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5.0 out of 5 stars
メディア論の入門書としても, 2004/4/19
第43回江戸川乱歩賞受賞作。 実は先に映画を見てしまった。 そこそこの出来だったのだがいくつか納得できないところがあって おそらくそれを原作は解決してくれるだろうと。あたり。 監督官庁にけんかを売れるような骨のあるテレビ局はないよね。 だから被害者には一介の市井の人を当てるとより報道による人権の侵害を効果的に描けるのではと思ったのだけど。 考えてみたらそれじゃこの作品が成立しないや。 テレビの裏側 報道の裏側 そして監督官庁との力関係。 (だってテレビが免許事業で郵政の許認可が必要だってことも知らない人結構いるもんね) こうしたことってやっぱりこの作品の加害者と被害者の組み合わせじゃないとでてこない。 放送法や免許の更新についてもやさしくかつ流れをそこなわないように説明してくれていてそれもマル。 5W1H FOR WHOM FOR WHAT の くだりなんかは そのままぼくらの日常のどんな事柄の分析にも使えそうだし。 今はやりの『負け犬の遠吠え』を思わせるような主人公の描写もいい。 留守電のランプに孤独からの救いを求めるところなんかね。 被害者と加害者がめまぐるしく(はちょっとオーバーかな)入れ替わって そこではじめて知る感覚に愕然とするあたりもいいし。 何よりテンポのある文体だから読みやすい。 さりげなくはじめの方の局内の情景描写なんかもさすがに内情を知っている人だなあと。 純粋なミステリーとしてはどうかな というところもあるけれど。 メディア論って避けて通れないし、だったら最高の入門書のひとつとしてこいつをお勧めしたいな。
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