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スプートニクの恋人 (講談社文庫)
 
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スプートニクの恋人 (講談社文庫) (文庫)

村上 春樹 (著)
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メタローグ

「僕」が帰って来た。平仮名の「ぼく」になってはいたけれど、それは紛れもなく鼠の友人であり、直子の恋人であり、ビールとジャズとコットンシャツを愛する「僕」だった。 「ぼく」の女友達すみれが17歳年上の女ミュウに恋をする。しかしミュウは過去の事件が邪魔して求愛に応えられない。すみれは姿を消し、「ぼく」は彼女を探しにギリシャへ向かう。 村上春樹が支持された要因は主人公のクールでミニマムなライフスタイルにあった。ところが「ねじまき鳥」から「オウム」にかけ、彼はどんどん熱くなっていった。置いてけぼりにされた昔ながらのファンは、今回ホッと一息というところか。(石飛徳樹)
--このテキストは、 単行本 版に関連付けられています。


出版社/著者からの内容紹介

a weird love story
*weird
とても奇妙な、ミステリアスな、この世のものとは思えない、

22歳の春にすみれは生まれて初めて恋に落ちた。広大な平原をまっすぐ突き進む竜巻のような激しい恋だった。それは行く手のかたちあるものを残らずなぎ倒し、片端から空に巻き上げ、理不尽に引きちぎり、完膚なきまでに叩きつぶした。そして勢いをひとつまみもゆるめることなく大洋を吹きわたり、アンコールワットを無慈悲に崩し、インドの森を気の毒な一群の虎ごと熱で焼きつくし、ペルシャの砂漠の砂嵐となってどこかのエキゾチックな城塞都市をまるごとひとつ砂に埋もれさせてしまった。みごとに記念碑的な恋だった。恋に落ちた相手はすみれより17歳年上で、結婚していた。更につけ加えるなら、女性だった。それがすべてのものごとが始まった場所であり、(ほとんど)すべてのものごとが終わった場所だった。

●[スプートニク]
1957年10月4日、ソヴィエト連邦はカザフ共和国にあるバイコヌール宇宙基地から世界初の人工衛星スプートニク1号を打ち上げた。直径58センチ、重さ83.6kg、地球を96分12秒で1周した。
翌月3日にはライカ犬を乗せたスプートニク2号の打ち上げにも成功。宇宙空間に出た最初の生物となるが、衛星は回収されず、宇宙における生物研究の犠牲となった。――(「クロニック世界全史」講談社より)

--このテキストは、 単行本 版に関連付けられています。

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5つ星のうち 4.0 レスボス島の不安, 2002/2/6
この小説はかなり評判が悪い。だが作品としては、ある観点から眺めれば、成功しているといえる。これはもともと全集に収められた「猫」を主軸としてかかれたもの。そういった意味では、「蛍」「「ねじまき鳥と火曜日の女たち」のそれぞれを軸にした小説へ発展した『ノルウェイの森』『ねじまき鳥クロニクル』と同系列である。それは村上の言葉を借りれば、「書かれたがっている」小説であり、なぜこれらがそのようになるかをじっくりと考えなければ、真の作品の意味が問われることはない。商業的に失敗かもしれないが、作品の上では如実に村上の深まりを見せている。さらに最近では明らかに商業と作品とを区別しているように感じる。世界広しといえども、「売れる文学」を書ける数少ない小説家だ。マラソン選手が常に全力で走らないように、この作品は次へのステップへと続く重要な中継地点である。後半で舞台となるギリシャの小島は、レスボス島をモチーフとしているだろう。女性の同性愛を意味するレズビアンの原義である「レスボス」(レズビアン=レスボス島の住民)である。夜の島で音楽が聞こえ始める。おそらくこのシーンが作品のクライマックスである。主人公とその不安を同調できれば、狂気にも似た神秘が体験できるだろう。大事なのはもはやストーリーそのものではなく、また、構成でもなく、この作品自体に負荷された「重み」もしくは暗闇に引き込む「引力」であるように思う。
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9 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 悲しく、悲しく、心がつまる, 2007/12/4
孤独さが悲しくて仕方が無かった。この作品は現実の世界を描いていない。人間の生きている世界から、観念的な部分だけを取り出して物語にしたもの。そう思わないと、自分の中の片恋がむき出しになって、つらいのだ。けれど、意図的に目を背けて見ないようにしている感情のひとつを思い出させてくれて、今呼吸することの幅を確かに広げてくれる、優れた作品だと思う。

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23 人中、19人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 奇妙な恋愛小説, 2004/8/23
奇妙な恋愛小説。そう新刊の帯には書いてあった。
それはノルウェイの森の帯に100%の恋愛小説、と書いてあったのに呼応しているように思う。
ノルウェイでも、今回でも最後は電話ボックスの中から電話をかけているし。

今なら携帯で「電波が届かない場所にあるか・・・」と言われると、「こういうのってジャン・リュック・ゴタール風だ」とか言っちゃうんでしょうかね。
ノルウェイのとき、テーマは失われたものの大切さ、だったように思うけど、今回は、今あると思っているものは、失われつつあると言う事実!がテーマのような気がします。
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投稿日: 2か月前 投稿者: 6W1H

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最初読んだ時は、好きではありませんでした。
しかしタイトルと表紙の絵が好きだったからか、何度か読み返していくうちに段々と良さが分かった気がします。... 続きを読む
投稿日: 4か月前 投稿者: Bruno

5つ星のうち 5.0 こっちの方が100%の恋愛小説
「僕」が帰ってきたとか、そんなことはどうでも良いです。

年齢も性別も超えて、ただ純粋に恋に落ちて、誰かに死ぬほど恋焦がれるなんて、... 続きを読む
投稿日: 4か月前 投稿者: capote

5つ星のうち 3.0 慣れが必要か
初めて触れた村上作品。
もちろん好き嫌いはあるだろうが、独特な言い回しや展開に慣れが必要だなと感じた。... 続きを読む
投稿日: 5か月前 投稿者: なおっぺ

5つ星のうち 5.0 徹底的な孤独と喪失感に満たされた恋愛小説
... 続きを読む
投稿日: 8か月前 投稿者: だん

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5つ星のうち 4.0 絶対的な存在を2度失う者と邂逅する者の物語
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5つ星のうち 3.0 実はシンプルに、孤独な愛の物語?
結局、焦点は「僕」と「すみれ」の関係だったと思う。

この2人は、夜中に突然電話をしあえるぐらいの仲であり、... 続きを読む
投稿日: 17か月前 投稿者: bu

5つ星のうち 3.0 絶望的な切なさから感じる安心感
宇宙を漂う衛星のように完全なる孤独の空間に佇みながら、
果てしなく低い確率でありながらも お互いを感じながら同じ軌道を進む・・・。... 続きを読む
投稿日: 18か月前 投稿者: mshr_s

5つ星のうち 5.0 現実を突き抜けろ
読む前ただの恋愛小説だと思った。
違う。私自身に現実を超えた自己認識への疑問を問う作品となった。... 続きを読む
投稿日: 19か月前 投稿者: いぶし銀

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