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アジア未知動物紀行 ベトナム・奄美・アフガニスタン
 
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アジア未知動物紀行 ベトナム・奄美・アフガニスタン (単行本)

高野 秀行 (著)
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

アフガニスタンでは、タリバンの根城を横目に通り過ぎ、米兵から銃をむけれてもひるまず、敢然とUMA「ペシャクパラング」探しに奔走。
ベトナムでは先輩作家・船戸与一の希少な手がかりをもとに、ジャングルにすむ少数民族の伝説上の動物「フイハイ」の目撃現場を取材。
奄美ではいまなお信じられる「ケンモン」の正体に迫る。

相棒カメラマンの森清と、無謀(にもみえるが実は用意周到?)な取材をくりひろげ、展開される、面白さ爆発のエンタメ・ノンフィクション!

<本文抜粋>
完全にカブールの郊外も抜けると、荒野が大地を支配し、家はまばらになる。北に進む車の真正面には、頂付近と谷筋に雪を残した巨大な山塊が立ちふさがるように現れた。ここから何百キロも先にある4000~5000メートル級の山々だ。
すでに外務省指定「危険度4=退避勧告」の地域に入っているが、何も起こる気配はない。物資を運ぶトラックが行き来し、道路沿いには農作物や民芸品を売る店などもある。カブールを東京に喩えれば、千葉や山梨の国道沿いみたいな長閑な雰囲気が漂っている。
カブールから50キロほど離れると、ブドウ畑が広がる。こんなに乾燥して直射日光も豊富だからさぞかし品質のいいブドウがとれるだろう。しかし、せっかくブドウを作ってもワインを飲まないんだから意味ないなと酒飲みの私は勝手な感想を抱いた。ブドウは主に干しブドウにするらしい。
道路から数百メートルほど離れたブドウ畑の中に、砦のようなものが見えた。石造り、円筒形、上が段々になっている、絵に描いたような中世の砦だ。しかも、その上に緑の旗が乾風にはためいている。
「あれ、何?」私が聞くと、ヘワッドは「あー、ウォーロードさ」とあっさり答えた。ウォーロードとは、私的な武装勢力のボスのことである。規模は数十人単位から数千人までいろいろある。日本で言えば、平将門や楠木正成みたいな豪族や武田信玄や伊達政宗などの戦国大名も「ウォーロード」の一種だ。アフガニスタンには大小さまざまのウォーロード(新聞などでは「軍閥」と訳される)が割拠していると聞いていたが、あくまで首都から遠い地方の話だと思っていた。
「ウォーロード? そんなものがカブールの近くにあるの?」
「あるよ、たくさん。部下も武器もちゃんと持ってるよ」
この街道沿いはカブールと同じくらい、治安がよく、テロも少ないということだったが、そんな政府のお膝元に、地元の豪族が砦に旗をなびかせている。
「ここは日本でいえばまだ織田信長が京に上ったくらいの時代だな」と思った。


内容(「BOOK」データベースより)

ベトナムでは、先輩作家・船戸与一の希少な手がかりをもとにジャングルにすむ謎の猿人「フイハイ」を追う。奄美では、いまなお信じられる妖怪「ケンモン」の驚くべき正体に迫る。アフガニスタンでは、タリバン(?)の根城を横目に通り過ぎ、米兵から銃を向けられてもひるまず、ひたすら凶獣「ペシャクパラング」探しに奔走。単なる無謀かじつは用意周到か、ユーモアとスリル満点の探索行。

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5つ星のうち 4.0 ごくマジメなUMA探索の旅。, 2009/9/23
By happybear0823 - レビューをすべて見る
(TOP 500 REVIEWER)   
まさしくタイトルそのもの、ユニークな未知動物(UMA)を探し求める旅であり、ベトナム編「フイハイ」、奄美編「ケンモン」、アフガニスタン編「ペシャクパラング」と三部に分かれています。
その中でも、アフガニスタン編ではUMAの真相に迫る勢いであり、三部に亘る全般的な考察を含んでいます。
ベトナム編、奄美編は著者は本気でUMAを探索しようとしたことは事実なのかもしれませんが、あまりにも民俗風の河童じみたトピックスとなってしまったのは残念です。
この本を手にしたのは、何もUMAに興味があってのことではなく、高野さんであれば独特のオモロイ作風でアプローチしてくれることを期待してのことですが、その期待どおり所どころに笑えるユーモアがあり、ちょっとした暇つぶしには持って来いのざっくばらんな読み物となっていました。
インターネット社会という机上であらゆる情報が入手できる世の中で、無謀に、とりあえずわき目もふらずに現地に出向き、行き当たりばったりで、どろくさい聞き込み調査をするというオールドスタンスにこの本のおもしろさがある所以だといえるでしょう。
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5つ星のうち 3.0 元祖究極珍獣ハンターが行く3カ国探索レポート(`・ω・')b, 2009/11/3
珍獣ハンターが登場するテレビ番組が人気だが、究極の珍獣といえばUMA(未知動物)ではあるまいか。その究極珍獣ハンターの高野秀行氏が、今度は世界3ヶ所を股にかけ、又々UMA捜索の旅に出てくれた。今度のミッションはベトナムの猿人フイハイ、奄美大島の物の怪ケンモン、そしてアフガニスタンの凶獣ペシャクパラングの捜索である。あいかわらず、氏のUMAに掛ける思いは強く伝わってくるのだが、今回3カ国の珍獣を1冊にまとめたためだろうか、少し濃度が薄く感じるのが残念。実は私と高野氏はほぼ同世代。肉体的・精神的なパワーの衰えを実感する年代になってきたわけだが、まさか高野氏も?と気が気でない。しかしアフガニスタンなどまだまだ情報の少ない国にも躊躇せず突撃していく所などは、さすが高野氏である。アフガニスタン編はUMA探索記というより、道中記として読むのが面白かった。毎度の事ながらちょこちょこと顔を出す、お供のカメラマン森氏もいい味だしてるし。UMA好き、高野秀行ファンなら読んで損のない一冊だ。
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5つ星のうち 5.0 単行本で買う価値がある, 2009/11/28
最近高野作品は文庫ばかりで単行本はごぶさたしていたのだが、
朝日新聞の書評に出ていたのでつい買ってしまった。

買って大正解。
相変わらず面白いし、笑えるし、現地の状況がすごくよくわかる。

特にアフガニスタンは必見。
ふつう、アフガニスタンのルポやニュースというのは、政治がどうとか戦闘で何人死んだとかばかりで
さっぱり人間の顔が浮かばないのだが、
これを読むと、そこに生きる人たちひとりひとりの顔が浮かんでくる。
ほかのメディアとはまるっきりちがうアプローチで、現地の様子をずばっと切り取るのは
高野作品の真骨頂だ。

今回は高野自身、あまり肩に力が入っておらず、さらっと旅しているように見えるが、
問いかけは深い。
まさに書評で重松清が言うように「風通しのよい伸びやかな文章」で「ロマンの余白」を残している。
日常生活に潤いを求めたかったらやっぱり高野作品だ。
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