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レトリック感覚 (講談社学術文庫)
 
 

レトリック感覚 (講談社学術文庫) (文庫)

佐藤 信夫 (著)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

アリストテレスによって弁論術・詩学として集成され、近代ヨーロッパに受け継がれたレトリックは、言語に説得効果と美的効果を与えようという技術体系であった。著者は、さまざまの具体例によって、日本人の立場で在来の修辞学に検討を加え、「ことばのあや」とも呼ばれるレトリックに、新しい創造的認識のメカニズムを探り当てた。日本人の言語感覚を活性化して、発見的思考への視点をひらく好著。



内容(「BOOK」データベースより)

アリストテレスによって弁論術・詩学として集大成され、近代ヨーロッパに受け継がれたレトリックは、言語に説得効果と美的効果を与えようという技術体系であった。著者は、さまざまの具体例によって、日本人の立場で在来の修辞学に検討を加え、「ことばのあや」とも呼ばれるレトリックに、新しい創造的認識のメカニズムを探り当てた。日本人の言語感覚を活性化して、発見的思考への視点をひらく好著。

登録情報

  • 文庫: 332ページ
  • 出版社: 講談社 (1992/06)
  • ISBN-10: 4061590294
  • ISBN-13: 978-4061590298
  • 発売日: 1992/06
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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28 人中、26人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 言語表現の限りない可能性, 2003/12/30
古代ギリシアから近代ヨーロッパまで受け継がれた「伝統的」レトリックは、
1.相手を言い負かすための <説得> 効果
2.ことばを芸術的に飾るための <美的> 効果
という2つの役わりを言語に与えるための技術学であった。

本書は「伝統的」レトリックの体系が見落としていた視点 <発見的認識の造形> に光を当て、直喩・隠喩・換喩・提喩・誇張法・列叙法・緩叙法といったフィギュール(言葉の「あや」)の解説とともに、レトリック第3の役わりを探る。

言葉の数には限りがある。辞書に載っている通りの意味で言葉を組み合わせることだけでは、物事や自分の気持ちのすべてを表すことは不可能だ。

わたしたちの認識を、できるだけありのままに表現するためのレトリック…言い換えれば限りある言葉の組み合わせに、限りない表現の可能性を与えるためのレトリック…それがレトリック第3の役わり <発見的認識の造形> である。

各フィギュールの解説は「浅すぎず・深すぎず」で、読み応えがあり、かつ、うるさくない。

また、解説に使われる例文が「解説のために作られた例文」ではなく「実際の文学作品からの引用」であり、退屈することがない。

レトリックを知る最初の一冊として、最適の書。

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17 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 すばらしい!, 2003/4/22
 レトリックは伝統的に、「説得する表現の技術」と「芸術的表現の技術」として発展してきたようだ。単純に当てはめれば、法廷や議会において人々を感動させ、ある見解を受け入れさせるよう導く技術が前者であり、文学や詩において表現を工夫し、人々を感動させようとする技術が後者であるといえようか。

 しかし、著者が注目しているレトリックの機能はこの二つではない(勿論これらの機能があることを前提としている)。著者が注目するもの、それは「発見的認識の造形」というレトリックの第三の機能である。

 これは、言葉というものが、私たちの思想・考え・感情・思いを伝える道具としていかにも不十分なものであるという認識に基づいている。私たちが感じるものは、無限の様相を呈しており、それを有限の言葉を用いてあらわさなければならない。私という一個の人間が認識した一回限りの個別具体的なものを、言葉で人に伝えようとする。その過程がいかにも困難なものであるということは、日常的にも感じていることではないだろうか。その困難を乗り越え、自分の思いを何とか人に伝えようとする、そのためにレトリックがあるのだ。レトリックは、単に言葉を飾り華やかにすることで人を楽しませることのためだけにあるのではない。伝えたいことを伝えるためにこそレトリックが必要とされるのだ。

 本書はそうした視点に立って、直喩・隠喩・換喩・提喩・誇張法・列叙法・緩叙法を取り上げ、日本や海外の文学などから豊富に例をとりながらかなり深いところまで考察を進めている。言語哲学(こういう言葉遣いがあるかどうか知らないが)といえる内容だ。とても面白い。かつ高度である。人間と言葉の不思議な関係を見る思いがするだろう。多くの人に薦めたい好著である。

 

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18 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 言葉を生きたものにするために, 2002/2/24
 「あの娘はまるで薔薇のようだ」は直喩、「あの娘は薔薇だ」は隠喩……ここまでは分かるけど、換喩とか提喩って何だ?という、レトリックに興味を持ち始めた人にお勧め。比喩の種類を詳しく説明した上で、隠喩を「白雪姫」型の比喩、換喩を「赤頭巾」型の比喩、提喩を「人魚姫」型または「ドン・ファン」型の比喩、と明快に示してくれている。

 どの比喩の解説にも、根底に著者佐藤信夫氏の「人を言い負かすためだけではなく、ことばを飾るためでもなく、私たちの認識をできるだけありのままに表現するためにこそレトリックの技術が必要なのだ」という信念があり、そのためにこの本は単なるレトリックの手引書と一線を画している。

 全部読み終わって一息ついた次の瞬間、あなたの使う言葉には今までと違う生命力が宿っているかもしれない。 

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