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ドキュメント 戦争広告代理店 (講談社文庫) (文庫)

高木 徹 (著)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介
銃弾より「キャッチコピー」を、ミサイルより「衝撃の映像」を!!

演出された正義、誘導される国際世論。
ボスニア紛争の勝敗を決したのはアメリカPR企業の「陰の仕掛け人たち」だった。

スパイ小説を超える傑作ノンフィクション!!
NHKスペシャル「民族浄化」で話題を呼んだ驚愕の国際情報ドラマ!

人々の血が流される戦いが「実」の戦いとすれば、ここで描かれる戦いは「虚」の戦いである。「情報の国際化」という巨大なうねりの中で「PR」=「虚」の影響力は拡大する一方であり、その果実を得ることができる勝者と、多くを失うことになる敗者が毎日生み出されている。今、この瞬間も、国際紛争はもちろん、各国の政治の舞台で、あるいはビジネスの戦場で、その勝敗を左右する「陰の仕掛け人たち」が暗躍しているのだ。――序章「勝利の果実」より
--このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

内容(「BOOK」データベースより)
「情報を制する国が勝つ」とはどういうことか―。世界中に衝撃を与え、セルビア非難に向かわせた「民族浄化」報道は、実はアメリカの凄腕PRマンの情報操作によるものだった。国際世論をつくり、誘導する情報戦の実態を圧倒的迫力で描き、講談社ノンフィクション賞・新潮ドキュメント賞をW受賞した傑作。

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登録情報

  • 文庫: 405ページ
  • 出版社: 講談社 (2005/6/15)
  • ISBN-10: 4062750961
  • ISBN-13: 978-4062750967
  • 発売日: 2005/6/15
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.6 レビューをすべて見る (39件のカスタマーレビュー)
  • Amazon.co.jp ランキング: 本 - 19,281位 (本のベストセラーを見る)

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5つ星のうち 5.0 国家の広報を請負う外国民間広告代理店出現の必然性, 2002/12/30
By カスタマー
本書を読んでもっとも示唆的だったのは、国家が遂行する「戦争」の広報を請け負うPR会社が存在することを、倫理的に断罪するのではなく冷厳な現実であり、かつ必然であるとしている点である。

取材対象となったPR会社は、確かにきわどいこともやってはいるが、情報操作とまで断言できるようなことはしていない。後々マスコミに暴露されるようなスキャンダルを抱え込んでいては、会社として存続していくことは不可能なのだ。

反対陣営のミロシェビッチ側に雇われたとしても、このPR会社は同様の緻密性と徹底性をもって確実に成果を上げていっただろうと思わせるに足るほど、「プロフェッショナル」という言葉がピタリと当てはまるような仕事ぶりなのである。だからこそ全米PR協会は賞を与えるにふさわしいと判断したのだろう。

国際報道機関が巧みに誘導され、その報道機関が国際世論を誘導していく。そして戦争の勝者となるか敗者となるかの鍵の一端を国際世論が握ることになった意味と重さを考えされられた。
そういえば、当時千葉大学の岩田昌征教授が孤軍奮闘、「ミロシェビッチ=悪人」説の底の浅さを痛烈に批判していたのを懐かしく思い出した。

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5つ星のうち 5.0 時代の書, 2005/7/30
本書の作者が製作したNHKスペシャル「民族浄化」は、国際政治においていかに「PR」の役割が重要かということを知らしめる作品であり、非常に衝撃的でした。本書はそのノベライズ版かと思い何気なく手にしたのですが、その内容はテレビ放送を上回るものでした。

NHKスペシャルでは紛争の一方当事者であるセルビアが一方的に「悪」のレッテルを貼られていく過程を淡々と描いていましたが、本書ではこの「PR」戦争に携わった多くの登場人物の内面にまで踏み込んでいます。そのため、テレビ放送ではこのプロセスのえげつなさが印象的でしたが、本書ではさらに「PR」というものの重要性を軽視した者がいかに多くの対価を払わされるかという点に背筋が寒くなる思いをしました。具体的には、いち早く「PR」の重要性を悟ったボスニア側と、優れたコミュニケーターの素養を持ちながらその重要性を軽視し、「いつか誰かがわかってくれる」という甘い認識しか持ち得なかったミロシェビッチとセルビア側とのその後の未来のあまりの落差の大きさです。確かに、ボスニアからコソボへと続く一連のユーゴ紛争においてミロシェビッチおよびセルビアのとった対応は「悪」のレッテルを貼られてもやむをえない点が多々あります。しかし、ミロシェビッチ個人についてはともかく、セルビアの国民の支払わされた対価は不当に大きすぎると言えるでしょう。

翻って、国際舞台において日本はボスニアかセルビアのどちらかに属するかと考えた場合、残念なことにセルビアだと言わざるを得ないでしょう。本書でも軽く触れていましたが、政治に限らずビジネスの現場においても「いちいち言わなくてもいつか誰かがわかってくれる」というのが日本人の大多数の認識です。わたしはアメリカでしばらく暮らし、その後外国人と仕事をする機会がありましたが、彼らの「日本」に対する無知ないし誤解によって生じる不利益に直面したことは一度や二度ではありません。それを正すためにそれこそ個人で日本を「PR」をする羽目になった経験を持つ人も少なくないはずです。本書を読んで、その苦い記憶が蘇ってきました。

本書が大きな反響を呼び、読者に強い説得力を持ったのはその内容もさることながら、日本のノンフィクションにありがちな単純な善悪でこの「PR」活動を定義しなかった点にあるような気がします。もしこれをやってしまうと、それこそ批判の大きいアメリカの単純な善悪論と同じ陥穽にはまることになるからです。昨今の中韓両国との対立がいい例ですが、日本もこの「PR」戦争のまさに渦中にあります。このような事実を容赦なく突きつけ「PR」の重要性を語る本書は、出版当時以上にその時代性を増しているのではないでしょうか。

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19 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 情報に対する冷静な目を!, 2002/8/16
この書籍はボスニア紛争にメディア戦略の裏話というだけでなく、情報のあり方について大きな示唆に富んでいるといえる。情報というものは通常、中立で事実に基づくものであるべきだ。しかしながら、メディアも競争社会であり、スクープを求めている。また、人間誰しも必ずバイアスがかかっている。どのような立場の人間が、そしてどのような経歴の人が情報を流すかによってその見解は大きくことなっているといえる。それゆえ、われわれは情報を鵜呑みにするのではなく、冷静な目でもって接するべきであるということをこの書籍は教えてくれている。また、日本におけるPRに関する未熟さについてのコメントがあるが、まさしくそのとおりだと思う。
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