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監査難民 (講談社BIZ)
 
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監査難民 (講談社BIZ) (単行本)

種村 大基 (著)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

2007年7月、日本監査界の巨人が姿を消した。みすず監査法人―かつて中央青山監査法人として、四大監査法人の一角を占めてきた名門である。カネボウ粉飾決算事件で所属会計士が逮捕され、監査への「疑いの眼」を生じさせた“張本人”が自主解散へと追い込まれる過程には、外資の策略、獅子身中の虫による内乱、金融庁との壮絶な攻防など、凄まじい闘いが存在した。名門監査法人はなぜ、自ら組織を解体せざるを得なかったのか。その死が開いた“パンドラの箱”には何が入っているのか。JALに代表される、“厳しい監査”は今後、企業にどのような影響を与えていくのか―。


著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

種村 大基
共同通信社経済部記者。1970年生まれ。92年、早稲田大学卒業。建設やエネルギー、経済産業省、財務省、証券、銀行などを担当。独自の取材網を駆使して、産業再生機構問題、金融機関の不良債権処理問題、一連の粉飾決算・監査法人問題を取材してきた。USCPA(米国公認会計士)合格(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 271ページ
  • 出版社: 講談社 (2007/9/26)
  • ISBN-10: 4062820668
  • ISBN-13: 978-4062820660
  • 発売日: 2007/9/26
  • 商品の寸法: 19 x 13.2 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (9件のカスタマーレビュー)
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5つ星のうち 4.0 旧中央青山解散までを描く本格派ドキュメント, 2008/7/20
2007年2月、日本の4大監査法人の一角である「みすず監査法人(旧中央青山監査法人)」が自主解散を決定した。1968年以来、日本の資本市場を支えた名門監査法人に事実上の終止符が打たれた形となった。

本書は、旧中央青山監査法人時代から、カネボウ事件という紆余曲折を経て、「みすず監査法人」と名称を改め、自主解散に至までの一連の流れを、監査業界の動向を交えながら詳細に描くドキュメント作品である。

企業の資金調達方法が間接金融から直接金融へ変遷していくのに従い、社会が監査法人に期待する役割も変遷してきた。しかし、旧中央青山監査法人は、時代と共に変革することができないがため、崩壊に至ってしまう。それらの事情が本書を読めばよく分かるであろう。他の監査法人も決して、対岸の火事ではない。

物語の性質上、旧中央青山監査法人の内幕について多くの筆が割かれているものの、その他監査業界の昨今を知る上でも役立つ良書といえる。公認会計士や監査法人の責任問題が問われる昨今、少しでも多くの人が本書に触れ、監査業務について関心を持ってもらいたい。
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23 人中、21人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 旧中央青山の解散までを描く, 2007/12/2
 業界の名門であった旧中央青山監査法人(みすず監査法人)が解散に至るまでの経過を書いたノンフィクション。同じ業界に勤めている人間にとっては、極めて興味深い事実が描かれている。
 日興コーディアルグループの不正会計問題にあたり、みすず監査法人は「過去の会計処理は正しかった」「SPCを取り巻く環境の変化と企業会計基準委員会での議論を先取りしたい」という論法で、会社の修正を受け入れようとした。ところが、当初の事件の幕引きの仕方に激怒した金融庁・証券取引等監視委員会に押される形で、会社が「利益の不正な計上と見なされても仕方ない」と不正を事実上認めてしまった。さらにその後、日興コーディアルグループの特別調査委員会に、不正会計問題の調査結果発表で、「担当会計士が会計処理に疑問を感じながらも慎重な監査を行わず、日興側の主張を認めていた」と当時の監査を批判されてしまった。
みすずの執行部は「これで法人は存続できなくなった」と即座に感じたらしい。
 以後、みすず監査法人は解散に向けて急ピッチで調整が図られていくが、その過程で京都事務所が猛反発して独立した経緯が面白い。京都事務所はあらたへの合流を検討しており、実は発起人まで出していたらしい。これが「京セラの稲盛和夫名誉会長の逆鱗に触れ」、すぐさま発起人を引き上げたという。「国を売る気か」と問われ、創業者の意思を継いで独立したというくだりは、スクープだが何とも格好の悪い話であった。
 なぜ中央青山監査法人だけに大きな不正会計問題が集中して起きたのか。その答えはそう単純にわかるものではないが、今、会計監査人に「懐疑心」の保持と「正当な注意」の行使が問われていることだけは確かである。
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5つ星のうち 5.0 企業人は、他山の石として必読書, 2007/11/15
 カネボウの粉飾決算に加担した公認会計士が所属した中央青山監査法人が、その事件を契機に崩壊していく流れを描かれているのですが、読み進んでいく中で、今日の市場経済において監査法人が大きな意義を持つものとなっていることを感じさせられました。
 昨今、虚偽表示などのために、食品メーカーが大きなダメージを受けていますが、カネボウなどに見られる粉飾決算というものも企業イメージを損ね、それを監査した監査法人を、最終的には解散という事態にまで至らせています。
 この書で取り上げられている監査法人は、山一證券やヤオハンによる粉飾決算が問題になって以来、監査を厳しくしてきたが、今回の中央青山の件がより一層監査を厳格なものとなることになったことを痛切に感じ取る事ができます。(企業が、誤魔化そうとすれば、担当した監査法人から監査契約の締結の拒否という事態になり、代わりの監査法人が見つからない「監査難民」となって上場廃止の危機にさえ立たされてしまう重大事態となることが語られています。)
 また、監査だけでなく、組織論についても考えさせられ面が描かれています。近年、企業合併により生き残りをかけている企業がありますが、その組織が如何に再構築されるかの重要性も考えさせられる面も描かれています。
 著者は、共同通信社経済部記者で、USCPA(米国公認会計士)合格という資格の持ち主でもあります。それ故に、詳しくもあり、また、裏事情を把握してもいる。しかし、同時に小説としてのスリル感もあります。また、小泉改革、ライブドアの問題、なども織り交ぜてあり、ここ10年の経済界についての概観もなされています。
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