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盤上の敵 (講談社文庫)
 
 

盤上の敵 (講談社文庫) (文庫)

by 北村 薫 (著)
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Product Description

出版社/著者からの内容紹介

敵は籠城殺人犯 妻の命を賭けた戦い!

息づまる駆引と、驚倒の結末! 読者をも操る北村マジックの冴え。

我が家に猟銃を持った殺人犯が立てこもり、妻・友貴子が人質にされた。警察とワイドショーのカメラに包囲され、「公然の密室」と化したマイホーム!末永純一は妻を無事に救出するため、警察を出し抜き犯人と交渉を始める。はたして純一は犯人に王手(チェックメイト)をかけることができるのか? 誰もが驚く北村マジック!!


内容(「BOOK」データベースより)

我が家に猟銃を持った殺人犯が立てこもり、妻・友貴子が人質にされた。警察とワイドショーのカメラに包囲され、「公然の密室」と化したマイホーム!末永純一は妻を無事に救出するため、警察を出し抜き犯人と交渉を始める。はたして純一は犯人に王手をかけることができるのか?誰もが驚く北村マジック。

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12 of 14 people found the following review helpful:
4.0 out of 5 stars それでも人間に対する信頼を捨てない, 2005/2/1
By yukkiebeer - See all my reviews
(TOP 10 REVIEWER)   
 TVディレクターの末永の家に男が立てこもる。人質になった妻の友貴子を救うために彼は一計を案じ、警察にも内密に男と取引を始める。果たして彼は妻を無事救出できるのか…。

 人気の「円紫さんと私」シリーズでは、人々が日々抱える、犯罪とも呼べないほど些細な秘めごとを掬い上げてきた北村薫。しかし本作では胸に鋭く差し込むほど痛ましい、れっきとした犯罪を描いています。前書きには「この物語は、心を休めたいという方には、不向きなもの」とあり、普段の北村ワールドを期待して手にした読者は頁を繰るのも苦しく、心に大きなヤケドを負うことになるかもしれません。

 副主人公が抱える心の闇の深さを目の当たりにして、読者は口に砂をすり込まれるかのような思いを味わうはずです。その闇には理屈らしい理屈が見当たりません。
 この相手を諭すことはかなわず、末永に残された選択は、まさにチェスのごとく相手を徹底的に打ち伏す以外にありません。相手を完膚なきまでに叩きのめすことこそが唯一の目的であるゲーム。そこには容赦のかけらもありません。

 これほどの苛烈さを見せる本作は北村薫のこれまでの物語世界とは全く異なるものなのではないか。心をヒリつかせながら読み進める私は、物語が緒についたばかりのところで友紀子が口にする次の言葉を常に思い出していました。

 「心があるっていうのは、自分のだけじゃなくて、外の人の気持ちも、想像するためだと思うんです。その筈じゃないか。相手が何されたら嫌かな、とか、そういうことが分かるためじゃないか。それが分かれば、そんなことは出来なくなる。」

 想像を絶するほど無残な出来事が引きも切らず人々を襲う時代。そんな時代にあってこの物語は、人類へのかすかな願いを綴っています。
 これこそ北村薫が紡いできた物語です。

 人間への信頼を捨てない、北村薫らしい物語として、私は本書を読みました。

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2 of 2 people found the following review helpful:
3.0 out of 5 stars 対局形式の小説, 2007/3/3
By Tochitli (埼玉県) - See all my reviews
(TOP 500 REVIEWER)   

この小説は何の罪も無い中年男性がいきなり、山の中で襲われるところから始まる。
その男がどうなったかわからないまま、いきなり、脈絡も無く、古い中国のおとぎばなしが女性によって語られる。
章毎に話しが飛ぶのだが、それが主人公の妻の告白である事が読みすすめていくうちに分ってきて、彼女がかかえたすざましい過去が明らかにされる。
話しとしては面白いし、最後のどんでん返しも良く考えられている。
語り口も工夫はされていて斬新ではある。
「盤上」に例え、チェスの対戦を模して、交互に話しがすすんでいくのだが、すっきりとは書ききれていなくて、あまり没頭できる小説ではなかった。交互に書き進めている間にストーリーが散漫になってしまったのかもしれない。

そして、何よりも解決していない逸話を多数残してしまったり、妙にありえない展開となってしまっている。
作者が手法に頼りすぎた感なきにしもあらず。
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4 of 5 people found the following review helpful:
5.0 out of 5 stars 美しい文体と比喩と物語と驚天動地の逆転劇, 2004/3/21
このレビューの引用元: 盤上の敵 (単行本)
 たしかに悲しい話なのですが、わたしは好きです。悲しくとも、話の主眼は正義にあったので、読後感もすっきりとしていました。
 
 一方では妻を人質に取られた夫の決死の攻防戦が描かれ、並列して妻の過去にまつわる物語が語られます。

 その妻なんですが、彼女は穿った視点をもっており、人間社会にある不公平、ジェンダーの偏重、普遍的な暴力などを巧みに指摘しながら自らの過去を語るのです。文体も美しく幻想的で、わたしは夢の中にいるような心地でぐいぐいとその世界に引き込まれていきました。ラストの大逆転は素直に驚かされました。さして無理な感もないと思います。

 そして、読み終わって後しばらく経ってから、タイトルの仕掛けに気付かされました。

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3.0 out of 5 stars 白のクイーンの勝利
日本の警察力を過信してるかもしれないが。妻を救うために末永の取った行動は突飛なものだ。都合がよすぎるのかも知れない。... 続きを読む
Published 2 months ago by らてぃあ

5.0 out of 5 stars 理不尽な暴力を出し抜く、冷徹な論理
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本作。... 続きを読む
Published 4 months ago by カナン

3.0 out of 5 stars 物語の上手さと謎の結末
緊迫感漂う展開に一気に読みきってしまう。... 続きを読む
Published on 2007/2/18 by bunny

3.0 out of 5 stars 面白く読めましたが・・・・
最初はバラバラに見えた各エピソードが、話の進行とともに徐々に凝縮され焦点を結んで行く過程は見事であり、バリンジャー型の話として出色のものでさすがに北村薫だと... 続きを読む
Published on 2006/4/25 by saopaulobrasil

5.0 out of 5 stars なんという計算力
完璧なプロット。
寒くなるような事情と、トリックのすばらしさ。
吸引力が並じゃない。すごい小説です。
Published on 2005/10/19 by ドクション大魔王

4.0 out of 5 stars 傑作になり損ねた本
... 続きを読む
Published on 2005/6/21 by 志村真幸

4.0 out of 5 stars 様々な意味で"痛み"を感じる作品
ありがちな言葉ですが、トリックというよりもこんな現状があるということを分かっていてもらいたくなりました。人を(表面的にも、心理的にも)痛めつけることに対して辛さ... 続きを読む
Published on 2004/6/29 by Chouette!

5.0 out of 5 stars チェスであり、将棋ではない
物語は妻を助ける為に動く純一の情景と、妻・友貴子の回想が交互に繰り返して進む。妻を助けるためには、警察を頼ることもできない。警察・犯人の先手を取り、裏をかき・・... 続きを読む
Published on 2004/5/16 by たこやき21

4.0 out of 5 stars チェスをわかっていればさらに面白い、かも
純一が帰宅しようとすると、我が家に殺人犯が立てこもっていた。
純一は妻を助けるため、殺人犯との取引に応じることにした。... 続きを読む
Published on 2004/5/9 by opto

5.0 out of 5 stars 忘れられない衝撃
北村薫作品の中では、この作品は極めて異質な感じがするかもしれません。人が人を傷つけ、破壊する、という行為を読まされることは、読者にとってもとても辛いことだと思い... 続きを読む
Published on 2004/4/29 by 芙蓉子

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