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ダンス・ダンス・ダンス〈上〉 (単行本)

村上 春樹 (著)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

『羊をめぐる冒険』から4年を経た1983年の春、激しく雪の降りしきる札幌の街から「僕」の新しい冒険が始まる。奇妙で複雑なダンス・ステップを踏みながら、「僕」はその暗く危険な運命の迷路をすり抜けていく。現実と幻想、生と死、沈黙と響き、虚無と豊饒。繋がれたものと、断ち切られたもの。それはいったいどこに向かい、何を希求しているのか?『風の歌を聴け』『1973年のピンボール』『羊をめぐる冒険』の3部作で1970年代の魂の遍歴を辿った村上春樹が、80年代を舞台に、その新たな価値を求めて、闇と光の交錯を鮮やかに描きあげる最新作、書き下ろし。



内容(「BOOK」データベースより)

「羊をめぐる冒険」から4年を経た1983年の春、激しく雪の降りしきる札幌の街から「僕」の新しい冒険が始まる。奇妙で複雑なダンス・ステップを踏みながら、「僕」はその暗く危険な運命の迷路をすり抜けていく。現実と幻想、生と死、沈黙と響き、虚無と豊饒。繋がれたものと、断ち切れられたもの。それはいったいどこに向かい、何を希求しているのか?「風の歌を聴け」「1973年のピンボール」「羊をめぐる冒険」の3部作で1970年代の魂の遍歴を辿った村上春樹が、80年代を舞台に、その新たな価値を求めて、闇と光の交錯を鮮やかに描きあげる最新作、書き下ろし。

登録情報

  • 単行本: 346ページ
  • 出版社: 講談社 (1988/10/24)
  • ISBN-10: 4062041227
  • ISBN-13: 978-4062041225
  • 発売日: 1988/10/24
  • 商品の寸法: 18.8 x 14 x 2.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (21件のカスタマーレビュー)
  • Amazon.co.jp ランキング: 本 - 177,871位 (本のベストセラーを見る)

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    179位 ─   > 文学・評論 > 文学賞受賞作家 > 谷崎潤一郎賞 > 村上春樹
    9673位 ─   > 文学・評論 > 著者別 > 日本の著者
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5つ星のうち 5.0 失われているときの息抜き, 2003/9/4
 『羊をめぐる冒険』が村上春樹作品で初めて手にしたものだった。主人公「僕」の不器用さとは裏腹に、ストーリーのテンポ良さであっという間に読めた。ただ、「僕」を通して救いようのない苦味が残った(ゲッテルデ・メルング?)。僕は『風の歌』『ピンボール』と言った前作をよむことで、自分なりに妙な苦味を解消しようとした。『羊男のクリスマス』も読んだ。でもすっきりしないまんまだったんだよな‥‥。

 その後味を完全とはいわないまでも解消してくれているのがこの作品だと思う。それも前作よりも現実にフィットしたながれの中で。60年、70年代の音楽(スライ、ビーチボーイズ、トーキングヘッズ‥‥)を聴いてみるかな、って気にもなる。何より村上さん自身が肩ひじ張らずに楽しんで書いてるっていうのが読んでいてわかる。

 僕自身この作品を読んでいる時に「僕」と自分がリンクしている気がした。傷つかないように物事をクールに、無感情に捉えようと無理してきたおかげでなんだか「心の震え」がなくなってた。自分が何を必要としてるのかわからなくなってた。20代の若造がこんなこと言うのは片腹痛いかもしれないけどね。「僕」だって34だしな。でも何歳だろうと自分が失われることに差はないと思う。迷うとき僕はこの本を手に取る。 

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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 村上節全快!, 2004/2/26
村上さん独特の文体・登場人物・会話文・時折のぞかせる感傷・ユーモア・語のリズム、そういったエッセンスが最も凝縮された作品だと思う。結末は物足りないが、都会を舞台にコロンボみたいな少し「ズレタ」おっさんが、「あーでもない、こーでもない」と苛立つ姿に、作者をダブらせてしまう。またねじまき鳥の笠原メイのような少女が登場するが、彼女の描き方が本当に上手い。少女の微妙な心の揺らぎを、感じ取って護ろうとする主人公の姿は、他の村上作品の主人公とは違って正義感があるし、(自己の内面と深く向き合っていく)タイプの主人公とは違いやや健全な印象を受けた。内に向かっていく村上作品も良いがそろそろ、またこういった作品も書いてもらい、と思う。
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15 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 村上春樹の変貌の萌芽, 2003/10/29
By 聖跡桜ケ丘 - レビューをすべて見る
(TOP 500 REVIEWER)   
村上春樹にはとても複雑な感情を持っている。
そのスタンスの純粋さと諸刃の刃である甘さ。
「自分の心を守る」という彼のコアテーマは、
多くの批評家らに「単なる甘え」と辛辣に批判されてきた。
デビュー作「風の歌を聴け」や「1973年のピンボール」
に散見されるのだが、何が起こっても、
「そういうものだ」の一言で片付け、

変化へのひしぎや傷つく事から逃れてしまう事。
その批判はまっとうだ。
僕の知人にも著者のファンは多いのだが、かなりの傾向で、
「変わりたくない自分を正当化」するための手段としての
『村上春樹』を望んでいる。

確かに誰でも傷つきたくなどない。その気持ちは分かる。
だが、変化への感受性を失ってはならないのではないか?

外部との関わり無しに人は生きられず、「唯一無二の自己」
など『相容れぬ他者』との関係性の中でしか原理的に成立しない。

本作までの彼の作品はそんな「外部」を
廃した世界を構築する事で作品の完成度を高め、
「世界の終わりと・・・」でその頂点を見た。
だが、本作では、あえてその完成度を壊してでも、

外部と対峙し、その渦中で「どう生きるのか」を描いたと思う。
個人的な事だが、僕はこの作品のスタンスをそう読み、
「TVピープル」という短編と『羊をめぐる冒険』を組み合わせ、
「村上春樹における高度資本主義批判」というテーマで
大学の卒論を書いた。もう10年も前だ。

近作の「海辺のカフカ」では先祖帰りのようなスタンスに

陥っているが、もっともっと外部へ開いてほしい。
そこにこそ、「自己という内部」の完成と自立は
あるはずだ。切にそう思う。

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