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オリガ・モリソヴナの反語法
 
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オリガ・モリソヴナの反語法 (単行本)

by 米原 万里 (著)
4.8 out of 5 stars  See all reviews (13 customer reviews)
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Product Description

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   ロシア語通訳の第一人者としても、またエッセイストとしても活躍している米原万理がはじめて書いた長編小説である。第13回Bunkamuraドゥマゴ文学賞を受賞した。

   1960年代のチェコ、プラハ。主人公で日本人留学生の小学生・弘世志摩が通うソビエト学校の舞踊教師オリガ・モリソヴナは、その卓越した舞踊技術だけでなく、なによりも歯に衣着せない鋭い舌鋒で名物教師として知られていた。大袈裟に誉めるのは罵倒の裏返しであり、けなすのは誉め言葉の代わりだった。その「反語法」と呼ばれる独特の言葉遣いで彼女は学校内で人気者だった。そんなオリガを志摩はいつも慕っていたが、やがて彼女の過去には深い謎が秘められているらしいと気づく。そして彼女と親しいフランス語教師、彼女たちを「お母さん」と呼ぶ転校生ジーナの存在もいわくありげだった。

   物語では、大人になった志摩が1992年ソ連崩壊直後のモスクワで、少女時代からずっと抱いていたそれらの疑問を解くべく、かつての同級生や関係者に会いながら、ついに真相にたどり着くまでがミステリータッチで描かれている。話が進むにつれて明らかにされていくのは、ひとりの天才ダンサーの数奇な運命だけではない。ソ連という国家の為政者たちの奇妙で残酷な人間性、そして彼らによって形作られたこれまた奇妙で残酷なソ連現代史、そしてその歴史の影で犠牲となった民衆の悲劇などが次々に明らかにされていく。

   物語の内容や手法からすれば、この作品は大宅壮一ノンフィクション賞作品『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』の姉妹版であるといえる。しかし読み終わったあと、ときにフィクションのほうがノンフィクションよりも多くの真実を語ることができる、ということに気付くに違いない。(文月 達)



出版社/著者からの内容紹介

1930年代モスクワで人気を博し、激動の東欧、ソ連を生きた伝説の踊り子に隠された驚愕の過去。著者自身が通ったプラハ・ソビエト学校の老女教師の数奇な生涯を辿る、新大宅賞作家、感動の長編小説。

Product Details

  • 単行本: 407 pages
  • Publisher: 集英社 (2002/10)
  • ISBN-10: 4087745724
  • ISBN-13: 978-4087745726
  • Release Date: 2002/10
  • Product Dimensions: 7.5 x 5.4 x 1.2 inches
  • Average Customer Review: 4.8 out of 5 stars  See all reviews (13 customer reviews)
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    #65632 in   > フォーマット別 > 単行本

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15 of 16 people found the following review helpful:
5.0 out of 5 stars スターリン時代の粛清によって運命を歪められた人々, 2003/7/24
By まろ太郎 (宮城県) - See all my reviews
主人公の志摩は、1960年、父の仕事のためにプラハのソビエト学校に編入した。ダンス教師オリガ・モリソブナとフランス語教師エレオノーラ・ミハイロヴナ、彼女たちには何かとてつもない秘密がある。二人が怯える「アルジェリア」とは何なのか?
それから30数年後、ソ連邦が崩壊した翌年、志摩は彼女たちの謎を解き明かすため、モスクワを訪れた。

妖艶な伝説の踊り子が、大富豪の令嬢が、スターリン統制下の粛清に遭い、強制収容所送りになった理由。愛する人を失い、過酷な運命を生き抜いてきた彼女たちの次々と明らかになる過去。

平和な日本では考えられないような強制収容所の実態や理不尽な粛清の歴史を日本人の志摩が解き明かしていくという過程がとてもおもしろい。地理的には隣の国でありながら!、まった違った社会体制を歩んできたという現実の対比が、読後もしばらく考えさせられる。

題材が重く内容が濃いだけに、上下巻くらいにもっと長めに書き込んで欲しいような気もしたが、かなりお勧め。
徹夜してでも最後まで読みたいと思わせる本です。

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13 of 14 people found the following review helpful:
5.0 out of 5 stars 最・最・最高傑作!, 2006/3/7
By tkflash (東京都) - See all my reviews
米原万里さんの唯一の長編小説である。米原さんが書くものはほとんどがエッセイなので、最初は面喰ったのだが、読み始めたら最後、もう仕事をしてようが食事をしてようが、トイレに行こうが寝てようが、続きが気になって気になって仕方がないくらいの本だった。“米原さんの本の中で”という形容ではなく、“これまで読んだ全ての本の中で”一番面白かったと言っても過言ではないくらいだ。

60年代に通っていたプラハのソビエト学校で出会った踊りの先生の謎を解きに、ソ連崩壊直後の90年代にロシアに赴き、旧友との再会、新たな出会いを通して1930年代当時の謎を解いていく。スターリン統制時代の旧ソ連に於ける、残虐な粛清が次々と明かされて行く。謎が謎を呼び、その謎を追いながら物語が展開していく、いわば「謎解き」ストーリーだ。僕はその時代背景を全く知らずして読んだのだが、それでも非常に分かり易く、もっともっと知りたいと思った。残酷で過酷な運命を生き抜いた人々の姿は、何とも言い難いほどに力強く、かつ悲しい。人が人に対して、ここまでやってしまうその時代とは、一体どんな時代だったのだろう・・・まるで平和ボケしている僕には想像を絶する世界だった。“フィクションはノンフィクションよりも多くの真実を語ることができる”という言葉に納得した。

何度も読み返しているが、結末を知っていようとも、米原さんの文体は何度読んでも「おンもしろいっ!」と感じることが出来る。こんなに面白い本に出合ったことはない。
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6 of 6 people found the following review helpful:
3.0 out of 5 stars 国家というものを・・・, 2003/4/14
わかりにくく・あらがいがたい国家というものの仕組みに圧倒される本です。その仕組みのなかを必死に生き抜いて行く人々からはすがすがしささえも感じました。東欧・ロシアに興味がある人はもちろん、主人公の少女時代から中年と呼ばれる世代まで書いていますので、どの年代の読者も「近い視点」を感じながら読んでいけると思います。ただ、最後まで興味を尽きさせないことの裏返しかもしれませんが、ちょっとイベントとエピソードの盛り込みすぎ?という感もあります。このようなテーマを(いい意味で)そこまでの物語に仕立てあげた、作者のパワ-には脱帽です。国家とは?そして自分が生まれた国家とは?この時期に考えてみてはいかがでしょう。
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5.0 out of 5 stars 悲劇を乗り越えるための手段
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Published on 2002/11/21 by つゆこ

5.0 out of 5 stars 不思議の国ロシア
最後まで一気に読んじゃいました!
... 続きを読む
Published on 2002/11/16 by jasmine4

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