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ラカンの精神分析 (講談社現代新書)
 
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ラカンの精神分析 (講談社現代新書) (新書)

新宮 一成 (著)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

愛の精神分析――必然性を担う者のこのような呼び出しが、エディプスコンプレックスの核心であるという考えは先に述べた。精神分析の仕事は、エディプスコンプレックスの解消に向かうものであるのだから、分析家は、呼び出されたこの必然性への志向、つまりは愛を、分析することが仕事になる。ラカンが、「科学が成立したのちに、精神分析が創出された理由、それは、愛について話すということは、いつになっても、悦びであるからだ」と述べるのは、そういう事情に基づいていると考えられる。人間主体は、存在と関係の必然性を与えられず、偶然性の中に落とし込まれている。このことはすでに大昔に言われていた。「人間は迷える小羊」であるという形で。こういった状態から、人々は必然性を回復したいと望むのでだ。かつては1人1人が、エディプス期においてその必然性を創り出したことがあったのに、それを見失ってしまったのである。それはなぜか。また、それを回復しようとすることは、間違ったことなのだろうか。――本書より



内容(「BOOK」データベースより)

対象aは黄金数である―ラカン晩年の言葉を手懸りに辿る、その生の軌跡と精神分析の本質。フロイト‐ラカン思想の根源に鮮やかに迫る。

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5つ星のうち 3.0 臨床か思想か, 2007/2/8
By ピュアリー - レビューをすべて見る
(TOP 1000 REVIEWER)   
 ラカン理論は臨床に留まらず、精神分析を超えて、人間存在を規定
するもの、人間のありようを証明するものとして、哲学的・思想的な
価値を有するものであると考える。その傾向が強いがゆえに、臨床的
にこれがどのように活用されるのか、患者さん理解にどうつなげられ
るのか、といったことが削り取られてしまっており、臨床的有用性の
観点から少し物足りなく感じてしまうところである。

 精神分析は臨床の中から生まれ、臨床の中で活用されるものである
。しかし、ラカン理論は臨床の中で活用されるというよりも、思索的
に活用されることが多いように思う。ラカン理論を研究している人は
、臨床家よりも哲学者や思想家、文化人に多いことからもうかがえる
。精神分析臨床をしている人は自我心理学−クライン派−独立学派−
コフート派−対人関係論学派を基盤にしている人が多いのではないだ
ろうか。こういう風になっているのも色々な歴史的経緯が関係してい
ることが考えられる。

 ラカンの独特な考えや思想、技法はIPAの考えとはかなり異なっ
ており、IPAからは破門に近い形でラカンは追放されている。IP
Aに属さないということは、精神分析家や教育分析家と言えなくなる
ということであり、臨床指導ができないということである。ラカンは
その代わり、教育機関において臨床家対象ではなく、哲学者や思想家
、文化人を対象としたセミナールを開講することとなった。対象がそ
ういう人であったために、臨床というよりは思想的な観点が強調され
ていったのではないかと思われる。ラカンは臨床実践を軽視するなと
いったり、パリフロイト派を立ち上げたりの活動はしていたようだが
。こういうところから、ラカンが臨床家ではなく、非臨床家を中心に
思想が展開して行ったのではないかと思われる。
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43 人中、25人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 高校生にもわかるラカン, 2002/12/31
高校生にもわかるラカン

若い人たちからラカンについて書かれた本で何かよいものはないか、と訊かれた際、私は必ず本書を薦めることにしている。入門書というのは大抵わかりやすくすると言いながら、失われるものも多いのだが、本書は例外で、極めて明解にわかりやすくラカンの伝記的事実と理論的エッセンスをコンパクトかつ盛り沢山にまとめている。新書であることを忘れてしまうくらいに内容は濃密である。入門書としては申し分がないと言ってよいだろう。これに飽き足らない人は「セミネール十一巻」などを読まれるとよいのだ。
通常の入門書では、生物学や自我心理学などの影響下、通俗的解釈によって、本質的なものが捉え損なわれてしまっている事が少なくない。
例を挙げると、初期ラカンの鏡像段階論は「わたしがサルではなく、何故人間なのか」といった存在論的問いをすでに内在化するものであり、「物の殺害」、「他者の承認」、「象徴化」、「パラノイア的態勢」などといった極めて精神分析的な概念群を萌芽として包括的に扱っているのである。しかし、通俗的な解釈はこれを「単なる発達論に過ぎない」などと述べて多様な含蓄を理解できずに、哀れにも無知の尻尾を現すのである。
私はタイトルに「高校生にもわかる」と書いたが、付け加えねばなるまい、「それでもサルにはわからない」と。
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3 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0 入門書じゃなくて明らかに専門書です。, 2009/10/17
ラカンの精神分析を学ぶ入門書として色々なところで取り上げられていたので、試しに買って読んで見たのですが、正直言ってかなり難しいです。私はそれなりに精神分析の書物を色々読んでいると自負していますが、この本はほとんど精神分析学の本ではない。最初から最後まで哲学めいています。作者の文章も時にはラカンの理論を援用しているようで、全く意味が分からない哲学的な文章だった。

少なくとも新書レベルではないと思います。私はたびたび、新書の中には哲学本ではよくある事ですが、突然何の前置きもなく、内容に入って語る本があります。この本はそれに近いと思いました。何も知らない人に分かるように「この本はラカンの精神分析を扱ったものです。ではまず最初に精神分析とは何でしょう?ラカンとはこんな事をした人ですが……」と語りかけてくれません。

ラカンは最初っから偉大な精神分析学者として前提されています。そのためか全くラカンはどんな人であるかの説明も無く始まる。ラカンを何も知らない人には正にハテナです。また精神病という言葉すら聴いた事の無い人には全く読めないと思います。何故なら冒頭から精神病と思われる人間の描写が出てくるからです。全体的にも精神病の基本思考構造と思われる自己=他者という香りがプンプンする。途中意味分からない隠喩を表現されますが、それも精神病的な思考で語られているような感じがして、精神分析を学んでいる私でもさっぱり理解出来ません。

内容的には前述した通り、「精神分析とは何?ラカンってどんな人?」と段階的に丁寧に説明しているわけではなく、どちらかと言うとラカンの歴史や人生や理論のエッセンスを抜き出して、読者が楽しめるよう小説っぽく提示しているような感じです。それ故に内容的には錯綜していて、むしろラカンの歴史や理論を専門書っぽく統合的に説明している感じです。初心者が読んだら混乱してしまいます。理論部分は全く哲学的で、全然精神分析的ではない。哲学的センスが明らかに要求されます。これはどう考えても哲学本です。精神分析の延長として読むと痛い目に会う。

そんなわけで結論としては「新書なのに内容は難しい。全然入門じゃない。それも精神分析じゃなくて哲学本じゃん!」と個人的には思いました。精神分析もしくは心理学の入門書として買う人には注意を促したい。精神病の理論に慣れている人ならば、本書の香りは少し掴めると思いますが、精神医学や精神分析としての記述より、ラカンの哲学的としか言う事が出来ない思考や理論で占められていますので、正直精神分析の本としてはきつい。
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5つ星のうち 5.0 「ソシュールの思想」読まないと。
ラカンを理解するには、まず何より「ソシュール」を理解しないと
どうにもならないと思います。
確かに、ソシュールも難解です。
シニフィエ、シニフ... 続きを読む
投稿日: 2004/1/28 投稿者: 5マズロー

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投稿日: 2003/8/16 投稿者: 中里雅之

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