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アラビアの夜の種族 (文芸シリーズ)
 
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アラビアの夜の種族 (文芸シリーズ) (単行本)

古川 日出男 (著)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

語られるのは、存在しない物語。13世紀エジプトを舞台とした奇書の登場!

聴きたい者の前に、物語は姿を見せる。ナポレオンのエジプト侵攻をくい止めるため、奴隷アイユーブが探しだした「災厄の書」。そして、物語が現実を浸食し始める--。



内容(「BOOK」データベースより)

聖遷暦1213年、偽りの平穏に満ちたカイロ。訪れる者を幻惑するイスラムの地に、迫りくるナポレオン艦隊。対抗する手段はただひとつ、読む者を狂気に導き、歴史さえも覆す一冊の書―。

登録情報

  • 単行本: 659ページ
  • 出版社: 角川書店 (2001/12)
  • ISBN-10: 4048733346
  • ISBN-13: 978-4048733342
  • 発売日: 2001/12
  • 商品の寸法: 18.6 x 13.6 x 3.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (23件のカスタマーレビュー)
  • Amazon.co.jp ランキング: 本 - 66,855位 (本のベストセラーを見る)

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17 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 あなたも本の魔力に…, 2002/4/28
650ページもの分量も気にならず、一気に最後まで読ませます。

緊張感あふれるエジプトの現実世界と、剣と魔法に支配された物語の中の世界が交互に登場し、別々の主人公によって織り成される物語が混ざり合い、係わり合い、最後には(エジプトの現実世界も含めて!)収斂していきます。この、「物語が交互にあらわれる」=「途中で話が打ち切られる」というのが構成的にうまくはまっていて、まさに本の魔力にとりつかれたがごとく、先へ先へと読み進めていくことになります。

物語の部分は、もちろん剣あり魔法あり、魔物と宝物でいっぱいの地下迷宮やそこでの中ボス・ラスボス(?)との戦闘など、何でもありなファンタジーの力を存分に発揮させています。物語部分全編にいえることですが、語り部の話し方(=物語部分の文章の書かれ方)がまさに昔の「ものがたり」風になっているので、地下迷宮に住まう変人たちの生活の様子などは現実には決してありそうもないことながら、いきいきと(そしてほほえましく)感じられます。反対に現実世界は淡々と無機質に語られ、それがいっそう二つの世界の対比を浮かび上がらせます。

ただエンディングが多少予定調和的だったり、疑問が解けないところがあったりしますので、★4つとしました。

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9 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 全読書人必読と言っていい壮大な法螺話の面白さ。, 2008/5/24
By hide-bon (名古屋市) - レビューをすべて見る
(TOP 50 REVIEWER)   
以前「月刊プレイボーイ」誌が、「ミステリー徹夜本を探せ」との何とも魅惑的な特集を組んだ際、北上次郎、大森望、豊崎由美の当代きっての凄腕書評家3人に、爆笑問題の太田光がこぞって最高位に挙げていたのが今作、ずっと気になっていたのだが、ようやくこの度読了した。そして、これは評判通りの途方もなく壮大な作品だった。
謀術、眩惑、魁偉、豪胆、妖艶、爛熟、恐怖、幻想、浪漫、正に血湧き肉踊る疾風怒濤の650ページ。その本、古今東西稀代のまたとない玄妙驚異の内容を備えた、たちまち読み手を虜にする物語と文中形容されるに相応しい1冊。
プロローグで語られるナポレオン東征に対抗する奇妙奇天烈な企みが果たして何なのか、それを知るだけで、読書好きなら興味津々になる事請負なのだ。
古川日出男が仕掛けた現代版千夜一夜物語といった趣。好き嫌いはあると思うが、読み続ける事が辛くなる頃合で小休止し、息をつきつつ、壮大な法螺話に身を任せたい。
ミステリーのカテゴリーに入るかどうかは微妙だが、エキゾチックなムードや冒険小説がお好きな方には是非お薦めしたい。
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16 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 物語りらしい、荒唐無稽にして甘美なアラビアンナイト物語, 2007/2/11
本書は、日本推理作家協会賞&日本SF大賞受賞作を受賞した評価の高い本です。

推理小説・ファンタジー小説の苦手な私は積読状態でしたが、昨年度のベスト推理1に選ばれるや、やっぱり読まねばと重い腰(手?)をあげました。

あー、やはり苦手でした。翻訳文調の私からすれば悪文になかなか読み進めなかったのです。(この感覚は村上春樹さんを読み始めたころにも味わったことがあります)・・・が、
それも束の間!

摩訶不思議なアラビアの世界、夜の種族が暗躍する世界へとひきずりこまれたのでした。

聖遷暦1213年のカイロに迫り来るのは最新鋭の武器、近代的戦法のナポレオン艦隊。対するのは未だに馬にまたがり十字軍を打ち破った過去の栄光を信じて疑わない12人のベイ(カイロ知事)の軍でした。
勝敗は言わずと知れていますが、そこで暗躍し勝利に導こうとしたのが、一人のベイの腹心アイユーブです。
その秘策とは『災厄の書』をもってナポレオンを破滅に追い込むという奇想天外な作戦です。
妖術師やら蛇やら魔族やら森の種族やら、それはそれは魔性転生のおどろおどろしい世界がひろがります。

言ってみれば、この物語りは日本神話と里見八犬伝と天草四郎をてんこもりにした講談といってよいと思います。

文章のちょっと雑なところや会話のはっつぁん・くまさん的なところも講談だと思えば納得します。
作者の古川さんを検索して調べたところ、彼の原点の一人が村上春樹さんだとわかりました。
読みはじめに村上さんを感じたのもあながちはずれてはいませんでした!

ああ、面白かった!
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