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ノルウェイの森〈下〉 (講談社文庫)
 
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ノルウェイの森〈下〉 (講談社文庫) (文庫)

村上 春樹 (著)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

静かに、そして激しく 哀しみの余韻 再び……
彼らの求めたものの多くは既に失われてしまっていた。もうそこから進むこともできず、戻ることもできない、暗い森の奥に永遠に……。限りない喪失と再生を描く今いちばん激しい100パーセントの恋愛小説。

--このテキストは、 単行本 版に関連付けられています。


内容(「BOOK」データベースより)

あらゆる物事を深刻に考えすぎないようにすること、あらゆる物事と自分の間にしかるべき距離を置くこと―。あたらしい僕の大学生活はこうして始まった。自殺した親友キズキ、その恋人の直子、同級生の緑。等身大の人物を登場させ、心の震えや感動、そして哀しみを淡々とせつないまでに描いた作品。

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5つ星のうち 5.0 読後の、このやるせなさ, 2007/11/18
このレビューの引用元: ノルウェイの森〈下〉 (単行本)
上巻の冒頭で37歳のワタナベが「ノルウェイの森」を聞き激しく混乱するシーンがある。本書を読了して、あらためて冒頭部を読み返し思ったことは、彼は一生二十歳の頃の痛みを引きずったまま生きなければいけないのだろうということだ。
どうにも胸が苦しくなる。

ワタナベは全てに対して正直に向かい合い過ぎる。全部を適当にすればもっと楽に生きられただろう、こんなに苦しくなることもなかっただろう。
「僕は僕なりに誠実に生きてきたつもりだし、誰に対しても嘘はつきませんでした。誰かを傷つけたりしないようにずっと注意してきました。それなのにどうしてこんな迷宮のようなところに放りこまれてしまったのか、僕にはさっぱりわけがわからないのです。」
これはワタナベがレイコさんに宛てた手紙の一部だ。彼はわけがわからないと言っているけれども、誠実さや正直が時に人をひどく傷つけたり、避けられたはずの窮境を招いてしまうこともあるものだ。

個人的には彼のそういった生き方に憧れめいたものも感じる。しかし現実を生きていく中で人との関わりを持つときに、正直すぎる姿勢がどんな結果をもたらすかを真剣に考えると、簡単に真似はできないし、おそらく簡単に実行できるほど易しいものでもないだろう。

村上春樹の作品を何作か読んだが、ワタナベの姿勢はそのまま春樹に通じるところがあるように感じる。
本書を読んで、春樹はワタナベのように人とすれ違ってしまったり人との距離を読みあぐねたことがあったのではないかと思ってしまった。作品から著者の経験を推測するのは品のないことだと思ってはいるが、あとがきで春樹が本書のことを「個人的な小説」と書いているの読んで、余計にそう感じてしまった。
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38 人中、31人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 2.0 ノーベル賞候補, 2006/11/21
このレビューの引用元: ノルウェイの森〈下〉 (単行本)
村上春樹はノーベル賞候補だったらしい。何か判るような気もする。
川端康成、大江健三郎、(候補だった)三島由紀夫、谷崎 潤一郎、みんな普通の感覚を持った日本人からすれば、特異な存在。村上春樹に対する評価はいつも賛否両論。私はこのノルウェーの森はいい読み物だと思う。しかし文学作品ではない。彼の作品ではいつも誰かが自ら命を絶ち、主人公がセックスの相手を見つけるのに何の苦労もない。これは文学とはいえない。ノーベル賞を取るには格が小さすぎる。
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13 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 青くさくて、感傷的すぎる。記憶ってそんなもの, 2008/2/5
このレビューの引用元: ノルウェイの森〈下〉 (単行本)
村上春樹って名前がやたらと一人歩きしいるが、私は村上春樹の本ほど予備知識なしに読んだ方が断然楽しめるものはないと思う。 事実、私は恥ずかしながら中学生まで外国文学しか読まない西洋コンプレックスばりばりの文学少女だったので、たまたま家にある『ノルウェイの森』を読んだとき、村上春樹なんて名前まったく知らなかったし、これがベストセラーなんてことも知らなかった。
だから、よく見る評価で“これがベストセラー?”とか“これが純文学?”とか“これがノーベル賞候補の作家?”とか書いてあるととても違和感を感じる。
そういう先入観なしに読んだら、ビックリするくらい自分の中にスルスル入ってくる奇妙な小説なのに・・・・。これはまぁ人それぞれだろうけど、私は少なくともこの露悪的なほど感傷的で理不尽な小説に物凄く感動したのを覚えている。
死人が多いとか、整合性がないとか、そんなこと他の小説でも山程あるし、性描写も特に過激だとは思わなかった。そんなことよりも、ただただ胸が痛くなった。 直子はキヅキや姉の亡霊に囚われ続けていて、本当に人を愛せなくなっていたのかもしれない。そんな静かな生を感じさせる直子を、唯一救えたかもしれないワタナベ君が、鮮やかな生を感じさせる緑に惹かれていく過程。そして直子やキズキが何故死ななければいけなかったのかの徹底した"分からなさ"は、この奇妙なストーリーだからこそリアルに浮かび上がってきて、痛々しい。
人の記憶なんて不確かなものが多い。事実、自分の胸にしまっている大切な記憶や思い出を掘り起こしたら、『ノルウェイの森』の様に奇妙で生々しいものが出来上がってしまうんじゃないかと思う。私は、この小説はワタナベ君が直子のことを忘れないために、書いた小説なのだと思う。 だからこそこれ以上ない位感傷的なのだ。大人になるとよくわかるけど、過去の記憶を思い返すときほど感傷に耽ることはないのだから。実際にあの時の中に身をおいていたころ、自分がどれ程青くさくて愚かなのか分かっている人はいない。
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