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なぜ数学が「得意な人」と「苦手な人」がいるのか
 
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なぜ数学が「得意な人」と「苦手な人」がいるのか (単行本)

by ブライアン バターワース (著), Brian Butterworth (原著), 藤井 留美 (翻訳)
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Product Description

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 「数学脳」がよく働く人は、1つの問題を2つ以上の方法で解くことができ、たとえば99×14は(100-1)×14と同じだと考え、また(100×14)-(1×14)に変形して楽に解くことができる、という本書の指摘がおもしろい。数学が得意な人、不得意な人の頭の中を本書は垣間見せてくれるのだ。

   著者はそのカギを握る「数学脳」が、生まれながらの能力なのか、それとも学習で身につくものなのかという素朴な疑問を解き明かしている。特に、数の多い少ないを判断する「数のモジュール」は生まれつきすべての人に備わっているという仮説から、教育を受けていない先史時代の人間や乳児が数をどう認識するかや、すべての人の脳に「数のモジュール」が存在するのか、するとしたら数学の得手不得手はなぜ生まれるのか、といった疑問を次々と検証する。

   その過程は実に興味深い。たとえば、論理や分析などを行うとされる左脳を損傷した人は数をどう扱うのか、逆に右脳を損傷した人の場合はどうなるのかを、実際に脳に障害をもつ人の実験から探り、数を扱う脳の部位を割り出している。さらに、その部位が指の動きと連動していること、それが発達していてもけっきょくは意識的な学習訓練が必要なことなどを明らかにしている。数学は努力か才能かというよく俎上にのぼる疑問が、ここでついに解き明かされたと言える。

   ただ、それ以上に注目したいのは、数学の不得意は苦手意識の所産であり、学校のカリキュラムが苦手意識を増長させている、と論じたところである。これは日本の教育問題の根幹にも触れるテーマであろう。それだけに、著者の唱える「熱意と努力に働きかけるカリキュラム」や学習の「良い循環」は、問題解決のモデルとして非常に示唆に富んでいる。

   最近では数学の必要性が声高に叫ばれ、楽しく学べる一般向けの数学本が多数出版されている。そのなかで本書は、数学と人間の奥深い世界の謎を解いた読み物として際立っている。(棚上 勉)



内容(「BOOK」データベースより)

数を扱う能力は誰もが持っている。「数学脳」を鍛えれば数学は楽しい。「数」と「脳」をめぐる知の冒険旅行にようこそ。

Product Details

  • 単行本: 335 pages
  • Publisher: 主婦の友社 (2001/11)
  • ISBN-10: 4072283355
  • ISBN-13: 978-4072283356
  • Release Date: 2001/11
  • Product Dimensions: 7.5 x 5.3 x 1.2 inches
  • Average Customer Review: 4.2 out of 5 stars  See all reviews (4 customer reviews)
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32 of 38 people found the following review helpful:
5.0 out of 5 stars 数学が苦手な人に, 2002/1/17
 数学ができない人は、できる人に対して特殊なコンプレックスがある。他の科目よりも遙かに才能が左右するように思えるからだ。

 しかし本書はそんな数学観を一変する。著者は、生物的に我々が有しているのは、目の前の対象の数の多い少ないを瞬間的に把握する能力「数のモジュール」だけであり、数学の基礎となる能力なのであるとする。つまり、生物的には、我々の数学の基礎は、全く同じなのだ。それ以上の能力、つまり一般的に言う数学をこなす能力は、全く別物であり、「文化概念ツール」と呼ばれる。
つまり、数のモジュールを基礎にした一種のアプリケーションソフトのようなものだ。数学のできるできないは、この文化概念ツールをきちんとインストールできるかどうかにかかっているのだ。

結論を最初にみたら、とまどうかもしれない。しかし、数の歴史から、神経生理学の最新の成果までに至る分析を知れば、我々の観念が、いかに浅はかなものかがわかり、この説に納得するだろう。

 残念ながら、本書の魅力は、このレビューでは書き表しきれない。数学嫌いの人から、これからお子さんを持とうとする人、学校の先生、あらゆる人が魅了されることは、間違いないだろう。

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10 of 14 people found the following review helpful:
4.0 out of 5 stars 算数のレベルから応用できる示唆に富む, 2003/8/22
By まる・ち (八王子市) - See all my reviews
(TOP 500 REVIEWER)   
タイトルからはベストセラー風な軽い雰囲気を感じるが、内容はかなりアカデミックな切り口で始まる。
導入部の、人類がどのように数を認知して、それを操るようになってきたかという歴史については、なかなか興味深いものがある。計数能力が天賦のものだというのは、にわかには信じがたい。

次に数に対する脳の働きを語る中で、数の認知や計算の実行に障害を持つ人々の例が紹介されるのだが、これが初めて聞く症例ばかりでかなり衝撃的な内容だ。数や計算について個人の認識が実は千差万別なのだろうか、ではさらに映像や音も個人によって認識のされ方が異なるのだろうか、といろいろ考えさせられた。

最後に至って、やっと学校教育上の問題点などに言及されるのだが、タイトルから期待して本書を手に!取った人には、ここまではかなり長い助走である。しかし、数の認知について頭が十分ほぐれたところで著者の指摘を読むと非常にすんなりと主張が頭に入る。そういえば私も正の数・負の数ではつまづいたっけ。

数学と言うよりは算数のレベルから応用できる示唆に富む内容である。

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8 of 12 people found the following review helpful:
4.0 out of 5 stars 勇気が出る本, 2002/11/24
自分は数学が苦手で、必要に迫られて数学の参考書や一般向けの書籍で勉強しているが非常に勇気付けられた。
直接役立つ本ではないが、数学で詰まったときに読み返して気持を高めるためにはいい本だと思う。
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4.0 out of 5 stars 苦手意識の克服に…
私は子どもの頃から算数はだめでした。
でもこれを読むとなんで自分が算数が苦手になったのか
よくわかりました。... 続きを読む
Published on 2006/12/11 by 夢うさ

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