容(「BOOK」データベースより)

小学生が書いた、史上初の本格派小説単行本。第二回12歳の文学賞大賞受賞者、デビュー。

登録情報

  • 単行本: 304ページ
  • 出版社: 小学館 (2009/5/8)
  • ISBN-10: 4093862494
  • ISBN-13: 978-4093862493
  • 発売日: 2009/5/8
  • 商品の寸法: 18.8 x 13.2 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
  • Amazon.co.jp ランキング: 本 - 108,169位 (本のベストセラーを見る)

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8 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 健やかな小学生魂, 2009/6/23
「小学生作家」がどれほどのものか、と斜に構えて読み始めたものの、
ぐんぐん引き込まれ、最後の20頁ほどは自然と涙がこぼれた。
そして、「筆者が小学生」というセンセーショナルな取り上げられ方は、残念だと思った。
もっと「小学生の世界を鮮やかに描いた作品」として、評価されるべきだ。


この本は、昨年の「12才の文学賞」大賞受賞者・三船恭太郎君の初めての長編小説。
青森の小学生の生活が、いきいきと描かれている。

小学5年生の1学期を描いた、「ヘチマと僕と、そしてハヤ」(大賞受賞作)を加筆したものと、
登場人物たちの小学6年生の初夏から卒業までの「それからの、僕らの空」の間に、
主人公が5年生の冬に「経験」した同窓会を描く、幻想的な章「とびら」が挟まれる構成。

この構成そのものが、非凡なセンスだと思った。
読んでいる途中は「ちょっと唐突で浮いている」と感じられていた「とびら」が、
最後まで読むと、主人公たちの切ない友情に、奥行きと希望を感じさせる効果をもたらす。
きっと大人になった彼らにも、いつか楽しい同窓会での再会があるのだろう、
どうかそうであって欲しい、と心から祈るような気持ちにさせられた。

文章力も描写力も、すごい。
季節や風景の描写がキラキラしている。青森の風景はこんなにも美しいのだろうか。
ヘチマ越しに見上げる空や、教室をわたる風、吹雪のドライブや雪合戦が、まるで目に浮かぶよう。

その文章力で、小学生の日常がいきいきと描写されているのも良い。
三船くんの描く小学生の生活は、大人の作家が描くのとは、さすがに鮮やかさが違う。
替え歌に熱中し、好きな子を見てドキドキし、林間学校の夜にわくわくし、修学旅行の買い物で盛り上がる。そして、卒業式の切なさ・・・。

私は長いこと、自分自身の小学校時代を「イヤなことばかりだった」と思っていたけれども、
「そういえば、ちゃんと楽しいこともあったっけ」と思い出すことができた。
あるいは、この作品によって上書きされた「偽記憶」かもしれないが、それも、また良し。

これだけ筆力があって早熟な著者なのに「健やかである」ということが、何よりすごい。
若い作家というものは、屈折や自意識など、負のエネルギーを発酵させて書くものかと思っていた。
著者から見える生活や人物が、優しくて温かい。
例えば、「とびら」に出てくる主人公の両親の会話なんて、とてもステキ。

あえて欠点を挙げるなら、憧れの女の子の描写が薄っぺらいことと、ちょっと先が読めること。
でも、その辺りも含めて、小学生男子が描いた小学生男子の世界の魅力かも。
今後、もっと多くの経験や感情を積み重ねてどんなものを書くのか、彼の将来が楽しみだ。
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4 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 三島由紀夫以上の恐ろしいほどの才能(樋口裕一氏), 2009/7/25
 あさのあつこ氏も、「感動とは違う、感激とも異なる、あえて言えば驚嘆に近いだろう情動はまだ、わたしの中にうごめいている。願わくば、『12歳の少年が書いた』ことばかりが騒がれ、この作品の真の魅力を探ろうとする動きがなおざりにされませんように」と絶賛している。

P.263 きりっとした空気に包まれた長い廊下。この廊下の先の体育館で卒業式は行われる。
廊下の空気が冷たく感じるのは、僕らがみな緊張しているせいかもしれない。

P.265 誰かがもし、ピンを一つでも落としたら、その音すら、この会場にいる四百は越しているであろう全員の耳に届くだろう。そう感じるくらい、体育館は静まり返っていた。

P.265 でも、むき出しのままのバスケット・ゴールだけは、いつもと変わらなくて、僕は、ゴールの縁にめくれたまま引っかかっているネットを見て、ほっとした。

P.292 (「あとがき」から抜粋) (前略)
 「12歳の文学賞」で大賞を受賞した「ヘチマと僕と、そしてハヤ」(以下、「ヘチマ」)を書いた時、僕は十歳でしたが、十二歳になった今の僕の目で見て書き直したものが、この作品(「同、09バージョン」)です。
まえがきにも書いたように、僕は「ヘチマ」を書く前に何回も小説に挑んでいましたが、挫折を繰り返し、最後まで書き上げられた初めての小説が応募作品の「ヘチマ」でした。
(中略)
しかも、パラパラ漫画のように、「お? なんか飛んだよね」と感じる箇所がいくつもありました。新バージョンで、アニメのように少し滑らかになったと感じて下されば嬉しいです。
僕としては、物語という操り人形の糸一本一本をラストシーンまで運んでくれたケースケや涼子ちゃん、そしてヘチマの花が開く頃に帰って来たハヤに、お礼の気持ちを込めて新バージョンを書きました。
(後略)


 プロフィールによれば、将来の夢は、まだ解明されていない難病の研究と治療もする内科医だが、『書くことは続けたい』と語る。

 大賛成だ。三島由紀夫氏のようなナルシシスト的文学ヤクザ人生を歩むことなく、帚木蓬生氏のように医師を勤め上げながら「片手間」で読者に感動と勇気を与える小説を書き続けていただきたい。三船君ならきっとできる!
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