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弥勒 (講談社文庫) (文庫)

篠田 節子 (著)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

想像を絶する政変!渾身の超大作!!
ヒマラヤの小国に潜入した男は革命軍に捕まり、絶望的な窮地に!

ヒマラヤの小国・パスキムは、独自の仏教美術に彩られた美しい王国だ。新聞社社員・永岡英彰は、政変で国交を断絶したパスキムに単身で潜入を試みるが、そこで目にしたものは虐殺された僧侶たちの姿だった。そして永岡も革命軍に捕らわれ、想像を絶する生活が始まった。救いとは何かを問う渾身の超大作。


内容(「BOOK」データベースより)

ヒマラヤの小国・パスキムは、独自の仏教美術に彩られた美しい王国だ。新聞社社員・永岡英彰は、政変で国交を断絶したパスキムに単身で潜入を試みるが、そこで目にしたものは虐殺された僧侶たちの姿だった。そして永岡も革命軍に捕らわれ、想像を絶する生活が始まった。救いとは何かを問う渾身の超大作。

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5つ星のうち 5.0 軽く読み流さずに、どっしり構えてしっかり読みたい, 2007/8/23
大作。
こんなにいっぺんに、たくさんのことを語りかける作品は他にないんじゃないの、と思うくらい、さまざまなことを問うている。
美とは何か、宗教とは何か、政治とは、国とは、人間とは・・・。

なのに盛り込みすぎの感もなく、内容に破綻がない。
架空の国の物語なのに、絵空事の物語とは全く感じられず、強い吸引力で小説世界に引き込んでゆく。
主人公・永岡とパスキムという国が、どういった運命をたどるのか、追いかけずにはいられない。没頭してしまう。すごい。


美の鑑賞者であり賛美者である永岡。
培われた歴史と文化の中で生み出される奇跡のような美は、何よりも尊く、人の命を代償にしてでも守り抜かなければならない、と考える彼の価値観。

不遜ながらも高邁な彼の精神は、安全で豊かな暮らしを当然のこととして享受しうる基盤があるからこそのものだろう。

洗練された現代人であった永岡が、原始的な生活を強いられたとき、彼の心はどう変わるのか。変わらないのか。そしてもし、それが自分だったら?つきつけられる疑問は、難しく、怖い。


さらりと軽く楽しく読み流せる本ではないが、読み応えは満点。タイトルの堅さとページの厚さで、敬遠しないでほしい。
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16 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 宇宙を背負う, 2006/8/7
By ヤキソバ (奈良県) - レビューをすべて見る
(TOP 500 REVIEWER)   
本書を読むにあたり、連続した強い緊張を強いられる。到底、平常心では読めない。ヒマラヤの小国で永岡が体験した事は、人間の極限状況の連続だ。宗教を含むすべての文化を否定する、絵空事の様な革命思想、強制労働、強制結婚、女性への真の愛情、極度の飢餓、地雷による片足の爆失など、秘仏に対する妙な好奇心を出さなければ、体験する事が無かった事ばかりだ。永岡が強制労働のため、ストレス潰瘍で血反吐を吐くというくだりがあるが、彼が日本で体験したストレスなど、問題にならない。

革命家は、人々から信仰心を奪取する事は出来なかった。
信仰心を持たない永岡ですら、最後は無意識に祈った。
そして、背中にかついだ仏像に宇宙を感じる。
長大な時間と空間をイメージさせられる。

祈りとは?救いとは?慈悲とは?
こんな自問自答をせずにはいられない。
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16 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 べた褒め, 2005/3/7
完全平等社会という美名の下に多大なる犠牲を生み出し、その先には
崩壊が待ち受けているだけの過激な政治体制。しかしなぜそんな愚行に
走ったのかというその背景、過程、結末を緻密に描いていくにつれ、
果たしてその間違いを頭ごなしに糾弾し否定し去ることができるのか、
段々と疑問を覚え始めていきます。

ひたすらシビアにそれぞれの立場・思想理念を描き出し、決して
描写が一方的で独り善がりなものにならない。また、人の手に余るような、
超越した美しさを持つものを端整に描写する筆力があります。

想像を絶する過酷な状況に追い込まれた主人公永岡も、超越した
美しさを持つパスキム美術、弥勒が心の拠り所になっていたんでしょうか。
このあたりこの人らしい作風ですね。

文体も美しく読みやすいのに重厚感があり、しばしばハッとする描写に出会います。
読んでる間はめまぐるしく自分の価値観が揺らいでいくし、
読後は救いや信仰、人の死について多少泥沼思考にハマりました(笑)
ラストに拍子抜けという人もいると思いますが、個人的には
これがベストな終わり方と思います。篠田作品では一番好きです。

深いテーマを押し付けがましくなく、面白く読ませてくれる傑作。

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5つ星のうち 5.0 とにかくすごい
なにげに読んでみたら・・・やばかった。この作者何者?っていうくらいすごい濃く深い内容でした。舞台はネパールの辺りの架空の国、仏教云々の内容ではなく、政治的パニッ... 続きを読む
投稿日: 2006/4/24 投稿者: dragonsoul

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綿密な取材と構想のもとに、これだけの大きな物語を一気に語ってしまう筆力にはさすがに圧倒されたが、その割には、読み終えた後に何か重いものが残ったというのでもなかっ... 続きを読む
投稿日: 2005/9/24 投稿者: デルスー

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 重いが面白い。
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投稿日: 2004/7/7

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