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密やかな結晶 (講談社文庫)
 
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密やかな結晶 (講談社文庫) (文庫)

by 小川 洋子 (著)
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Product Description

出版社/著者からの内容紹介

『妊娠カレンダー』の芥川賞作家が澄明に描く人間の哀しみ
記憶狩りによって消滅が静かにすすむ島の生活。人は何をなくしたのかさえ思い出せない。何かをなくした小説ばかり書いているわたしも、言葉を、自分自身を確実に失っていった。有機物であることの人間の哀しみを澄んだまなざしで見つめ、現代の消滅、空無への願望を、美しく危険な情況の中で描く傑作長編。



内容(「BOOK」データベースより)

記憶狩りによって消滅が静かにすすむ島の生活。人は何をなくしたのかさえ思い出せない。何かをなくした小説ばかり書いているわたしも、言葉を、自分自身を確実に失っていった。有機物であることの人間の哀しみを澄んだまなざしで見つめ、現代の消滅、空無への願望を、美しく危険な情況の中で描く傑作長編。

Product Details

  • 文庫: 401 pages
  • Publisher: 講談社 (1999/08)
  • ISBN-10: 4062645696
  • ISBN-13: 978-4062645690
  • Release Date: 1999/08
  • Product Dimensions: 5.8 x 4.2 x 0.8 inches
  • Average Customer Review: 4.2 out of 5 stars  See all reviews (25 customer reviews)
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9 of 10 people found the following review helpful:
4.0 out of 5 stars 失われていくものたち, 2001/4/27
By A Customer
小川洋子さんの小説世界は、どれもとても変わったものです。この物語では、ひとつずつものが消滅していきます。たとえば小説、声、など。あらゆるものが、次々と取りさらわれていき、やがて人々の記憶からもそれらのものは消滅します。しかし、その中にも忘れる事ができない人たちもいます。彼らは危険人物とみなされ逮捕されてしまうのです。主人公は忘れることができない男性に恋し、彼をかくまいますが、やがて、自分自身の体の一部も失い始めます。物語は、しずかに、そして大きな消失感をともなって進んでいきます。小川さんの文章には、身体感覚がとても鮮明に描かれていて、それでいて、限りなく透明です。
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8 of 9 people found the following review helpful:
5.0 out of 5 stars キラリと光る銀細工のような・・・, 2006/2/14
By naomi (福島県福島市) - See all my reviews
この物語は、全編をとおして流れている静かな雰囲気にまず引き込まれてしまいますが、人間であればどうしても持たずには生きていくことのできない感情の動きを、実に丁寧にすくい上げ、物語として「結晶」させた作品だと思います。消滅に立ち会った人々が、なぜ消滅の対象となったものたちへの記憶を、あんなにも徹底的に消そうとするのか。その心の動きは、例えば、心はある人に寄り添っていたくとも(恋心でも、友情でも)、状況がそれを許さず、自分自身を消していくようなつらい気持ちで忘れようとする。そんな心の動きに、非常によく似ていると思います。また、古い異国の童話のようなエピソードが随所で銀細工のようにキラリと光っていて、時々本棚から取り出して読んでしまう魅力的な作品です。10年前から小川洋子さんのファンですが、最も愛着の強い作品です。
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8 of 9 people found the following review helpful:
4.0 out of 5 stars 何をなくしたのか私にもわからない, 2005/1/9
By yukkie (東京都) - See all my reviews
(TOP 1000 REVIEWER)   
 この文庫の帯に「何をなくしたのか私にもわからない」というコピーがありますが、読み終わったあと、これほど考えさせられる言葉もないでしょう。
 本文を文字づらだけ読み進めていけば、島の人々から時折脱落する「記憶」、ナチスの焚書ばりに燃え盛る「本」に代表される捨てられる物、記憶を失わない異能者に対する秘密警察の弾圧など、娯楽作としても一流の要素を含んでいるのです。
 しかしやがて娯楽そのもが消滅していきます。進む喪失が深まったとき、主人公の若い女性や彼女がかくまう異能者の「彼」、二人を助けるおじいさんの三者の苦しみと存在の意義そのものが、どこに帰着するのかがまったく見当がつかなくなり、最後に哀しみだけがそこに漂うような結末に導かれていきます。読書と同時に進行する読み手の喪失感は、今までの小説には見られなかったものでした。
 もうこうなってしまうと読み手としては、何をなくしたか、というよりも、彼らが、そして私たちが何を得たのかがわからないという一種の惧れを感じてしまい、あらためて帯の一文を眺めてしまう、そんな不思議な小説です。いや、勉強させられました。
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5.0 out of 5 stars ん〜。
初めて小川洋子さんの本おもしろいと思った小説です。『余白の愛』を読んだときはまだ小川洋子さんの小説に慣れてなくて“なんだ、この本と”思ってしまいました・・・。... 続きを読む
Published 21 months ago by hu^hu

5.0 out of 5 stars 絶望的で悲しいけれど、
個人では抗えない大きな力による不幸に黙って耐える人たち、
しかもその不幸の記憶もだんだん薄れてしまう。... 続きを読む
Published on 2007/3/7 by ガアタ

3.0 out of 5 stars 飽和する結晶
最近の著者の作風からすると、デビュー作の方により近い雰囲気。
ひんやりしていて、善意のものなのか悪意のものなのかわからない無機質な感じ。... 続きを読む
Published on 2007/2/5 by Justin

3.0 out of 5 stars 次々湧き上がる好奇心が裏切られる
着想は素晴らしいと思いました。でも、暗いのです。読後感が非常に悪かったです。読んでいて次々と湧き上がる好奇心やストーリーの先の展開への期待が裏切られたような気が... 続きを読む
Published on 2007/1/18 by オゾン

5.0 out of 5 stars 美しくて心地のよい文章
初めて小川洋子さんの作品を読みました。
最初から主人公の置かれてる「消滅」のある世界という設定に驚きましたが... 続きを読む
Published on 2006/9/30 by 大川中川小川

4.0 out of 5 stars 消滅
淡々と進む物語なので、1回入ってしまえば読みやすい。
忘れることの空しさと、覚えていることの儚さが見事に融合した淡白な作品だ。... 続きを読む
Published on 2006/8/6 by 直生

5.0 out of 5 stars 忘れてしまうということ
ものすごく、淡々と物語は進んでいって、
なのにすごく感情移入して読んでしまうんです。なぜか。... 続きを読む
Published on 2006/5/15 by れいら

4.0 out of 5 stars 読むと後悔するかも
著者の作品には名前があまり出てこない。
この作品にしても出てくるのはせいぜい「乾さん一家」(各人の名はあらわれない)とR氏くらいだ。... 続きを読む
Published on 2006/2/6 by きじ猫

5.0 out of 5 stars 忘れることの恐ろしさ
小川洋子の作品の中で最も好きなもののひとつです。

記憶を奪われることの恐ろしさ、... 続きを読む
Published on 2006/1/22 by m_ruthe

3.0 out of 5 stars 無性に哀しい物語
小川洋子さんの作風は、物語を「紡ぎ出す」という表現がぴったりだと思います。
この作品も、小川さんらしい透明感や美しさに溢れていて、読み出すと一気に引き込ま... 続きを読む
Published on 2005/9/20 by ニコニコプン

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