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もの食う人びと (角川文庫)
 
 

もの食う人びと (角川文庫) (文庫)

辺見 庸 (著)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

人は今、何をどう食べ、どれほど食えないのか。人々の苛烈な「食」への交わりを訴えた連載時から大反響を呼んだ劇的なルポルタージュ。文庫化に際し、新たに書き下ろし独白とカラー写真を収録。


内容(「BOOK」データベースより)

人は今、何をどう食べているのか、どれほど食えないのか…。飽食の国に苛立ち、異境へと旅立った著者は、噛み、しゃぶる音をたぐり、紛争と飢餓線上の風景に入り込み、ダッカの残飯からチェルノブイリの放射能汚染スープまで、食って、食って、食いまくる。人びととの苛烈な「食」の交わりなしには果たしえなかった、ルポルタージュの豊潤にして劇的な革命。「食」の黙示録。連載時から大反響をよんだ感動の本編に、書き下ろし独白とカラー写真を加えた、新しい名作文庫の誕生。

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5つ星のうち 5.0 「食う」ではなく「食」に関する本だ, 2007/2/6
一言で言えば、深い。
それに尽きる。

人は食わねば生きては行けぬ。
その「食う」にフォーカスした本だと思ったが、
読んでみると人の「食」に注目した本なのだ。
人は生きるため、好むと好まざるとに関わらず、
何かを食べて生き、食べなければ死ぬ。
そんな当たり前のことを淡々と綴っている。

この本を読んで、山岡俊介氏の記事を思い出した。

ピュリッツアー賞候補にもなったジャック・ケリー氏の
コラムに関する記事で、飢餓の東アフリカで出会った
兄弟の愛と命のはかなさに関する記事だ。

この記事を読んだ時は涙が抑えられなかった。
この本は割と淡々と読み進めれられるけれど、
「この本+何か」によって人は変われる。
そんな、世界への入り口みたいな本だった。

前述の山岡氏の記事を探していた時に、
飢餓・グレープフルーツをキーワードにした。
ダイエットの記事が山盛り検索されたよ。
あぁ、これが現実なのだな。
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21 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 「悲劇」の旅の記録として, 2006/6/25
By 仮面ライター (札幌市) - レビューをすべて見る
(TOP 1000 REVIEWER)   

 辺見庸の作風は、鳥瞰的、抽象的、客観的ではなく、虫瞰的、具象的、意志的である。当書は、世界の人びとの「食う」という根源的な営みに自らの肉体を投じ、その「食う」という行為を通じて、世界各地に存在する「悲劇」の現場を息苦しいまでに描出している。

 辺見は実際、「噛み、しゃぶる音をたぐり、もの食う風景に分け入って、人びとと同じものを、できるだけいっしょに食べ、かつ飲むこと」(旅立つ前に)を己に課し、この想像を絶する峻烈なインパクトをもったルポルタージュを完成させ、私たちに突きつけた。

 彼は、ダッカの残飯、ミンダナオの人肉、チェルノブイリのボルシチなどで、飽食の時代を生き、偽りの平和の中で惰眠を貪る日本人に対して強烈な揺さぶりをかける。辺見の提示した現実は実に重たいのだが、若い人たちには是非とも読んで欲しい作品の一つである。
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11 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0 対岸の火事ではない, 2003/8/22
このレビューの引用元: もの食う人びと (単行本)
長きに渡る「食う」ことへの探求の旅路。
アジア、ヨーロッパ、旧ソビエト。多種多様な人種、文化、そして身を千切られるような切実な社会情勢の中、筆者は、この絶対的な共通項「食」を求め、さまよい歩く。
筆者が何を知りたかったのか?
或いは何を伝えたったのか?
明確な問いも結論も、印象残らない故、胸内に引っかかった小骨のようなものが残る。
それはただ単に、飽食の民・日本人に対するアンチテーゼだけではない。
腐敗しかけた残飯料理も、放射能に汚染された茸のシチューも、そして自らの汚物に塗れて孤独に死を待つことも、すべて積極的に知ろうと思わなければ、遠い別世界の出来事であろう。
これらの問題は悪戯に胸を痛めて個人の力でどうこう出来うる問題ではない。

しかし!、一人一人がもの食うことの大切さを噛み締め、常に抜き差しならない悲劇の存在を身近に感じることが、ひょっとしたら、我々日本人が、迫りくる大きな失敗を食い止められる、僅かな一歩かも知れぬ。
そんな思いで本書を置いた。

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