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日本近代文学の起源 (講談社文芸文庫)
 
 

日本近代文学の起源 (講談社文芸文庫) (文庫)

by 柄谷 行人 (著)
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Product Description

出版社/著者からの内容紹介

“歴史主義的普遍性”の基盤を鋭くくつがえし、新たな思考の視座を布置・構築して行く、最も現代的な“知の震源”・柄谷行人の鮮やかにして果敢な知的力業。名著『マルクスその可能性の中心』に続く快著。



内容(「BOOK」データベースより)

“歴史主義的普遍性”の基盤を鋭くくつがえし、新たな思考の視座を布置・構築して行く、最も現代的な“知の震源”・柄谷行人の鮮やかにして果敢な知的力業。名著『マルクスその可能性の中心』に続く快著。

Product Details

  • 文庫: 270 pages
  • Publisher: 講談社 (1988/06)
  • ISBN-10: 4061960180
  • ISBN-13: 978-4061960183
  • Release Date: 1988/06
  • Product Dimensions: 5.9 x 4.2 x 0.6 inches
  • Average Customer Review: 4.5 out of 5 stars  See all reviews (11 customer reviews)
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4.0 out of 5 stars 「日本」「近代」「文学」の「起源」, 2007/8/12
By モチヅキ (名古屋市) - See all my reviews
(TOP 500 REVIEWER)   
 1941年に生まれ、1969年に漱石論で群像新人賞を受賞した評論家(「作家案内」参照)が、イェール大学での思考をもとに、1978〜1980年に発表した論文を集めた本。著者は、「近代化=隠されていた客観的真理の解明=進歩」という一見自明な思考を疑い、それが自明視される過程=「近代」の「起源」を探究する。そのために著者は、日本において「文学」を含む近代的な諸制度が集中的に(この点でヨーロッパと異なる)整えられた明治20年代に注目する。著者によれば、近代の客観性とは非人間化(人間と均質な空間との切断)であり、前近代(異世界の並存、世界に埋め込まれた人間)の意図的な転倒の結果であり、表面的かつ多様な物事の背後に潜在的かつ一元的な真理を仮定する思考(深層と表層への二元化)である。近代の文学も「潜在的かつ統一的な自我」の表現と見なされるが、著者はキリスト教的な告白と結び付いた言文一致(「内面」を描写する新たな文語の創出)という「制度」の確立こそが、そうした自我を創出したと説く。それはリズムとしての身体や、多数の主観と結び付いた前近代の感覚の、意図的な転倒の結果であり、一元化されたものの専制という点において、近代国家形成や、学制に伴う青春期の発明による「純粋な児童」の創出、病原菌発見による近代医学の勝利と対応する事態であると著者は見る。この観点から、従来の「文学史」的区分も批判される。このように、著者は内面や真理といったものをアプリオリかつ非歴史的に前提するのではなく、あくまでも歴史的に形成された制度や配置の所産と見、私たちの思考の前提を問おうとする。論旨は抽象的で、私には分かりにくく、以上のようなことをかろうじて理解しただけであるが、根底的に「常識」を疑おうとする著者の思考から受ける刺激は大きい。
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13 of 18 people found the following review helpful:
5.0 out of 5 stars 前提に対する過剰な問い, 2003/5/14
夏目漱石の『文学論』を基に日本近代文学の成立要因とそこから発生している我々の認識をエレガントに解剖。
この本を読めば僕達が何げに持っている認識がある特定の物から後天的に齎された物であり、いかに自分の認識に対して無自覚なのかが分かる。難しかったが読んで良かった!
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3 of 4 people found the following review helpful:
4.0 out of 5 stars 構成力と対外的緊張, 2007/12/20
 以前に幾つか手に取った著者の本では、引用や術語が多用されつつ、色々な知識を前提とした上で前提そのものを疑う試みが行われるので、門外漢にはきちんと理解することが難しいと思っていた。本書においてその印象が大きく変わったという訳ではないし、前提知識を共有していないので、雰囲気を感じ取るくらいしか出来ないが、近代国家の制度が整備される1890年前後の日本文学を題材として近代社会の前提に迫ろうとしている点が興味深くて読み進めることが出来た。
 近代社会の延長に生きている人にとっては既に自明と現れる近代性の装置(例えば、歴史主義、内面と風景、遠近法、主体と客体の二元論、音声的言語の優越/形象の抑圧、政治と文学、工場・軍隊・学校等々)の起源について書こうとすれば、既にこれらの影響を受けてしまった人の目には近代以前からこれらがあったと錯覚されてしまうという難しさがある。この点や、別の形而上学を打ち立てることを回避するとすれば、物質的な基盤としての近代的制度の確立や数学のような超越的体系の優位と、それと同時に文体(言文一致)の創出が進む歴史的過程に辿りつくということが本書で説かれているのだと思う。様々な西洋の思想家(特にマルクス、ニーチェ、フロイト)に言及されているように、このような試み自体が近代的な思想の動学の中で現れるものということではなかろうか。
 著者は構成力(まとまりをつける観念的力量)を谷崎潤一郎のように長い文章を続々と書き続けることと結び付けている。日本文学においては西洋、中国、インド、朝鮮と比べても構成力がなく、仏教や儒教やマルクス主義等の体系的理論について最初は熱狂しても次第に持続的関心を失い、実践的ものに解消されてしまうという点と、その背景として日本がその地理的条件によって対外的緊張がある時期を除いて構成力を必要としなかったため、と述べている部分が特に面白かった。
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4.0 out of 5 stars 現代でも通じる
たとえば「内面」という概念は、文学における、というだけでなく、ふだんの日常でよく使う概念だけに実に興味深かった。全6章中、前半の「風景」「内面」「告白」の諸問題... 続きを読む
Published on 2007/6/1 by 小山裕一郎

4.0 out of 5 stars 相対的視点
なぜ日本の近代文学の起源を探らねばならないのか?それは我々の中で既に常識化されているいわゆる「文学」をもう一度とらえなおすことが必要だからである。普遍化は歴史を... 続きを読む
Published on 2006/10/15 by けんたま

5.0 out of 5 stars 日本と近代、文学と起源
初期の文芸批評群との、すこしの「ずれ」が読めれば面白い。実際この評論には、外国人文学者がとおい日本文学を眺めるしずかな温度がある。契機はイエール大学で見た「祖国... 続きを読む
Published on 2006/4/24 by ak

4.0 out of 5 stars この本を教科書と読むのは最低のヴァカである
あとがきをよーく読まなければいけない。ついでに言うと、柄谷のプロフィールと川村湊の駄文は読まなくてもいい。この本は、近代になって起こった転倒、認識論的な構えを掘... 続きを読む
Published on 2003/10/26 by 涜書家

4.0 out of 5 stars 起源を知るために
江戸時代にプラトニックな恋愛は,存在しなかった.
それは,ドイツロマン派文学の産物である.
Published on 2002/12/4 by nike

5.0 out of 5 stars 起源を考えることの困難
この本は、明治文学にノスタルジックにひたるための本ではない。今すでに自明になっていることに関して、その存在を疑うための「起源を問う」本である。この本で言う「発見... 続きを読む
Published on 2002/9/6 by すずけん

5.0 out of 5 stars 涼しげな文章
小林秀雄の著作さえあまり知らない程度の学生だったのですが、大学時代にいきなりこの本を手にとってしまいました(その当時はハードカバーでしたが)。普通言われる、文芸... 続きを読む
Published on 2002/8/6

5.0 out of 5 stars 癖になる本だが・・
倒置法、AからBの方向で考えてきたこと、それをBからA の逆方向で考える。近代文学において「内面」が「告白」... 続きを読む
Published on 2001/3/25

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